日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2017続編 - 温泉旅館 中野

2017-05-02 15:09:53 | 温泉
岩木山神社と並び、ここも花見の旅においては不可欠の場所として定着した感があります。続いて立ち寄るのは神社の向かいの「温泉旅館 中野」です。
かつて花見の旅の必携書としていた「北東北日帰り温泉」で知ったのがそもそもの始まりです。その情報誌が内容の大幅な削減により事実上使えなくなった後も、ここには毎年のように立ち寄ってきました。今日についていえば、朝から汗一つかいておらず、だからといって身体の芯まで冷えきっているわけでもありません。宿に戻れば温泉には入り放題です。それにもかかわらず、日中の貴重な時間を費やしてまで立ち寄るのは、窓の外に二本並んだ八重紅枝垂を目当てにしてのことです。
まだ若い木であり、高さも枝振りも騒ぐほどのものではありません。加えて電柱、電線、資材置場などの障害物が目立ち、撮って絵になる桜というわけでもありません。しかし、二面採光になった浴場の対角線上という絶妙な位置に植えられているのに加えて、なだらかな畑の向こうに残雪の山々が連なるという背景もよく、撮るよりしみじみ眺めたくなる絵柄です。いつ行っても先客は皆無、南と西に向いた窓から午後の日差しが注いで、鉄臭い源泉が緑色に輝くところもたまりません。この贅沢な花見の湯を、わずか300円で味わえる以上、多少時間を注ぎ込んでも立ち寄らずにはいられないという次第です。
以前訪ねたときと同様、立ち上がるのも辛そうな高齢のおばちゃんが一人で帳場を守っていました。後継者問題が気になるところではありますが、宿が続く限りはこちらも通い続けるつもりです。

★温泉旅館 中野
弘前市百沢字高田80
0172-83-2345
800AM-2100PM
入浴料300円
泉質 ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)
泉温 49.8度
pH 6.9

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