宿に一旦退却して一息入れると、八時を回ったところで予報通りに雨が弱まってきました。雨合羽は宿に残し、傘だけ持って出直します。続いて訪ねるのは「分家無邪気」です。
昨日の今日でと思われるかもしれません。自分自身芸がなさすぎだろうとは思いました。しかし「菜々かまど」へ行こうにも、七時前で予約満席だったことからして、八時台では依然として微妙と予想しました。落ち着くのを待つ合間にどこかで軽く一杯やろうと考えたとき、他の店に先んじて浮かんだのがこの店だった次第です。
というのも、昨日おでんを肴にもう一杯やろうかと考えていたところ、八時を前にお客が立て続けに入り、ここは席を譲った方がよかろうと考えて、喉元まで出かかった注文を飲み込み席を立ったのです。つまり昨日逃した分を今日取り返そうという考えがありました。
昨晩はL字のカウンターの中でも正面より側面の方が吉という仮説を立てました。そして二夜連続で乗り込むと、幸運にも側面の一角に空席が。通されたのはカウンターの一番奥です。しかし「隣の芝は青い」の諺通り、側面に回るとこちら側の難点にも気付いてきます。一番端に着席すると、主役のおでん舟が正面ではなくやや右寄りに来る形となるばかりか、一升瓶が並んだカウンターの背面に対して垂直の位置関係になるため、どのような酒があるかを見分けることができません。加えて背後に厨房の出入口があり、そこを接客の青年とお姉さんが頻繁に出入りするため、いささか落ち着かないという難点があります。とはいえ、やや右手でおでん舟が湯気を立て、その奥にある焼き台で串が仕上げられていくという光景は、昨日正面側から想像したのとおおむね一致していました。TVの音量が気にならない程度の距離が保たれるという点でも、こちら側に利があるのは間違いがないようです。
上記の通り、昨日逃したあと一杯、あと一品をいただくことに主眼があり、豪勢な鶏刺しを昨日の今日で注文するつもりはありません。突き出しの枝豆と味噌おでん三品を肴に焼酎を二杯飲み干し、小一時間の滞在で切り上げると、お愛想はまたも千円台の後半でした。腰を据えてたらふく飲み食いするもよし、おでんを肴に軽く一杯やってもよしという懐の深さは、横綱相撲と形容するにふさわしいものがあります。アンチ巨人を除く万人に、自信を持って勧められる一軒です。
★分家無邪気
鹿児島市東千石町11-4
099-222-4976
1700PM-2300PM(LO)
第二・第四月曜定休
伊佐美・岩いずみ
突き出し(枝豆)
おでん三品
昨日の今日でと思われるかもしれません。自分自身芸がなさすぎだろうとは思いました。しかし「菜々かまど」へ行こうにも、七時前で予約満席だったことからして、八時台では依然として微妙と予想しました。落ち着くのを待つ合間にどこかで軽く一杯やろうと考えたとき、他の店に先んじて浮かんだのがこの店だった次第です。
というのも、昨日おでんを肴にもう一杯やろうかと考えていたところ、八時を前にお客が立て続けに入り、ここは席を譲った方がよかろうと考えて、喉元まで出かかった注文を飲み込み席を立ったのです。つまり昨日逃した分を今日取り返そうという考えがありました。
昨晩はL字のカウンターの中でも正面より側面の方が吉という仮説を立てました。そして二夜連続で乗り込むと、幸運にも側面の一角に空席が。通されたのはカウンターの一番奥です。しかし「隣の芝は青い」の諺通り、側面に回るとこちら側の難点にも気付いてきます。一番端に着席すると、主役のおでん舟が正面ではなくやや右寄りに来る形となるばかりか、一升瓶が並んだカウンターの背面に対して垂直の位置関係になるため、どのような酒があるかを見分けることができません。加えて背後に厨房の出入口があり、そこを接客の青年とお姉さんが頻繁に出入りするため、いささか落ち着かないという難点があります。とはいえ、やや右手でおでん舟が湯気を立て、その奥にある焼き台で串が仕上げられていくという光景は、昨日正面側から想像したのとおおむね一致していました。TVの音量が気にならない程度の距離が保たれるという点でも、こちら側に利があるのは間違いがないようです。
上記の通り、昨日逃したあと一杯、あと一品をいただくことに主眼があり、豪勢な鶏刺しを昨日の今日で注文するつもりはありません。突き出しの枝豆と味噌おでん三品を肴に焼酎を二杯飲み干し、小一時間の滞在で切り上げると、お愛想はまたも千円台の後半でした。腰を据えてたらふく飲み食いするもよし、おでんを肴に軽く一杯やってもよしという懐の深さは、横綱相撲と形容するにふさわしいものがあります。アンチ巨人を除く万人に、自信を持って勧められる一軒です。
★分家無邪気
鹿児島市東千石町11-4
099-222-4976
1700PM-2300PM(LO)
第二・第四月曜定休
伊佐美・岩いずみ
突き出し(枝豆)
おでん三品
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