くたくたルンゲクッタ

過ぎていく時間と思い出忘備録

モモかアーモンドか?

2016-03-31 | 日記
『24リブ・アナザー・デイ』を毎週見ている。CIA捜査官ケイト・モーガンは自分が夫を自殺に追い込んだこと後悔している。これに対してジャック・バウアーの言った言葉が印象的だった。「友が殺された。俺は力の限り復讐をした。そして家族とは会えなくなり、何もかも失った。復讐しても痛みが和らぐことはない。心のどこかで現実を受け入れる事、自分を許せるのはそれからだ。」久しぶりの24はやっぱりエキサイティング。



駐車場の脇にたくさんの花を付けた低木が植栽されていたので近づいて観察。


桜ではないし梅でもない。桃だろうか?京都植物園や神代植物公園で見たことのあるアーモンドにも近い感じがする。アーモンド(英名:Almond、学名: Prunus dulcis)は、バラ科モモ属の落葉高木。和名はヘントウ(扁桃)。




花は濃いピンクでとても美しい。ソメイヨシノより一回り大きい。




桜と異なり花柄はほとんどなく毛がある。アーモンドとモモの花の違いは何だろう?モモと同じバラ科で花は良く似ているが、アーモンドはモモよりも花は少し大きく花弁が開ききる点が異なるらしい。花弁の開き方からすればこの花は完全に開いておらずカップ状なのでこれはモモということになる。この花の色こそ本物の桃色。

ハクモクレン

2016-03-24 | 日記
コブシやハクモクレンの真っ白な花が朝日に照らしだされると、長い冬が終わりようやく春がきたことを実感する。これほどまでの純白と青の組み合わせは他にないだろう。白い花は青空を背景に見てこそ価値がある。曇り空では花が浮き上がらないので区別がつかずその価値は半減してしまう。

ハクモクレン モクレン科 モクレン属

先週の晴れた早朝、県立公園の温室の前のハクモクレンが見事に咲いていた。


公園のあちこちでハクモクレンは咲いている。








花と花後。花弁は6枚、萼片が3枚から成るけれど、萼片と花弁は同じに見えるから結局花弁9枚に見える。




雄しべは多数、真ん中に雌しべが1本。

キブシとヒサカキ

2016-03-22 | 日記
映画『ソルト』(2010)、『007 カジノ・ロワイヤル』(2006)をシネマチャンネルで見た。カジノ・ロワイヤルではベネチア舞台でサン・マルコ広場など行ったことはないけれど、聞いた事のある名所が数々出てきた。建物内部の基礎にあるバルーンが破壊されて建物が海中に沈んでいく最後の格闘シーンを見て、やっぱりベネチアは水上都市だったんだなあと改めて感心。


キブシ キブシ科 キブシ属

時々当直があるので休日出勤。途中で寄り道をして林縁を走っていると見事なキブシの花が目に入ったので慌てて停車した。


キブシは雌雄異株の落葉低木。この季節、谷津田、里山を歩くときっとこのキブシの花を見る事が出来る。不思議な淡黄色の垂れた総状花序。


葉が伸びる前に花序を垂らしている。


雄花は淡黄色、雌花はやや緑色を帯びるというから、この花は雄花だろう。


雌花、雄花とも雄しべは8個、雌しべは1個あるが、雌花の雄しべは小さく退化している。


ヒサカキ ツバキ科(モッコク科) ヒサカキ属

キブシの横に多数の花を下向きに付けたヒサカキを見つけた。気味が悪いほど花数が多い。


ヒサカキは雌雄異株の常緑小高木。


花は白っぽいクリーム色で壺状。花弁は5枚。強い芳香を放つという。嗅いでみればよかったなあ。


雄花は雌花より大きく10以上の雄しべがある。この花は雄花だろう。キブシもヒサカキも雌花はあまり目立たず雄花がめだつ。

早咲き桜 ~ ピンククラウド、シュゼンジカンザクラ、カワヅザクラ、カンヒザクラ

2016-03-19 | 日記
『大人もぞっとする初版 グリム童話』(由良弥生)を読んでいたら、その中に「長靴をはいた猫」があった。幼稚園ころ買ってもらった絵本の中にこの「長靴をはいた猫」があった。長靴をはいた猫が、魔法使いを煽ててネズミにして食べてしまうくだりは子供でも愉快で面白かった。当時は何度も何度も母に読んでもらいすべて暗記していた。すっかり忘れていた遠い遥かな記憶が蘇って、その時の挿絵にあった長靴をはいた猫が再び駆けてくるような気がした。

もうカワヅザクラは散っているかもと思いつつ、あまりに天気がいいので先日の早朝、県立公園を訪れた。ピンククラウド、シュゼンジカンザクラ、カワヅザクラは大きな広場の片隅にかたまって植栽されている。カンヒザクラは少し離れて梅園の近くで赤い花がよく目立つ。

ピンククラウド

この桜はこの公園でカワズザクラとシュゼンジカンザクラの後ろに隠れているから、よく気をつけないと見過ごしてしまう。2011-04-06(せっかち散歩)の時以来毎年のように見ている。あの時は遅すぎて花は散りかけていた。2015-03-28(急ぎ足の自然散策)の時はちょうど満開だった。今日はまだ早すぎ、満開まであと一週間くらいか。




ピンククラウドはカンヒザクラやオオシマザクラを起源とする雑種らしい。


シュゼンジカンザクラ

静岡県の修善寺に原木がある。カンヒザクラとオオシマザクラとの種間雑種。


カワヅザクラととても似ている。


萼筒は鐘形で萼片には鋸歯はない。カワヅザクラより少し遅く咲く。


カワヅザクラ

河津町に原木がある。オオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑種。


カワヅザクラはもう満開を過ぎて葉が展開しはじめている。それでも美しい。


萼筒は長鐘形、無毛。萼片は披針形、無毛。


カワヅザクラは花期が長いなあ。これは3週間前の2/27に撮った時のもので満開だった。


2/27に撮った時は葉はまだ開いていない。


2/27撮影。


カンヒザクラ

別名タイワンザクラ(台湾桜)、ヒザクラ(緋桜)とも言う。早咲き、釣り鐘状の花が特徴。




ピンククラウド、シュゼンジカンザクラ、カワヅザクラなどはカンヒザクラの血をひく交雑種。

早春の鳥たち

2016-03-14 | 日記
早春は野鳥が多い。

ツグミ  スズメ目ツグミ科ツグミ属

夏季にシベリア中部や南部で繁殖し、日本では冬季に越冬のため飛来(冬鳥)する。桜の枝にとまっていた。

ジョウビタキ スズメ目ツグミ科ジョウビタキ属

ツグミと同様に冬鳥。頭上が白く目の周りが黒いのでこれは雄だろう。翼は黒褐色で中ほどに白くて細長い斑点があるのが最大の特徴。公園の名札の上にとまった。

アオジ スズメ目ホオジロ科ホオジロ属

本州中部以北の山地で繁殖し、冬には関東以西の積雪の無い地方に現れる。梅の枝にとまった。雌のようだ。

モズ スズメ目モズ科モズ属

雄だろう。年中見かける気がする。

ヒヨドリ スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属

雌雄体色が同じ野鳥。いつでもどこにでもいる。

セグロセキレイ スズメ目セキレイ科セキレイ属

池のほとりでセグロセキレイを見つけた。セグロセキレイはハクセキレイと似ている。セグロセキレイは黒い顔に白い眉班が特徴。

ハクセキレイ スズメ目セキレイ科セキレイ属

ハクセキレイが水浴びをしている。ハクセキレイの顔はセグロセキレイと違って頬も白い。白い顔で目を横切る過眼線と呼ばれる黒い線が特徴。

オオバンとハシビロガモ

オオバンとハシビロガモが公園の池を泳いでいた。

オオバン ツル目クイナ科オオバン属

全身黒く、眼の周囲から眼後部にかけて白い斑紋が入るのが特徴。年中見かける。いつも一緒に見かけるバンはこの日はいなかった。アシの茎が水に映ってくねくねと揺れているのが面白い。

ハシビロガモ カモ目カモ科マガモ属

北アメリカ大陸やユーラシア大陸の高緯度から中緯度地域で繁殖し、日本には冬季に越冬のため飛来する(冬鳥)。

ヤブツバキとウグイス

2016-03-12 | 日記
早朝のヤブツバキの林の中からウグイスの声が聞こえてきたので、耳を澄ませて木の中を探すとと小さな鳥が出てきて花をつつき始める。もうウグイスの鳴く季節か、早いなあと思いながら見上げた。ウグイスは枯れ木のような目立たない色でとてもすばしこくてじっとしていない。とても自分のコンパクトデジカメではそのスピードについていけないから、写真を撮るのは諦めた。毎年ツバキを撮って桜を撮って春になっていく。

過ぎていく時間を考えていると、思い出す記憶はどれも遥か遠くで何故か悲哀を帯びている。目の前の同じ景色、同じ花は以前とはどこか違う。止まることのない時間の螺旋階段は決して同じ階には戻ってこない。いつも先に先に進んでいく。これまでに経験した事や出会った人たちが次々と現れては消えていき、超早送りにしたビデオ映像のように次々に忘れていた過去が思い出される。生きていくということは、数ある選択しの中から一つの道を選んでそれを進んでいくこと。人生は2度なしだから、その場にまた帰ることも、やり直す事もできない。山あり谷あり、喜びも苦しみも体験して、ひとつの映画が終わったときのような、何らかの感慨が残るとしたらそれでいいのかもしれない。その体験こそが生きる事そのものと教えてくれている。順風満帆そのものに見える経歴をもつ大学教授が随筆の中で順風満帆の人生などないと書いていた。その人の苦悩というものは傍からみてもわからない。

寝ぼけた頭で取りとめのない事を考えていると、ウグイスが無邪気にホーホケキョと鳴いている声が再び聞こえた。小さな体で若い雌の気を引くために何度も練習しているんだろう。


市民公園にはツバキがいっぱい。

ヤブツバキ


津川絞


緋の袴


赤呼子鳥


大虹


加茂本阿弥


関戸太郎庵


胡蝶侘介

梅満開の季節

2016-03-03 | 日記
録画しておいたNHNサイエンスゼロ『“記憶”のミステリー ~最新脳科学が解き明かす記憶の正体~』(2016年2月28日放映)を見た。

記憶の中枢である海馬では神経新生が行われている。この神経新生により海馬の記憶は大脳皮質へと転送され、海馬の記憶は消去される。こうして記憶は長期に保持されると同時に海馬に新たな記憶のためのスペースが確保される。神経新生がスムーズに行われなければ新たに記憶をすることが出来なくなる。神経新生を促すものとして睡眠や運動が重要であるらしい。確かに睡眠不足があると新しいものを覚えられない。これは海馬という記憶の一時保管場所がいっぱいで処理が間に合わないせいなのだろう。記憶と睡眠の関係はとても面白い。

梅満開の季節

野梅系の白梅と緋梅系の紅梅がコントラストをなして青空を背景に見上げれば最高。

一重緑萼

野梅系。枝や萼が緑色。花は白色一重。


白加賀

実梅の栽培品種。花は白。梅ぼし用に全国で栽培される。


紅千鳥(べにちどり)

緋梅系。花は濃紅色。雄しべの一部が弁化する。


輪違い(りんちがい)/ 「思いのまま」



野梅系。花は八重。白や淡紅色に咲き分ける。「思いのまま」と近くの公園では名札がついているものと同じと思われる。


こんな花は珍しいなあ。

梅郷(ばいごう)

野梅系。実梅の栽培品種には①一本でも実ができる品種:竜峡小梅、甲州小梅、谷沢梅、紅さし、梅郷、青軸 ②花粉有り、自家不和合の品種:南高、鶯宿、豊後 ③花粉が無~少の品種:白加賀、加賀地蔵、玉英、露茜などがある。

鹿児島紅(かごしまべに)

緋梅系。美しい濃紅色の一重咲き花梅。




鴬宿(おうしゅく)

野梅系。