日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2021 - うえんで

2021-04-12 09:08:18 | B級グルメ
有料化されたとはいえ、実質的に500円なら、フジグランドホテルの朝食には今なお十分値打ちがあります。ただし、連泊という条件が加わると、たまには趣向を変えるのも悪くないように思えてきます。宿の自転車を拝借し、「籠太」の親方が絶賛する「うえんで」を訪ねました。
親方のfacebookを見ていると、毎日とは行かないまでも、週に一、二回は登場しているような気がします。親方の絶賛によりなまじ期待が膨らんでしまい、一昨年の暮れに訪ねたときは、その期待をも上回る感銘までは受けませんでした。直前に宿の朝食をいただいており、空腹感が十分でなかったことも一因でしょう。この店の真価を知るには、状態を整えた上で再訪するしかないと考えていた次第です。
親方がとりわけ絶賛しているのは、八割方のお客が選ぶ山塩らぁ麺です。三種類ある麺の中で、ストレート麺がとりわけよいとも聞いていました。しかし、ストレート麺を選ぶことには迷いがなかった一方で、自身は塩より醤油を好む一人です。その結果、醤油らぁ麺とストレート麺を組み合わせ、同じく親方推奨のワンタン4個を加えました。
運ばれてきた丼を時計にたとえて説明すると、中心に薄切りのバラチャーシューが三枚重なり、その上には白葱が盛られて、直上にメンマが横方向に並びます。10時から2時の位置に、四谷の名店「こうや」を彷彿とさせる丸いワンタンを四つ並べ、12時の位置に焼き海苔を置けば一丁上がり。更科の日本そばにも似た細麺を含め、手を付ける前にしみじみ観賞したくなる美しい出で立ちです。透き通ったスープからは、カエシの甘い香りが漂う「いさみ」のスープとかなり違う、おそらく煮干しの類であろう出汁の香りが漂ってきます。一口含んだ瞬間は鶏と思しき油の風味が漂うものの、中盤から終盤にかけては出汁の持ち味が遺憾なく発揮されるという印象です。
このように、タレより出汁が命という前回の印象は、おおむね維持されたことになります。それと同時に思ったのは、この出汁をしみじみ味わいたいなら、やはり山塩らぁ麺が最善なのかもしれないということです。次の機会が来たときは、てらいなく選んでみるのも一案でしょう。

うえんで 山鹿店
会津若松市西栄町2-17
900AM-1430PM(LO)
0242-36-5078
醤油らぁ麺750円
ワンタン330円
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