山に溺れる金魚

お山にはまってまだ6年。横浜発☆週末日帰りハイカーのお山の記録。
ブログ『深い森の金魚』続編です。

■2012GW山行その2~残雪の立山雄山へ<<後篇>>

2012-05-04 16:27:27 | 剣・立山

 

※■2012GW山行その2~残雪の立山雄山へ(前篇)のつづきです。

 

一ノ越を通過して雄山への急登。

想像以上だった。

ピッケルくん、頼りにしてますヨ。

 

途中、座りこんで休憩しているおじさんがいて話かけられる。

「やっぱりそういうの無いとだめだよね。」と私のピッケルのことを言っている。

「アイゼンの爪刺さらないんであった方が心強いですね~。」とわたし。

「最近の人は良いの持ってるね。その時計もいいね~。」と、おじさんよく見てますねw

私が6本爪で登ってるのを知ると、おじさんももう少し頑張って登ってみると言う。

もしかしたらここで登るの諦めようとしてたのかな?

地元富山から登りに来たおじさんは夏に一度登っているらしいけど、

残雪がこれほど厄介だとは思わなかったみたい。

おじさんは私の後ろを這いつくばりながら付いて登ってくる。

 

 

雪が途切れて岩場まできた。

もうずっと岩場で登れるかなと思ってここでアイゼンを外してしまった私。

実はまだまだ雪道は続くのです。

岩場を少しだけ歩いてまたすぐにアイゼンを装着する羽目に。。。

まぁ6本なんで私は1分もあれば余裕で着けられますが、私が外したのを見ておじさんも外しちゃった。。。(汗)

ごめんなさーい。

おじさんまごつきながら再びアイゼンを着けます。

 

おじさんのアイゼン装着の間、ちょっと待っててあげる。

そういえば周りの景色を楽しむ余裕も無くずっと足元を見て登ってた。。。

だいぶ雲が広がってきてる。

午後からはくもりの予報。

 

そして最後の急登が待ってた。

 なんだろうな、この角度ww

夏道では味わえない角度だと思うw

あのスキー担いで登ってる人たち尊敬するw

 

暑い中、急斜面を必死で登ってやっと三角点に着く。

 

針ノ木岳。

 

 

五竜岳(左)と鹿島槍ヶ岳(右)。

 

雄山の山頂へ行かねば。

 

行きますよ~。

雄山山頂、標高3,003m到着。

 

この先は大汝山。

立山最高峰は、大汝山。

行けないことも無いのだけど、今日は一睡もしていないし、体力的にも時間的にももういっぱいいっぱいです。

また緑の時期に来ます。。。

 

 

そろそろ帰りましょう。

下りも慎重に。。。

首、真っ赤に焼けてますよ、旦那さまw

 

また来るね~♪

夏の立山も楽しみだ♪

岩の露出した場所から帰ったので、また少々ビビりながら下りました。

アイゼンしてるので歩きにくいったらありゃしない。

途中50センチほど足滑らせてしまって、左の膝に大きな青タンできました。(涙)

雪道下った方が正解だったかも~。。。

さすがの私もバテてきてます。

お腹も空いてきてるし?w

 

 

1時間弱かけて一ノ越まで戻ってきました。

トイレ休憩。

100円払って山荘のをお借りします。

 

と、済ませて出てきたら外で待ってた旦那さまが「雷鳥が歩いてたよ」と。。。

 

えっ? 雷鳥???????????

ここに来るまで雷鳥のことすっかり忘れてました。←ダメぢゃん

頭の中、雄山でいっぱいでした。

 

 

雷鳥どこどこどこ~????

確かにブーとかグゥ―とか鳴いている声が聴こえるw

とりあえず手あたり次第撮影する。

手あたり次第撮影したのを帰宅後写真を見たら

偶然雷鳥写ってましたww

右端に写ってるのわかりますか?w

拡大したら確かに男の子の雷鳥でしたw

尾っぽ広げて鳴いてるのがわかります。

もう頭が黒くなってますね。

 

ずっと鳴き声が聴こえるので目を凝らして雷鳥を探します。

すると。。。

ウォーリーを探せの世界です。肉眼ではこれぐらいしか見えません。

岩の先の小さい白い点わかりますか?

ズーム。。。

これはこの時点で見つけられました。

↓ズームするとさっきの雷鳥とは違う子みたいです。

重いけど験担ぎで持ってきたデジイチ。

本当は雄山に登る前に雷鳥を撮影しに行けば良かったのですが、

登頂にばかり一生懸命になってしまってて、雷鳥のこと忘れてました。。。(反省)

はるばるこの季節に立山に来た理由を忘れるなんて。。。(反省)

けど、こんな形ですが会うことができてすごく嬉しい。

雷鳥との別れを惜しみながら下山していると、

今度は雷鳥が飛んで目の前を横切って行く。。。

飛んでる雷鳥、生で初めて見たwww

ごめんなさい。

撮影間に合いませんでした。

そして雷鳥の可愛い足跡発見♪

雷鳥の白い羽も結構落ちてました。

もう換羽で夏毛に変わるんだね。

 

巡視中のヘリが飛んでいる。

室堂山荘を横目に歩き続ける。

今からミクリガ池行っても雷鳥いないよね~。

ちょっと落胆。。。なので疲れもどっと押し寄せてくる。

ホテル立山まで帰還。

今から観光の人も結構います。

とにかく疲れたし、お腹が空いたので何か食べたい。

この日ホテルのレストランは団体客しか使えないようで、ティーラウンジでの食事になりました。

 

お腹は満たされたけど、なんだか疲労がピークで放心状態なわたし。。。

まだこれから長い長い帰路が待ってる。。。

室堂ターミナルから美女平までの高原バスに乗る。

バスの中では力尽きていつのまにか寝てました。

美女平からはケーブルカー。

たくさんの人ですけど、一度にこれだけ乗れちゃいます。

ほとんど観光の人っ!

私たちは後尾の方で大きなザックを重そうに持っていたのを見て

係の人がケーブルカーの前についてる荷物用の貨車に乗せてくれました。

7分だけ荷物から解放~♪

ほぼぎゅう詰めなんで、できるだけ荷物が無い方が人は乗れる。

 

そして駐車場まで戻ってきました。

この時間になると閑散としていて、人がいない。。。

駐車場もちらほら空きがありました。

 

立山駅から6時間かけて無事横浜に帰着。

22時になりましたが、渋滞もなくスムーズに帰ってこれました。

前日の22時に出てちょうど24時間w

日帰りの醍醐味だw

(※こんな弾丸日帰り登山はおススメしません。)

 

今回のルート&標高グラフ

 

 

 総距離   約5.27km

 所要時間  約5時間

 目安

   体力度    ★★★       (緩い残雪に足をとられて歩きにくいです)
   危険度    ★       (下り、ガレ場が滑りやすいです)  
   整備度    ★★     
   眺望度    ★★★★★      
   山スカ度     ★      (山スカの人は見かけませんでした。)

※上記は、2012年5月1日時点での個人的な評価です。季節や天候によって大きく変化します。

 

 

 まとめ

   山行自体はたった5時間なのにやっぱり前日寝ないで長距離運転すると下山後どっと疲労が押し寄せてきます。

   救いだったのは、立山駅から室堂までの交通機関の繋ぎの良さ。余計なストレスが溜まることがありませんでした。

   GWだから人がすごいのかなと思いましたが、予想以下でした。(GW中の平日ということもあり。)

   純白の雷鳥見たさにはるばる出かけて行ったのに、だめです。

   山を目にすると 雷鳥<山 になってました。

   ヤマレコで可愛らしい純白の雷鳥を間近で撮った写真など見ると、すごく後悔の嵐です。

   私もあんな写真撮りたかったと。。。

   でもとりあえず小さいながらも雷鳥には会えたので今回はこれでヨシとします。

   なお、今回は立山最高峰の大汝山の頂には立てていないので百名山の数も保留となります。

   残雪期とは言え、真っ白な雪の立山を楽しめました。

   夏にはまた全然違った姿を見せてくれる山なので、ぜひまた行ってみたいと思っています。

   今年の夏に行けるかどうかは、、、ちょっと難しそうだけども。。。w

 おまけ

立山のバッジ。

白雷鳥のバッジ♪ すごくかわいい~♪

拾った雷鳥の羽。

 

 

 


■2012GW山行その2~残雪の立山雄山へ<<前篇>>

2012-05-03 21:48:34 | 剣・立山

※これは2012年5月1日の記事です。

 

まさかこのGWに行くことになるとは思わなかった。

行くと決めたのは5日前。

白い雷鳥がどうしても見たくなったから。

立山。。。

昔々私は観光旅行で訪れたことはあるけれど、その時の記憶と言えば

トロリーバスに乗ったことと、立山ホテルに泊まったことだけ。

あとは何も覚えてない。もういい大人だったのになんで記憶ないんだろう。

とりあえず今回もいつものとおり日帰りだ。

立山に入るには2つのアプローチがある。

関東方面からは扇沢駅(長野)、関西方面からは立山駅(富山)からが近いが

今回は敢えて富山側の立山から入りたい。

横浜から片道450km  6時間 かかるけど。。。

 

 

私が運転頑張りさえすれば行ける。(`・ω・´*)

 

 

かなり厳しい日帰りになるだろうけど、ギリ頑張れる範囲かな。

  (※我が家の日帰りとは、24時間で行って帰って来れることを指します。良い子はあまり真似しないように。)


というわけで、レンタカーは余裕を持っていつもより長く36時間レンタルに変更。

始めはいつも借りるお店では空車が無かったので別支店で予約していたところ、

出発2日前になっていつものお店に空車が出たということで嬉しい変更。

ありがたーい♪ わぁ━━ヽ(●´∀`)○´∀`)ノ━━ぃ!!

(さらに嬉しい特典があったのですが、それは内緒w  お店の人本当にありがとー♪)

 


 

4月30日22時、横浜を出発。

もう少し遅く出ても良かったのだけど、

全然眠くないし、早めに出て眠くなったら途中で仮眠するつもりで出る。

GWだし、どこかで事故渋滞に巻き込まれるかもしれないし。。。不測の事態に備えなければ。。。

関越自動車道から北陸自動車道に乗り継ぎ、

渋滞もゼロ、仮眠もゼロのまま6時間足らずで無事立山駅に到着。

この日のケーブルカーの始発は7時なのでそれまで車内で仮眠する。

私は気分が高まっているのでいつものごとく全然眠れませんでしたが。。。(苦笑)

6時頃からしっかり日焼け止め塗ったり化粧したり、おにぎりを食べたり準備する。

車もどんどん増えて賑やかになってくる。

 

7時前、車から出て駅に向かう。

右手はきっぷうりば。

行列ができている。

私たちは今回はウェブ予約なので行列に並ぶ必要が無い。

立山側から入る場合、ウェブでケーブルカーの予約ができる。(日によってはできない場合もあり。)

始発7時はもう満員だったので、次発の7時20分のケーブルカーを予約済み。

ウェブきっぷの窓口で身分証明書と予約番号を提示して切符を受取る。

あとは時間までちょっと駅構内でまったりタイム。

だけどこの日はなぜか7時の次に7時10分のケーブルが増発されていてちょっとだけショック。。。ガ―(´・ω・|||)―ン!!

まぁたった10分の差だし、並ぶ手間を考えたら予約どおり20分のケーブルでもいいか~。

と自分に言い聞かせる。

検札が始まるまで待つ人たち。

 

さぁ、私たちの番。

ケーブルカーがやってきた。

いつもは20分間隔だけど今日は10分間隔で運行。

ケーブルカーの動画。↓

 

7分間の乗車でした。

 

美女平に着くと、そのまま待っているバスに乗込みます。

繋ぎがとってもスムーズで素晴らしい♪ 

ここから室堂まで50分ほどかかるので、全員着席できる人数に達すると出発。

たくさんのバスが待機しています。

室堂直行便と途中下車便の二つがあるので間違わないように。

 

立山側から入ると高さ17mの雪の壁の間をバスが走るという楽しみがあります。

高さを比べる被写体が無かったので途中動画だけ撮りました。(まだ壁が低い地点での撮影。)

 

17mの壁は室堂に着く直前にあります。

 

室堂ターミナルに着いて、トイレを拝借。

雄山に登るには建物のどこから出ていいのかわからないので案内の人に尋ねると

「立山は初めてですか?」と訊かれ、

雄山への斜面は所々岩が出ている状態であること。

雪は融けかかっていて歩きにくいこと。

等をアドバイスしていただけました。

またアイゼンやピッケルを持ってきているかも訊かれたりしました。

持ってきてないと登ろうとは思いませんよ~。(⌒~⌒ι)

 

階段を登ってやっと屋外に出ます。

展望台のようなところでおにぎり補給。

 

逆側に歩いてホテル立山前に出る。

昔来た時に泊まったホテル。なんとなく記憶が蘇る。

 

それにしてもい天気♪

これ確実に火傷に近い日焼けできますね。気をつけないと。

 

 アイゼンを装着して出発します。

雄山に向けてまっしぐら。

まずは一ノ越めがけて。

 

目の前の山が目指す雄山。

 

雪はもうシャクシャクといった感じ。

 

左手に室堂山荘。

日差しも照り返しも強烈っ。

サングラス無いと目がやられちゃいます。

 

途中休憩してると、私たちの靴を見たおばさんが話しかけてきた。

なんでも同じ靴で先が割れてきたので修理に出したらソール丸ごと交換になって

サイズが大きくなって返ってきてとんでもないことになったと。。。

ほぼ一方的にそんな話をして歩き去って行かれた。。。

そういえば旦那さまの靴がそんな感じに割れてきたから自分で修理してたなぁ。

私のは全然大丈夫だけど。

 

一ノ越への登り。緩やかなのに足元緩くて疲れます。

しかも汗だく。。。

珍しく汗が滴り落ちる。。。

暑いです。。。

 

ゆっくり1時間かけて一ノ越到着。

 

すると今まで見えなかった景色が目に飛び込んできた。

ズーム。。。

あ。。。もっとズームっ!

槍ヶ岳だ~♪

尖がり頭がしっかり見える♪

すごーい♪ 感動♪ (*´∀`人)☆*。+゜*・。゜*

槍ヶ岳、久しぶりに見るww

なんかもうこれだけでも来て良かったと思える瞬間。

 

私もここからはピッケルを出して気を引き締めて雄山に臨む。

 

こないだの編笠山もそうだったけれど、

雪がシャリシャリシャーベットなのでアイゼンの爪は刺さらない。

急斜面なのでちょっとビビりながらも先行者のステップを頼りに

ピッケルを刺しながら一歩ずつ登って行く。

雪が融けて岩が露出している地帯で息を整える。

やっと下が見れる。

一ノ越まで登って来ていた大勢の人たちはほとんどこちらには登って来ない。

浄土山周回か、そのまま東一ノ越へ滑走するのか。。。

 

槍も雲に包まれていく。。。

さてと、、、これからがさらに急登。

ピッケルくん、頼りにしてますヨ。

 

                                 

                                 以下、長くなるので 後篇につづきます。