本日の晩酌 - 毛利

あまりに陳腐で自分自身使いたくない言葉の一つとして、「呑みやすい酒」というものがあります。この酒を一言で形容するなら、紛れもなく「呑みやすい酒」ということになるでしょう。
香りは控えめ、味わいはお手本通りの淡麗辛口で、福井の酒と聞けばなるほどと納得できます。それは濾過によって旨味を控えめにしたということでもあり、自分の好みに合うかというと必ずしもそうではありません。しかし、石川の「菊姫」「天狗舞」に代表される山廃の酒が、酒嫌いなら到底受け付けないであろう癖を持つのに対して、こちらは酒嫌いでもすいすい呑めてしまいそうな味わいをしています。
自分自身特段興味はないものの、一本で万単位もする高級酒というのは、得てして癖のない万人受けする仕上がりになっているものです。そのような「呑みやすさ」を手軽に味わいたい向きには、好適な一品といえそうです。

★越前桂月 特別純米酒「毛利」
毛利酒造(福井県福井市)
原料米 山田錦
精米歩合 60%
日本酒度 +3
アルコール分 15度
京都府京都市 酒のやまもとにて購入