日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

汽車旅in東北 2018 - 一八寿し

2018-02-12 16:34:31 | 居酒屋
新青森へ向かうバスが出るのは七時前、一軒限りでは間延びする一方で、二軒ではやや駆け足になりかねない、いささか微妙な状況となりました。通常ならば「迷ったら買え」が鉄則ではありますが、呑み屋に関する限りはもう一杯、もう一品、もう一軒というところで切り上げるのがちょうどよいものです。しかし、弘前はともかくとして、青森を訪ねる機会は年に一度がせいぜいだけに、拡大志向に走らざるを得ません。はしごをする前提で「一八寿し」の暖簾をくぐりました。
牛タンが主、居酒屋が従となる仙台と同様、青森では居酒屋に代わって寿司屋が主となります。ただし、寿司に対して牛タンほどの何物にも代えがたい価値を見出しているわけではありません。洋酒と同様、高みを追求すればきりがないのが寿司であり、とことん究めるつもりはありません。昼間から開いていて、一人でも気軽に入れ、居酒屋と変わらぬ予算で飲み食いできれば、自分が寿司屋に求めるものはおおむね満たされるのです。
とはいえ、その程度の条件を満たす店ならどこへ行ってもありそうな中、青森に限って寿司屋の世話になりがちなのは、宿泊する機会が少ないこと、日祝日も入れる呑み屋が限られることに加え、駅の近くに市場がひしめく、青森市街特有の雰囲気によるところもあるような気がします。語弊を恐れず例えるならば、割烹で一献傾けたくなる金沢の華やかさにも通ずる、唯一無二の雰囲気が青森の街にはあるとでも申しましょうか。
青森の寿司屋の中で最も愛用してきたのは「大黒寿司」であり、ここは不動の二番手というのが自身の中の位置付けです。これは、居酒屋使いのできる寿司屋と形容すべき「大黒寿司」に対し、こちらはあくまで寿司屋であり、酒より寿司が主役という違いによるところが大です。その結果、一軒限りとなった去年は見送り、その後再訪する機会も作れなかったため、これが二年ぶりの再訪となります。しかし、見慣れた三人組の板前は、何一つ変わることなく各自の持ち場で仕事をこなしていました。健在ぶりを確かめられたのを幸いに思います。

一八寿し
青森市新町1-10-11
017-722-2639
1130AM-2145PM(日曜 -2045PM)
第二・第四日曜定休

田酒
刺盛り七点
にぎり(竹)

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