
『ビーチボーイズ』 伝説の全12話+スペシャル
反町隆史と竹野内豊のW主演で1997年7月7日から9月22日にかけて放送され、最高視聴率26.5%、平均視聴率23.7%を記録した『ビーチボーイズ』。
四半世紀以上前のドラマですが、夏になると無性に観たくなる不思議な中毒性があります。
今日から、関東ローカルでの再放送&TVer配信がスタートしたということで、1998年1月3日放送のスペシャルも含めて紹介させて頂きます—―。
第1話 「夏、へんなヤツがやってきた、同時に2人も」
東京でヒモ暮らしをしていた桜井広海は、恋人の富士子の家から追い出され、車中泊をしながら暮らしていたが、“夏”ということで海へ向かう。
一方、大手商社勤務の鈴木海都は、自らのミスで大事なプロジェクトから外されたため、休暇を取って当てのない傷心旅行へと旅立った。
その後、海都はガス欠になった車を押していた広海を助けたことをきっかけに、2人は海辺の民宿「ダイヤモンドヘッド」へと流れ着くーー。
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第2話 「私、ここにいたい」
真琴の母親の慶子から「東京で真琴と2人で暮らしたい」という手紙が届いたため、民宿の経営者で祖父の和泉勝は、真琴を母親の元に返すために民宿を閉めることにした。
勝の娘である慶子は民宿を出て上京し、10年何ぶりに戻ってきたと思ったら離婚していて、真琴を置いてあっという間に帰って行ったという。
しかし、経営苦で民宿を閉めると勘違いした広海は営業作戦を開始。そこへ海都の恋人の桜が訪れ、富士子も駆け付け、民宿は賑やかになるがーー。
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第3話 「彼が残した忘れ物」
休暇を終えて会社に戻った海都は、自身が手掛けていたプロジェクトに復帰し、周囲が驚くほど活き活きと仕事に取り組んでいた。
一方その頃、海都が宿泊していた部屋を掃除していた真琴は、ベッドの下から海都が忘れていった「ある物」を発見する。
ちょうどその頃、勝から東京の税理士へ書類を届けるお使いを頼まれた広海は、車で東京へ向けて走り出したがーー。
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第4話 「優しさのある場所」
ある朝、洗濯係の真琴は、広海のズボンから出てきたある物を見つけて、勝や広海に対して不信感を募らせる。
そんな中、海都の元上司の大崎部長が家族連れで民宿にやって来て、海都にこう言った。
「部下が商社マン生活がこれからという時に、急に辞めると言い出す。聞けば、民宿で働くという。一流商社をスパッと辞めさせる所がどんな所なのか、見てみたくなった」
第5話 「やってきた渚のライバル」
夏本番になり、海水浴客で賑わう民宿ダイヤモンドヘッドと潮音 (しおね) 海岸。

毎年恒例の「潮音海岸納涼花火大会」が明日に迫り、広海や真琴はウキウキ。打ち上げ花火担当のタクシー運転手の蓑田や郵便配達員の殿村は、会場の下調べに勤しむ。

第7話 「海がくれた勇気」

第8話 「彼らとともに夏が去る」
8月も後半を迎え、大にぎわいの民宿と渚。夜になり、ようやくひと息ついた5人。ふと海都が「夏の終わりって、いつなんだろうな」とぽつりと呟いた。
しかし、真琴や春子、勝は当り前のことしか言わず、広海には以前書いた詩を引き合いにしてからかわれて、がっかりする海都。
そんな中、祐介は模擬試験の成績が悪く、8月30日の試験に向けて悶々としていた。それを見かねた海都は、部屋で一緒に勉強しようと誘うーー。

第9話 「この想い、君に届けたい」
夏休みが明けて二学期が始まった朝、春子の元に一通の手紙が届いた。それは、春子の元婚約者からだった。
彼はシンガポールに赴任することになり、子供の春樹を連れて日本を離れることになったため、民宿に子供を1日だけ預けるので一緒に過ごしてほしいという。
子供に自分が母親だと名乗れない春子を気の毒に思った広海たちは、春樹の記憶に残るような思い出を作ろうと、ある計画を実行する――。

第10話 「彼らの夏が終わるとき」
9月に入り、渚2号店を閉め、「お世話になった民宿に、感謝の気持を込めて綺麗にして差し上げる」(和泉勝) ということで、民宿の大掃除をする広海と海都。

物置にしまい続けて埃を被っていたサーフボードを見つけた勝は、若かりし頃、サーフィンをするためにこの海に住み着いたことを思い出した。
そして、再び波に乗ろうとサーフボードを磨き、ウェットスーツを購入して海に入ったが、足腰が弱くなっていてボードの上に立てず、落水して溺れかける。
「ずっと休んでた奴がいきなり海に入って波に乗れるほど、海は甘くない」と反省した勝は、翌日からトレーニングを開始したーー。

第12話 (最終話) 「さよなら夏の日…」
勝に、体を張って生き様を見せつけられた広海と海都。
気持ちの整理がつかない広海だったが、民宿に泊まりにきた客の何気ないひと言と、海都にぶつけられた言葉によって気持ちを決める。
勝から言われた「おまえたちの海は、別にあるはずだ」という言葉を胸に、“俺の海”を探すそれぞれの旅が始まるーー。

【スペシャル】「ヤツらはやっぱり海にいた!恋とイルカとカーチェイス、真夏の暑い大冒険」
2人が民宿ダイヤモンドヘッドを出て3ヶ月、広海はサウスマリアナ島にあるプールサイドバーと隣接するホテルの経営者になっていた。

海都も、偶然にも同じサウスマリアナ島で、海のない国に住む子どもたちのためにイルカを水族館に届ける会社に勤めており、ひょんなことから再会を果たす。

その後、民宿のクリスマスパーティで、桜から2人がサウスマリアナ島にいることを聞いた春子は、真琴のために福引の特賞サウスマリアナ島ペア旅行を狙うがーー。


To be continued...
編集後記
今回、久しぶりに『ビーチボーイズ』を見返したら、今までそんなに感動しなかったシーンで号泣している自分にびっくり。
また、今まで笑わなかったシーンでも笑っている自分がいました。
年齢を重ねて人生経験が増えたことで、言葉の重みや背負っている物の大きさをより深く感じることができるようになっているからなのかもしれません。

この作品を何度も観たくなるのは、色々な物を背負い、様々な想いを抱きながら生きる各々の人生がしっかり描かれているからだと思います。
その中で、老壮青の登場人物それぞれの根源的な悩みに向き合い、乗り越えていく姿に自分を重ねて、感情移入してしまうのでしょう。
また、登場人物全員が愛情深い人たちで、ほっこりした気持ちになれるドラマでもあります。
ある意味、民宿ダイヤモンドヘッドを舞台にした父親の勝、娘の真琴、姉であり母親の春子、2人の兄の広海と海都が織りなすホームドラマともいえます。

そして、夏になると見たくなるのは、この作品に夏の初めから終わりまでが真空パックされているからだと思います。
「夏のある国に生まれて、幸せだと思う。だって、夏には夏だけの時間の進み方があるような気がするから」という真琴の言葉に、深く頷きますーー。
“ビーチボーイズ&ガールズ&民宿ダイヤモンドヘッド forever!”

【出典】「Wikipedia」「FOD (第3話まで無料配信中)」
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