日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北の汽車旅最終章 - 不安的中

2016-02-14 09:36:55 | 北海道
本日は網走を通って札幌へ向かう約550kmの移動です。まずは釧網本線の列車でオホーツク沿岸を目指します。
おそらく単行で運転される列車だけに、早めに乗り込まなければ着席が覚束ないだろうと予想はしていました。早めに宿を出たいと申していたのはそのためでもあったのです。しかるに結局手間取って、発車の10分前に乗り込んだとき、「これは終わった」と一目で分かりました。デッキにまで乗客が溢れていたからですorz
原因は明らかに観光客、それも中国人を中心とした外国人です。大型のスーツケースが20個近くもデッキを占領していることからして、少なくともそれに等しい数の観光客がいるのでしょう。その多くが流氷目当てと予想される以上、この混雑はどこまで行っても変わらないわけです。塘路あたりで少しは降りるかという淡い期待も空しく、車内の状況は全くといっていいほど変わりませんでした。摩周に川湯温泉など、観光客の降りそうな駅もいくつかあるものの、多少下車して同じかそれ以上乗ってくるのが関の山ではないでしょうか。

実は、こうなることも想定の範囲内ではありました。というのも、上陸後ここまでの道中を通じ、どこへ行っても中国人だらけだったからです。近年の急増に加え、春節で長旅がしやすいというあちらの事情もあるのでしょう。不安は見事に的中してしまいました。
近年社会問題にすらなりつつある中国人観光客の激増ですが、眉を顰めるような蛮行を働く輩は、実は一部に過ぎないということに気付いてきました。それでもいまだに違和感を覚えるのは、彼等が明らかに旅慣れていないからです。かくいう自分自身海外旅行の経験はありません。しかし、行先が海外だからといって、行商人のごとき大荷物が果たして必要なのでしょうか。自分の場合撮影機材を携行するため、全てを合わせればそれなりの大荷物にはなります。しかし機材を除けばトートバッグ一つに収まる荷物であり、それは五日に及ぶ今回の旅でも変わりません。
キャンプに必要なのは装備を充実させることではなく、少ない装備でどれだけ快適に過ごすかだという先人の言葉があります。それはキャンプのみならず旅全般に当てはまる理屈でしょう。だからこそ、不必要にしか思えない大荷物を抱えて集団で行動する中国人観光客に興ざめしてしまうのです。たとえていうなら、日頃居酒屋で呑むという習慣を持たない一見客でカウンターが埋まっていて、その光景に興ざめするようなものとでもいえばよいでしょうか。

もっとも、繰り返すように想定の範囲内です。全く予期せぬ混雑で立ち通しを強いられた先日の「スーパー北斗」ほどの敗北感はありません。後部のデッキに立つことはでき、去りゆく車窓を望める上に、機器箱に腰掛ける程度のことはできます。仮に下車駅まで立ち通しとなっても二時間半、それなら三時間半立たされた「スーパー北斗」のときより多少はましです。途中で空くなどという虫のよい展開には期待せず、当分ここでやり過ごします。

★釧路905/3728D/1139止別

コメント    この記事についてブログを書く
« 北の汽車旅最終章 - ホテルラ... | トップ | 北の汽車旅最終章 - 止別駅 »

コメントを投稿