※これは2012年5月5日の記事です。
第一弾 4/29に八ヶ岳の編笠山。
第二弾 5/1に立山の雄山。
第三弾 2012年GW山行の締めくくりは。。。
天候悪化の恐れがあるために急遽行き先を変更することになった。
どこ行こう~っ。
どうせなら晴れの山がいいし~。
2,3候補があったのだけど、私がふと漏らした一声で全然別の行き先が決まってしまった。
「黒戸尾根、行ってみようか。。。」
午前1時半頃、横浜を出発。
今日は日の出とともに登り始めたい。
麗しの甲斐駒ケ岳(標高2,967m)。
八ヶ岳や南アルプス方面に行くと必ずと言っていいほど目を惹く大きく美しい山。
南アルプスの貴公子と呼ばれる山である。
山に興味を持つ前からその存在感に圧倒され、ずっと気になっていた。
登山ルートはいくつかあり、
黒戸尾根とは、その甲斐駒ケ岳への伝統的登山ルートである。
ただし、標高差が2,200mもあり、日本三大急登ととも呼ばれ、
かなりの健脚の持ち主でなければ日帰りは難しいとされているので、一般的には一泊二日以上で登るルート。
標高2,032mの北沢峠から登る人気ルートもあるのだけれど、
マイカーが入れないため、バスの乗継や運行時間など私たちのような日帰り登山者には少々厄介な問題があり、
登りたくてたまらない山であるにも関わらずずーっと指を咥えてみている状態が続いている。
そんな憧れの黒戸尾根ルート。
いつか日帰り挑戦したいのだけど、その前に一度偵察しておきたいと思ってた。
5月も終わりになると梅雨に入り身動きが取れなくなってしまうだろうし、
その前に、いい機会だから第三弾は途中まで登ってみようということに。
第一、第二弾と疲労が溜まってきている私に代わって今回は旦那さまが計画を立ててくれた。
4時過ぎ、尾白渓谷駐車場に到着。
トイレを済ませて準備完了。
車も疎ら。
GWだからもっと止まってるかと思ってたんだけど。。。
ここから日向山にも行けます。
4:40 出発。
まずは竹宇駒ヶ岳神社まで歩きます。
と、、、いきなり右の斜面を何かが走るのが見えた。
カモシカっ!!! Σ(・ω・ノ)ノ!
動きが止まる。こっちをジッと見てる。
わかりにくい画像だけど木の陰からこちらを窺ってる。
黒戸尾根にカモシカがいるって聞いてたけど、こんな早く出会えるとは。。。
お食事タイム邪魔するのもかわいそうなので先に進む。
カモシカ初めてじゃないからこんな余裕がありますw でも嬉しい♪
神社で安全祈願していく。
よく考えたら、日帰りするとなると真夜中にこの神社通ることになるんだな。。。
ちょっと怖いかも。(汗)
神社裏手にある橋を渡ると。。。
登山道に出る。
いよいよか~。
でも今日は途中までだし大丈夫。
新緑の美しさは暗くてもよくわかる。
尾白川渓谷登山道との分岐。
もう一方の尾白川渓谷道は滝めぐりができるらしい。
夏のハイキングにいいかもしれない。
陽の光が差し込んできました。
清々しい空気と鳥たちの鳴き声。
気持ちのいいスタートです。
今日は暑くなりそうだけど、風があります。
最初から脹脛にちょっと力が入るような道です。
でも思ったほど急登ではないです。
けれど実は私、今日は調子がいまいち。。。
足がすごく重く感じるし、眠いし、体調もすぐれない。。。
疲れが溜まってるせいなのか、立山登山の翌日には顔が別人のように浮腫れあがってしまったほど。。。
あんなこと初めてでびっくりでした。
反面、旦那さまは超元気。
なんでも朝から某サプリメントを飲んですこぶる調子がいいとか。
うらやましい。。。
鳳凰山に行ったときと立場が真逆になってます。
そんな時に癒されるのが木々の隙間から見える白い山。左側に見えました。
南アルプスの何の山だろう~。
今日は山頂まで行かないからテンション上がらないのかな?
そんなことはないと思うけど。。。
なんで調子悪いんだろう~とかなり悔しい思いをしながらゆっくり登って行く。
しばらくすると今度は右側に白いお山。
あれが本来目指すべき甲斐駒さまだ。
強風で雪煙が上がってる。
まぁ、今日はあそこまで行かないから風は関係ないのだけど。。。
途中痩せ尾根もあったりします。
ザレているので下りは要注意。
駐車場を出発して2時間。
笹の平分岐点。
横手駒ヶ岳神社からのルートとの合流点。
甲斐駒ヶ岳まで7時間と書いてある。。。
ここまで2時間かかって、、、あと7時間て。。。
やはり簡単には登らせてもらえない黒戸尾根。。。さすがだ。
信仰の山というだけあって、登山道の所々に石碑や石像があります。
ふと見ると、右下に見覚えのある山頂が。。。
日向山です。懐かしい♪
あそこもおススメのお山です。
少しなだらかな感じの道が続きます。
木々の隙間から、鳳凰三山が見える♪
先ほどちらっと見えてたの、これですね。
地蔵岳のオベリスクまで見えます♪
うっすらだけど富士山も~♪
苔生した大きな丸い岩がゴロゴロ出てきました。
ちょっと変化が出て来てテンション上がります。
やっとちょっとだけ展望の良いところに出ました。
と言っても鳳凰山だけですが。。。w
そして刃渡りと呼ばれる岩場に到達。
名前からして怖そうですけど、実はそれほどでもないんです。
まぁ、万が一転落してしまったら、、、ちょっと止まらなさそうです。
積雪期はかなり怖いだろうなぁ。。。
刃渡りからの眺め。
八ヶ岳が見えます。
あっちも天気良さそうですね♪
心配していた風もおさまっているようです。
刃渡りを通過して、あとは目的地の刀利天狗まであと少し。
私の調子も上がってきました。(やっと?w)
ちょこっと凍結してる箇所あり。
融けているところを歩きます。
もう刀利天狗のはずなんだけどな~と旦那さま。
GPSでは刀利天狗は通り過ぎてしまったとのこと。
ん?ん??
とりあえず9時までは先に進んでみよう。
ロープが出てきました。
そして梯子の出現。
梯子が続きます。
まだまだ続く梯子。
でもこんなの黒戸尾根全体から見ればまだまだ挨拶程度なのでしょう。
ちょっとした岩を登れば。。。
刀利天狗、ありました。
駐車場から約4時間で到着。
体調悪いながらもここまでは標準タイム内で登ってこれました。
刀利天狗では下山してきた2人連れがちょうどアイゼンを片づけているところでした。
ここから先はやっぱりアイゼンの出番なんだなぁ。
私たちは今は6本爪しか持っていないので最初から刀利天狗までと決めていました。
甲斐駒ケ岳までだとすると、ここは全体のまだ4合目あたりだと思います。
ゴリラポッドでセルフ撮り♪
まだ全然疲れてはいないし、時間もまだ少しあるけれど下山のことを考えて
予定通りここで偵察を終了します。
今日は帰りの高速も混みそうだしね。。。
体調悪かったけど、がんばった。
少しシャリ休憩して下山。
下りも気を抜かないように。
刃渡り。
刃渡りから鳳凰を臨む。
鳳凰もあと二山残ってるし。行かねばネ。
さ、気をつけて帰りましょ。
下りはだいぶスピードアップで歩けます。なので撮影も最小限にw
お花もちらちら咲き始めています♪
登りでも思いましたが、思ってたより平坦な道もあります。
帰り道もずーっと下り道だと膝に負担がかかるのでありがたい。
ミツバツツジなのかな?
所々咲いてました♪
笹の平を過ぎたあたりからちょっと疲れてきます。
旦那さまは相変わらず調子いいみたい。
私もそのサプリ今度試してみようかなw
太陽の光が差し込んできて、緑がますます輝いて見える。
新緑万歳~♪ って感じ。
今回もお天気に恵まれて良かったです。
吊り橋まで帰ってくると人がたくさん。。。
尾白渓谷に遊びに来る観光客結構いるんだな~。
なんだか山道具背負ってる私たちが浮いてるような雰囲気(苦笑)
駐車場まで戻ってきました。
刀利天狗からは2時間半でした。
帰る途中、お気に入りのポケットパークに立ち寄る。
ここからの眺め、好き♪
鳳凰三山。
甲斐駒さま♪
いつか参ります。
待っててくださいね~♪
今回のルート&標高グラフ
黒戸尾根全体図
総距離 約12.7km
所要時間 約7時間
目安(すべて刀利天狗までデス)
体力度 ★★★
危険度 ★
整備度 ★★
眺望度 ★★
山スカ度 梯子などあるのでおすすめしません
※上記は、2012年5月5日時点での個人的な評価です。季節や天候によって大きく変化します。
まとめ
今回は登頂目的ではなくて、いつか遠くない未来のための偵察登山。
それでも普通にいつもと同じぐらいの時間と距離歩いてる。
これで4割とは。。。本当に全部歩き通せるのかちょっと不安だ。
今まで登った中で最長は薬師岳の11時間。
今の私たちだと甲斐駒往復は休憩、疲労など考えても最低15時間はかかると思っていいと思う。
死闘になることは間違いない。(苦笑)
それでも登りたい気持ちは変わらない。
気候のいい時期、そして体調の万全の時を狙っていつかチャレンジしてみたいと思う。
その前に一度北沢峠からサクっと登ってみてもいいかな、なんて思ったり。← だめぢゃん。
3000mクラスの山になるとまだまだ冬なんですね。北アルプスでは春装備で登ったパーティーが遭難死されてましたね。自分も北アルプスに行く予定を立てていたので他人事ではない気がしました。が、やっぱり一度は行ってみたいですね。
普段ザックの中は、けっこう使わない物が入ってますが、常に非常事態に備えておかねばと改めて思いました。
自分はGWに屋久島2泊3日の縦走に行ってきました。初めての小屋泊、テント泊で貴重な体験となりました。
やっぱり自分にはブログは不向きなようで、金魚さんのブログを楽しみにするのがちょうど良いようです。ブログは嫁さんに任せます。
久しぶりなので長々書いてすいません。これからも安全第一で楽しい登山&ブログの更新お願いします!
白馬での遭難死。本当に痛ましいですね。
ザック内には防寒具も備えてあったとのこと。急速な天候と気温の変化に脳や身体が正常に機能しなくなったのではないかと思われます。
誰にでも起こりうることですごく怖いなと思いました。
屋久島縦走行かれたんですね。^^
充実した山行だったようで良かったですね!
私は富士山以外小屋泊もテント泊もしたことがないので興味津々です。
いつも読んでくださってありがとうございます。これからも更新がんばります。