満席覚悟の人気店とはいえ、実際に振られたのは初めてです。何だかんだで入れるのは、回転が早いからでもあります。空き次第一報もらえることになった時点で、早ければ五時過ぎかと虫のよいことを考えました。しかしなかなか知らせは来ません。寒い中を歩き続け、身体の芯まで冷えました。これ以上外で待つのは無理と見て、駅前の商業施設に逃げ込むと、待合所では大相撲が中継されているところでした。これなら時間をやり過ごすには好都合です。ともかく結びの一番まで待つことにしました。ところがそれも終わってしまい、開店から二時間近くが経ちました。その間誰一人として席を立たないというと只事ではありません。考えられるのは、忙しすぎて忘れられたか、あるいは字が汚くて番号を読めなかった可能性です。しかし、どうなったかと今更聞くのは野暮に感じられたとでも申しましょうか。落ち着いてから出直すという前提で、「真酒亭」と「あら川」で一杯やる方針を固めました。ところがそのつもりで歩くと、最後の横断歩道を渡る手前で電話が鳴るという顛末です。あと二、三分でも遅ければ、あのまま「真酒亭」に入っていたでしょう。紙一重で元の鞘に収まったのは幸いです。
こうして店へ乗り込むと、カウンターの奥から四席分が空いており、それ以外は一つ残らず埋まっていました。開店と同時に四人組が入り、それ以外は予約で埋まっていたということでしょうか。結果としては、金沢にあと二時間滞在してからこちらへ移動し、六時頃に何食わぬ顔で乗り込めば、まんまと入れたことになります。しかし、それは単なる結果論です。こちらが席についた時点で、暖簾は依然出ておらず、日替わりの黒板すらもありませんでした。仕入れたものを黒板に書き込む間もなくお客で埋まり、今まで手が放せなかったのでしょう。もちろんその後は再び満席の盛況となりました。一瞬の空白にたまたま重なる僥倖を期待するのは、いかにも虫がよすぎます。女将の言葉に甘えたのは正しかったといえそうです。右往左往したことも、いずれはよい思い出になりそうな気がします。
★親爺
富山市桜町2-1-17
076-431-4415
1600PM-2300PM
日祝日定休
幻の瀧・千代鶴・三笑楽・吉乃友・親爺
突き出し(ながら藻とろろ酢)
お造り八点
かさご煮こごり
鱈あら煮
こうして店へ乗り込むと、カウンターの奥から四席分が空いており、それ以外は一つ残らず埋まっていました。開店と同時に四人組が入り、それ以外は予約で埋まっていたということでしょうか。結果としては、金沢にあと二時間滞在してからこちらへ移動し、六時頃に何食わぬ顔で乗り込めば、まんまと入れたことになります。しかし、それは単なる結果論です。こちらが席についた時点で、暖簾は依然出ておらず、日替わりの黒板すらもありませんでした。仕入れたものを黒板に書き込む間もなくお客で埋まり、今まで手が放せなかったのでしょう。もちろんその後は再び満席の盛況となりました。一瞬の空白にたまたま重なる僥倖を期待するのは、いかにも虫がよすぎます。女将の言葉に甘えたのは正しかったといえそうです。右往左往したことも、いずれはよい思い出になりそうな気がします。
★親爺
富山市桜町2-1-17
076-431-4415
1600PM-2300PM
日祝日定休
幻の瀧・千代鶴・三笑楽・吉乃友・親爺
突き出し(ながら藻とろろ酢)
お造り八点
かさご煮こごり
鱈あら煮
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