くたくたルンゲクッタ

過ぎていく時間と思い出忘備録

タケニグサ

2015-09-02 | 日記
ある人が亡くなって、彼を偲ぶ人たちが「自分の人生の中で一番大切だった時期に一緒に働いた、その思い出の文集を作りましょう」と呼びかける案内をみた。自分の人生の一番大切だった時とはいつだろう?どの一つの過去を取り除いても今の自分は存在しないけれど、夢を持ちバイタリティに溢れていた時期が自分にとってもっとも輝いていた時かもしれない。それはもう変えることはできない過去だから、それらを思い出す時、嬉しく懐かしさの中に切ない悲しみが入り混じる。多くの夢は破れ、目的も果たせず徒労に終わった数々の思い出の中に、灰の中でくすぶっていた情熱の火が記憶の底からふっと燃え上がることがある。その行き先に求める答えは存在しないのに、それを知らない若い自分は期待と情熱を抱き意気軒昂として突き進んでいった。その徒労に終わったエネルギーを今は恋しくいじらしく感じる。


タケニグサ ケシ科

林縁の日当たりのよい斜面には草丈2m以上もある植物が群生していた。ケシ科の多年草タケニグサだった。


茎の先に大きな円錐花序をつけ、下の方には切れ込みのある大きな葉をつけている。雑草にしておくのは惜しいほど均整がとれていて堂々としている。


近くで花を見てみよう。


花は花弁がなく萼は2枚あり、多数の雄しべが放射状に飛び出ていて美しい。


果実は長さ2cmほどで扁平。


葉を一枚裏返してみると白い粉を吹いているような感じ。