くたくたルンゲクッタ

過ぎていく時間と思い出忘備録

谷津田の秋(2)

2021-10-27 | 日記
タイワンホトトギス ユリ科 ホトトギス属

林縁にホトトギスが咲いていた。枝がよく分岐しているのでタイワンホトトギスかなあ。栽培品の逸出だろうか。




花弁、花糸、花柱ともに鮮やかな紫色の斑点がある。
 
アシ イネ科 ヨシ属

アシの湿原の中にはガマの穂が見えた。

オギ イネ科 ススキ属

湿地帯のなかにオギの群生が見える。銀色の穂が風に揺れ太陽に反射して輝いている。草丈は2m以上で、河川敷などの湿地に群落を作る多年草。オギは地下茎で広がるために株立ちにならない。

オギの穂はススキより大きく白く輝くので遠くからでも見分けがつく。

フユザクラ バラ科 サクラ属

谷津田の一角には小さな貯水池がありその周りにフユザクラとジュウガツザクラが植栽されている。


フユザクラはヤマザクラとオオシマザクラの雑種と推定され、江戸時代から栽培されている。


花は一重。開花期は10月から3月。


萼筒は紅色で太い。

ジュウガツザクラ バラ科 サクラ属

すぐ近くの少し大きなサクラにはジュウガツザクラと名札がついていた。


ジュウガツザクラはマメザクラとエドヒガンが交雑した種間雑種。春と秋から冬にかけての二季咲きが最大の特徴。


花弁が十数枚の八重咲きで、淡紅色の中輪の花をつける。また萼筒が紅色でつぼ型。

サンシュユ ミズキ科 ミズキ属

ジュウガツザクラのすぐ横に赤いグミに似た果実をたくさんつけた小高木が植栽されていた。




サンシュユだった。実があまりにおいしそうだったのでかじってみると酸っぱくてやや甘味も感じた。


葉は全縁で葉裏には毛が生える。

カラタチ ミカン科 カラタチ属

沼の奥の藪の中にピンポン玉ほどの果実がいくつも見えた。手を伸ばして取ろうとすると大きな棘に痛い目にあう。カラタチだった。果実は表面がビロードのような触感がある。


割ってかじると酸っぱくておいしい。スダチやカボスと似た味がする。


葉は3枚から成る。

谷津田の秋(1)

2021-10-27 | 日記
キタテハ タテハチョウ科

セイタカアワダチソウの花の周りにはキタテハが何頭も飛び回っていた。


翅の裏面には小さなV字型の白斑がある。このV字は何を意味するのだろうか?キタテハにはこのしるしが解るのだろうか?幼虫はクワ科のカナムグラを食草とする。

ヒレタゴボウ(アメリカミズキンバイ) アカバナ科 チョウジタデ属

田んぼの用水路脇に面白い形の果実をつけた植物が群生していた。熱帯アメリカ原産の1年草ヒレタゴボウだった。




草丈は50㎝程度。葉は披針形で先は尾状にとがる。




果実は長さ1.5-2cmの4角柱の蒴果で、断面は正方形で上端に4個の萼片が残る。


しおれかけた黄色の4弁花が残っていた。

ハキダメギク キク科 コゴメギク属

田んぼ近くの湿地に群生するハキダメギクを見つけた。


1年草。北アメリカ原産。牧野富太郎が世田谷の掃き溜めで発見して命名。






頭花のまわりに先端が3中裂する白色の舌状花が5個並び、内側に黄色の筒状花が多数つく。花弁が可愛い。

ミゾソバ タデ科 タデ属

ヒレタゴボウ、ハキダメギクと並んで田んぼの近くの湿地には可愛いミゾソバがまた群生していた。




牛の顔のような面白い形の葉。ピンク色の花弁。

コセンダングサ キク科 センダングサ属



湿地帯が近くにある。黄色の頭花は筒状で総苞片は短いのでコセンダングサだろう。


小さな白い舌状花も少し見られるのでコシロノセンダングサの遺伝子が混ざっているのかもしれない。


果実は服にくっ付くと離れないので厄介者。

ウラナミシジミ シジミチョウ科

ハキダメギクにシジミチョウがとまっていた。翅の裏面には茶色と白色の波模様がある。後翅の縁にオレンジ色に縁どられた黒い目玉模様があり翅から飛び出した尾状突起を持つ。ウラナミシジミかな。幼虫は、ソラマメ、エンドウ、ハギ類など、マメ科植物の花や若い果実を食べる。