山に溺れる金魚

お山にはまってまだ6年。横浜発☆週末日帰りハイカーのお山の記録。
ブログ『深い森の金魚』続編です。

■乾徳山~なぜかクリーン大作戦

2012-04-22 20:18:48 | 甲信越

※これは2012年4月21日の記事です。

 

実は4月22日(日)は私の誕生日だ。

休日だから「お山でバースデーをこっそり祝うのもいいかもしれないっ?」

と計画を練っていたのだけど、天気予報はあいにくの雨。

前日の21日はくもり予報ということなのでバースデー前日に変更。

登るお山も選定が大変。

くもりだし、この時季だし、眺望無しでも楽しめる山。

そして12本爪アイゼンの出番のない山。

ということで、、、

前から行きたいと思っていた山梨百名山の乾徳山(標高2,031m)に決定。

このお山の魅力は、鎖ですよ。鎖。

最後の鎖場がおっかないという噂を耳にして、行きたいけどちょっと躊躇してました。

でもいろいろ写真やらレポやらじっくり見ていたら、

「これ、私いけるんじゃない?」みたいに思うようになりまして。。。

高さ的にあの石鎚山の鎖に比べたら全然マシじゃんと。。。

しかも足置けそうな岩の隙間もあるし。

大丈夫。怖がることないよっ!

あの石鎚山の鎖行けたんだから行けるって!

(ダメそうなら迂回路もあるしw)

と自分を奮い立たせて今回は乾徳山に望むことにしました。


午前3時横浜を出発。

眠いです。春は起きるのがつらい。

中央道勝沼ICで下りて徳和に向かいます。

 

途中にコンビニ無いかなぁと思って、藤野PAのファミマでおにぎりなど買ったんですけど、

IC下りてから結構コンビニありました。

徳和までの道のり、さすが甲府というだけあって果樹園だらけで、

今サクランボの花が満開状態っ。白やらピンクやら咲き乱れてます。

私はドライバーで写真を撮れないので想像だけしてください。

車を走らせながら花風景を楽しんだ後、乾徳公園に到着。

乾徳公園の向かいに乾徳山登山口というバス停があります。

バス停っぽくないので気づくの遅れましたw

そしてここに大きな駐車場があります。

とりあえずここに止めて、公園内にあるトイレを拝借。

トイレここから先にはありません。

写真中央の建物がトイレです。

水洗で清潔で紙もちゃんとあります。もちろん無料です。

バス停の時刻表も一応載せておきます。

1日に6本ぐらいしか無いんですね。。。

トイレを済ませてから、もう少し先へ車を走らせます。

 

5分もかからないうちに左に広いスペースがあるのでこちらに駐車。

特に「駐車場」という表示はないです。

大抵は先ほどのバス停前の駐車場に止める人が多いらしいですが、

私たちは今回ピストンなのでできるだけ登山口に近いこの場所に止めました。

もっと上に上がればちょっとしたスペースがあるらしいのですが、もうここにします。

準備して出発。

登山口までしばらく林道を歩きます。

悪路ですが、美濃戸のことを思ったら車行けそうです。

私たちはオソバ沢登山口から月見岩を通るルートで歩きます。

6時間というのは、、、黒金山までが、、、ですね。

そしてやっと登山口。

頑張るぞ~っ!

熊注意ですよ。

もう春ですからね。熊さん冬眠から目覚めてます。

熊鈴を鳴らしながら周囲に注意して歩こう。

ちょっとした石がゴロゴロする登山道。

陽があたらないのでひんやりとしていてちょっと暗い感じです。

ゴリラポッドでセルフ撮りしてみる。

なんだか斜め(?)に撮れちゃいましたw

鳥たちのさえずりが心地いい森です。

でも鶯はいないようですね。ホーホケキョが聴こえません。

 

しばらく歩くと瑞牆山を彷彿させるような苔生した岩たちが迎えてくれる。

今日はちょっとゆっくり目で登ってます。

誰にも会わないし。

なので一層熊と遭いませんようにと願いながら登ります。

 

少し平になってきました。

 

視界が開けて目の前にお山が出現。

あれが乾徳山だろうな。

ガスがうっすらかかってますけど、なんだか素敵な感じです。

 

国師ヶ原。

大平高原、道満尾根と合流。

そして山頂に向けて分岐。

左の高原ヒュッテ側からも登れますが、鎖が目的なのでまっすぐ扇平に向かう。

山頂まであと1時間45分ほど。

左に廃墟のような無人の高原ヒュッテ。

枯れたススキ(?)の原が広がる。

緩やかな登り。いいところだね~。

そして月見岩。

ススキに月か。。。なるほど。

月見岩に登って黄昏る旦那さま。

小休止して山頂に向かいます。

扇平。山頂まであと1時間。

大きめの岩がゴロゴロしてます。

だんだん岩だらけに。

楽しくなってきたw

日陰部分にはまだ雪が残っていて、凍結しています。

軽アイゼンはありますが、うまく石の上を渡り歩いて回避。

この岩のところで氷の塊(20×10センチぐらい)を割って落としてしまう旦那さま。

下にいる私に氷が落ちてくる。。。

危な~っ。

皆さん気をつけましょう。

残りの割れた氷も危ないので蹴り落としておく。

 

髭剃岩を越えると。。。

ワニの背のような岩があり「ここ登るの?」と思いきや、右に下りる階段発見。

ああ、そういえば予習したときにこの情報があったっけ。

その後、やっと鎖場登場。

大した鎖場ではないです。

鎖無くても登れる程度。

続いて第2の鎖。

2本鎖がありますが、右の方が登りやすいと聞いていたのでそちらを選択。

右の方がステップがあって登りやすいのが写真でもわかる。

少し岩を捲いて歩く。

凍結箇所を避けながら滑って転ばないように慎重に歩く。

いよいよ、最後の親玉が見えてきました。

テンション上がるっ!

手前に山頂への迂回路があります。

 

いざ、親玉と対面っ。

天狗岩、登ります~。

腕の力だけで登る箇所もあり。

 

結構簡単に登れました。

この先もちょっと鎖あります。

最後の鎖。というか1本で繋がってるので後ろの人は先行者が登り終えるまで待ちましょう。

私もまったく問題なく登れて待機中。。。

クリア~っ。

私も後に続きます。

そして山頂到着っ。

国師ヶ原から1時間44分で着きました。すごい標準タイムニアピンだw

凍結箇所が無ければもっと早く歩けたと思います。

 

ガスガスで何も見えないんですけど、うっすらと富士山の姿をキャッチ。

今日は雲が低くて、雲上の頂にいます。

お~、富士山見えてきました♪

富士山ありがとうー♪

北岳と間ノ岳もうっすら見えます。

あれは、何かな?

白いのがチラリ。

金峰山です。

しばらく山頂で見え隠れする山並を堪能する。

雲がどんどん上がってきます。

 

↓ 国師ヶ岳と奥千丈ヶ岳かな?

金峰山まで縦走してみたいと旦那さま。

晴れてきたのでもう一度。

 

ここもすご~く気持ちのよい山頂です。

ついつい長居したくなります。

 

30分ほど滞在して下山。

帰りは迂回路で。

鉄梯子をおりて右に行くと、また凍結箇所。。。

軽アイゼンすれば楽なんですが、すぐ外すことになるので滑らないように慎重に歩いて下ります。

木の幹に頼りながらヨチヨチ歩きです。

ストレスたまるww

しかも後ろから下りてくる人の15センチほどの落石が私にめがけて転がってくる。。。(・ω・ノ)ノ!

ぉぃ。。。

後ろの人、まったく何も声を発することなく平然としてるし。。。

下に人がいて落石したときは、普通何か言いますよねぇ。。。ブツブツ

危ないのでその人には先に行ってもらいました。

 

凍結箇所を通過して、2箇所の鎖場も問題なく通過。

髭剃岩を過ぎたところの例のいったん下る階段のところに来ると、

単独の女性がワニの背のような岩にとりついているところを目撃。

旦那さまが「道間違ってますよ。こっちですよ。」と声をかける。

この階段ちょっと見落としてしまう人結構いると思います。

(ヤマレコでこの女性の記録を発見♪ このときの私たちのことも書かれてましたw)

 

 

ダラダラと後は下るだけ。。。と思っていたら

旦那さまが登りの時に目にしたあるモノを拾ってます。

大昔の空き缶たち。

古いデザインなので余計に目についてしまったらしい。

よく見たら結構ゴミが捨てられています。

この岩の後ろにはビールの空き缶が数本捨てられてました。

どれも古いものなので最近のハイカーが捨てたものでは無いと思いますが、

それを長い間ずっとそのままにしているというのも何だか。。。複雑な気分です。

なので目についたゴミを拾って下ることにしました。

今まで山でゴミ拾いをしたことはありませんが、

今日はしなくちゃいけない気持ちに駆られたので拾います。

そういえば、明日22日は地球の日(アースデー)だな、なんて思いながら。

前日だけどゴミを拾いながら下るのも飽き無くていいかもしれない。

いろんなゴミがありました。

圧倒的に空き缶が多い。しかも錆びて朽ちてる。かなり昔のものです。

あと誰かの落し物の手袋が土に埋もれて木の根っこに突き抜かれていたものや、ウィスキーが入ったままのミニボトルなど。

私も山で手袋を失くしたり、ストックの先やサングラス、万歩計も落としてしまったことがあります。。。

みんなゴミですよね。。。ごめんさないデス。

 

国師ヶ原付近は、この時間になるとすごく暑い。

夏だともっと暑いのかな。

ハイカーもちらほら登ってきます。

 

途中の錦晶水の冷たい水で手を洗う。

登ってきた道を下っているだけなのにどうしていつも下りは長く感じるんだろう~。

石がゴロゴロしていて歩きにくいし。。。

いつも比べちゃうけど、バカ尾根の方が全然マシっ!

 

そしてゴミの入った袋を両手に持ってようやく登山口到着。

 

 

まだ駐車場まで歩かねば。。。

なんだか疲れちゃってます(苦笑)

12時28分、駐車場に到着。

3台だけ止めてありました。

帰りにバス停の駐車場を見ると、結構駐車されてました。

ピストンじゃない人が多いのかもしれない。

 

※一番最短は大平からのルートですが、駐車料金500円徴収されます。

 

今回のルート&標高グラフ

 

総距離   約10.5km 
所要時間  約6時間40分
 
目安

 体力度    ★★★
 危険度    ★          (鎖場)        
 整備度    ★★★
 眺望度    ★★★       (ガスが無ければもっと良し)
山スカ度          なし               (鎖場があるのでおススメしない)



※上記は、2012年4月21日時点での個人的な評価です。季節や天候によって大きく変化します。

まとめ

  曇りで霞がかかっていても楽しめるお山、乾徳山。

   久しぶりの鎖、楽しみました。今年の1月の表丹沢の行者岳以来かな。

  私としては、思ってたより全然怖くなく楽しめました。

  怖い怖くないという尺度は人それぞれなので鎖が苦手な方は迂回路をおススメします。

  このお山の魅力は鎖と前述しましたが、それだけじゃない。

  国師ヶ原から月見岩あたりもすすき野が広がっていてとても解放された気持ちになる。

   また空が澄みわたった日の山頂からの眺望は最高だろうな~。

  霞かかってても結構眺め良かったですから。。。

  登頂時乾徳山自体は晴れて風もゼロで、すごく気持ちの良い時間を過ごすことができました。

  昼寝したいぐらいw

  おかげでしっかり日焼けしたみたいですけど。。。(涙)

  拾ったゴミはコンビニの袋3つ分になりました。まだまだあるとは思いますがこれが今回の精一杯です。

  今後もできる限り拾おうかなとは思いますが、そのときの気分次第になりそうです。