
X JAPAN 攻撃再開 2008 I.V. ~破滅に向かって~
1997年12月31日に解散し、10年ぶりに奇跡の再結成を果たしたX JAPANの復活ライブが2008年3月28日から29日の3日間に渡って開催。
初日と2日目に参戦できたので、その模様を紹介します。
~破壊の夜~ / 初日
2008年3月28日金曜日、夕刻。
X JAPAN復活ライブの初日に参戦するため、仕事を早退して東京ドームへ向かい、開演時間の1時間前の午後5時半頃に会場に到着。
しかし、開場時間から1時間も経っているにも関わらず、東京ドームの周りは未だに会場に入れない大勢のオーディエンスでごった返していた――。
●開演する気配無し
開演時間の18時30分頃に、ようやく入場が始まる。
しかし、5万人の大行列となってなかなか列が進まず、席についたのは開演時間の1時間後の19時半。さらに、席についてからも開演する様子は無かった。

しかし、大多数のファンは「X JAPANらしい」と想定内だったようで、騒ぎが起きるわけでもなく淡々と静かな時間が流れていた。
そして、席に着いてから1時間半。時計を見ると午後9時近くになっており、本来ならライブが終演していてもおかしくない時刻になっていた。
そんな状況でも一向にライブが始まらないため、今日の公演を諦めかけていた時、突然ステージ周辺の客席から歓声が上がる。

その瞬間、自分の目からもステージに向かうメンバーたちの姿が見えた。
そして、会場から自然と拍手が沸き起こり、それに応えるかのように会場は暗転。割れんばかりの歓声がドームを包み込んだ。
復活第1曲目は、1997年12月31日の解散ライブで最後に演奏された楽曲『THE LAST SONG』。

散々待たされただけあって、イントロに合わせて揺れ動く幻想的なペンライトの光の中、TOSHIの第一声の歌声で観客のボルテージは一瞬で最高潮に達する。
しかも、『Rusty Nail』、『WEEK END』、『SCARS』へと続く流れは、ライブCDで何度も聴いていた「THE LAST LIVE」 と同じでテンションも急上昇!

また、『Say Anything』をTOSHIと一緒に合唱するなど、夢に思い描いていたことが叶って幸せな時間が流れる。
また、演奏前の「10年間色んなことがありましたが、またこうしてみんなとここで会えたことを本当に嬉しく思います」というTOSHIのMCに涙。
それは、会場のファンやWOWOWで観ていたファンも同じ想いだったことでしょう。
●hideへの哀悼
『Silent Jealousy』後のYOSHIKIのぶっ飛んだDrum breakに大爆笑。

『WITHOUT YOU』では、YOSHIKIの儚く切ないピアノとTOSHIの透明感のある歌声に、会場全体がhideへの哀悼の感情に包まれ、泣きそうになる。

その後の『I.V.』は、歌詞が全て英語だったこともあってあまり盛り上がらなかったけど、次曲の『紅』の「紅だーーーー!!」をTOSHIと一緒に叫んで、テンション再アップ!
しかし、『ART OF LIFE』の演奏中、YOSHIKIがドラムセットの中に倒れてしまい、スタッフに抱えられて退場。。

暫しの静寂の後、「本日の公演は全て終了しました」という機械的かつ無情なアナウンスが流れていきなり終演!
観客全員、「えーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!?????」
開演が2時間半近く遅れた上に、終演を告げる場内アナウンスでオーディエンスの心が一つになるというもはやわけのわからない展開(笑)
突然の終演に戸惑いながらも、終電の時間が迫っていたので、ライブの余韻に浸る間もなく慌ただしく駅へ向かったーー。
【SET LIST】
1. THE LAST SONG
2. Rusty Nail
3. WEEK END
4. HIDEの部屋(SCARS~POSE)
5. Silent Jealousy
-Drum break-
6. SAY Anything
7. WITHOUT YOU
8. I.V.
9. 紅
-Encore-
10. ART OF LIFE/第1楽章
~無謀な夜~ / 2日目
昨日の2時間半押しとは打って変わり、定刻通りのスタート。おかげで、1曲目の『Forever Love』を聞きながら、慌しく席へ移動。。
そこには、ライブ勘をすっかり取り戻したX JAPANがいた――。

TOSHIのMCでは、「PATAはこの10年で10歳、年をとったそうです」に爆笑し、「俺達は10年間、どんな逆境の中でも前を向いて生きてきたぜー!」に感動。

また、今日は内野席の前から9列目の席でステージ奥のスクリーンが見えたので、『I.V.』の曲中に画面に表示される合唱する言葉がわかって結構楽しめた。

『WITHOUT YOU』では、距離が近かったこともあって、YOSHIKIとTOSHIから戦友を失った重い喪失感が直で伝わってきて胸が締め付けられる。
『紅』でhideが微笑むシーンでは、hideの存在感を感じて、込み上げるものがありました。

●始まりの抱擁
会場中央でのYOSHIKIのドラムソロ後の『Tears』では、「THE LAST LIVE」の『Forever Love』での名シーンが再現された。

前回は、心身ともにボロボロになったYOSHIKIと、自分の我がままでバンドが解散することになった申し訳無さに号泣するTOSHIとの“終わりの抱擁”。
あの時の感動的なシーンの再現を生で見れて感動すると同時に、今回はお互い笑顔の“始まりの抱擁”ということで、感慨深かった。。
●念願のXジャンプ
Tearsの後、ウェーブをしながら2度目のアンコールを待っていると突然、「本日の公演は終了しました」とのアナウンスが流れる。

観客は一斉に「えーーー!?」と叫び、失望の空気が場内を覆う。
しかしその後、なぜかまた同じアナウンスが流れて、「?」と思った瞬間、客電がつき、プロローグの音楽とともにX JAPANのメンバーが登場!

そして、メンバー紹介の後、「We're エーーックス!」 お待ちかねの「X」! 念願だった "Xジャンプ" を飽きるほど何度もできて最高でした――。
【SET LIST】
1. Forever Love
2. Rusty Nail
3. WEEK END
4. DRAIN
5. PATA's solo
6. Longing~跡切れたMelody~
7. YOSHIKI's piano solo
8. WITHOUT YOU
9. I.V.
10. 紅
-Encore1-
11. Violet UKの曲
12. YOSHIKI's Drum solo
13. Tears
-Encore2-
14. Prologue(World Anthem)
15. X
~創造の夜~ / 最終日
復活ライブ最終日は、DMM.comのネット生中継での視聴。

多少のマンネリ感はあったものの、興奮&感動もあり、hideのぬいぐるみをYOSHIKIとTOSHIが抱えながら花道を歩くシーンは泣けた。
『ENDLESS RAIN』を一緒に歌いたかった。。

【SET LIST】
1. Tears
2. Rusty Nail
3. WEEK END
4. Pata's solo&Heath's solo
5. HIDEの部屋(Miscast~Doubt)
6. Forever Love
7. YOSHIKI's piano solo
8. WITHOUT YOU
9. I.V.
10. 紅
11. Orgasm
-Encore1-
12. Violet UKの曲
13. YOSHIKI's Drams solo
14. ENDLESS RAIN
15. X
16. ART OF LIFE/第2楽章
17. グランドフィナーレ

●編集後記
X JAPANのファンになったのは、解散してから数年経った頃。
なので、X JAPANのラストライブのCD音源を聴きながら「東京ドームでX JAPANのライブを生で体感してみたかったなぁ~」と叶うはずのない夢を抱きながら過ごしていました。
が、しかし!まさかのX JAPAN再結成。そして、復活ライブの開催発表!
さらに、チケットの倍率を考えると到底不可能と思われた復活ライブ初日のチケットに当選し、夢だったX JAPANのライブを体感!
「人生何が起きるかわからない」とは、まさにこのこと――。
【記事参照】「ORICON MUSIC♪」