続いて訪ねるのは勇知駅です。改装された貨車駅舎、駅前の農業倉庫、郵便局のあるささやかな市街という光景は、道中何度も見てきました。しかしこの駅で特筆すべきは、駅舎の脇に色鮮やかな花壇と鉢植えが並んでいることです。鉢植えは駅舎の正面と裏側、さらには駅名標の前にもあります。今日はまだよいとしても、風が強い日にはこの鉢植えをどこかに避難させるのでしょう。駅舎内のベンチには座布団に加えて「ゆうち」と刺繍した背もたれのカバーが掛けられています。特急停車駅以外は今や一日三往復の普通列車が発着するだけとなり、路線もろとも存続問題に直面する中、この駅が大切に守られているという事実には感銘を受けました。
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