旭で列車を降り、5分少々歩いて件の丘の麓までたどり着きました。やはり車窓に見えていたのは公園でした。しかし、県内や市内で知られた名所というわけではなく、生活道路から細い階段を上がってたどり着くような、町中の名もなき公園です。車内から桃源郷のように見えたのは、今日の桜がそれだけ見事に咲いているということでもあるのでしょう。実際のところ、敷地の大きさ自体は今朝方立ち寄った宿の裏手の公園と五十歩百歩ながら、ソメイヨシノと山桜に囲まれ、高知市街を彼方に望むという立地が絶妙で、名所というより穴場という言葉が似合います。園内の一角では、ご近所同士と思しき中年男女のグループが手拍子を打ちつつ皿を叩いて花見の宴に興じており、歌声とともに飛び交う威勢のいい土佐弁に、この土地の人々の気質が現われているようです。つつましやかに咲く花も、豪快に酒盛りする人々も土佐らしく、旅の最後を飾るにふさわしい印象的な光景です。
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