日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

はまなす惜別乗車 - 大黒寿司

2016-01-29 11:10:19 | 居酒屋
青森で昼酒を酌むというとき、各人各様の選択肢があるでしょう。しかし自分の中で真っ先に挙がるのはここです。毎度おなじみ「大黒寿司」に立ち寄ります。
日頃から寿司屋に入るという習慣を持たない人間が、ここに限って何度も足を運ぶのは、居酒屋使いのできる寿司屋としてはここが出色の存在だからに他なりません。おざなりな寿司屋であれば、一人しみじみ酒を酌むには物足りず、逆に高尚な寿司屋であればあるほど、一人客がふらりと立ち寄る場所ではなくなってきます。その点、最高とはいわないまでも上々の寿司がいただけ、なおかつ一人客が気兼ねなしに酒を呑んでいられるここのカウンターはまことに理想的です。
暖簾をくぐるやいなや二人組の板前に迎えられ、寒いからとカウンターの奥の方に案内されるのがここでの常です。一方いつもと違うのは、お通しで出てくる帆立の紐が、昆布の煮付けに代わっていたことです。見れば帆立高騰につき100円割増とあります。しかしこちらはこちらで悪くありません。お通しとガリを肴に酒を一合飲み干し、二杯目の酒とみがきにしんを頼むという流れは想定の範囲内。三杯目に田酒を燗でと所望すれば、それなら山廃でと返してくる板前の阿吽の呼吸も心憎いばかりです。
その田酒に何を合わせるかと考え塩辛を所望すると、あいにく品切との返答が。塩辛は真イカに限る、ヤリイカは合わない、故に今は置かないというのがおばちゃんの弁です。全国のどこへ行っても年中ありそうな塩辛が、本場青森では季節の肴の一つなのでしょう。そのような土地柄を感じられるのもまた楽しいものがあります。代わりにと勧められたなまこを肴に田酒を飲み干し、最後は定番のすしランチで締めくくりました。

大黒寿司
青森市新町1-2-6
017-722-6480
1100AM-2200PM
祝日除く火曜定休

華一風・龍飛・田酒
みがきにしん
なまこ
すしランチ

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