
THE X-FILES
製作総指揮クリス・カーターによって1993年から2002年にかけて製作されたSF海外ドラマ。
超常現象に関する事件に2人のFBI捜査官が挑むストーリーに世界中が熱狂し、日本でも1994年にビデオレンタル開始。翌年には地上波でも放送されました。
今年で『Xファイル』の地上波放送から30年を迎えるということで、シーズン1を簡単に振り返ってみます——。
第1話 「序章 -Pilot-」
第2話 「ディープ・スロート - Deep Throat-」
第3話 「スクィーズ -Squeeze-」
第4話 「導管 -Conduit-」
第5話 「ジャージー・デビル -The Jursey Devil-」
第6話 「影 -shadow-」
第7話 「機械の中のゴースト -Ghost in the Machine-」
第8話 「氷 -Ice-」
第9話 「宇宙 -space-」
第10話 「堕ちた天使 -Fallen Angel-」
第11話 「イブ -Eve-」
第12話 「炎 -Fire-」
第13話 「海の彼方に -Beyond the Sea-」
第14話 「性を曲げるもの -Gender Bender-」
第15話 「ラザロ -Lazarus-」
第16話 「再生 -Young at Heart-」
第17話 「E.B.E -E.B.E-」
第18話 「奇跡の人 -Miracle Man-」
第19話 「変形 -Shapes-」
第20話 「闇 -Darkness Falls-」
第21話 「続 スクィーズ -Tooms-」
第22話 「輪廻 -Born Again-」
第23話 「ローランド -Roland-」
第24話 「三角フラスコ<終章> -The Erlenmeyer Flask- 」
森で、腰に赤いコブのある死因不明の女性の遺体が発見された。
FBI内で正規の活動を離れ、「Xファイル」の研究に没頭しているモルダー捜査官は、この事件の裏に地球外生命体の関与があると感じていた。
そんな中、医学博士でFBIアカデミーの教官だったスカリーは、FBIからモルダーの補佐をして、仕事内容と調査結果をレポートにして提出するよう命じられた――。
第2話 「ディープ・スロート - Deep Throat-」
ある民家に、軍の武装車を奪った男が立てこもった。しかし、突入した軍警察が見たのは、下着一枚で震えていた男だった。
彼は空軍基地のパイロットで、精神異常をきたして家に立てこもっていたのだった。男の皮膚は全身が赤く爛れていた。
男は入院することになったが、軍は病気について何も明かさず、この4カ月何の連絡もないことを危惧した夫人から、モルダーに誘拐捜査の依頼が入ったが——。
第3話 「スクィーズ -Squeeze-」
完全警備のオフィス内で殺人事件が発生した。肝臓が素手で抉り取られていたが、窓もドアも中から鍵がかかっていた。
アカデミーの同期のFBI捜査官から事件の相談を受けたスカリーは、モルダーとともに捜査に当たることになった。
現場の通気口からモルダーが採取した指紋はXファイルに登録されており、同様の指紋を持つ者が起こした殺人事件は1930年代と1960年代にも起きていた——。
第4話 「導管 -Conduit-」
オガボジー湖のほとりでキャンプをしていた母親と兄妹が夜中に光と振動に襲われ、妹が行方不明になり、翌朝の地方紙に「宇宙人による誘拐事件」として掲載された。
モルダーは21年前、12歳の時に同様の体験をしていて、当時8歳だった妹のサマンサが行方不明になっているため、他人事ではない。
また、1967年にオガボジー湖でUFOが目撃されており、目撃者の一人が今回の事件にあった母親だったため、モルダーとスカリーは捜査に乗り出した——。
第5話 「ジャージー・デビル -The Jursey Devil-」
1947年の深夜、ニュージャージー州の森でパンクを修理していた父親が何者かに襲われ、両脚を噛み切られて死亡。捜索の末、洞窟に潜んでいた大男を警察官らが射殺した。
時は流れ、現代のニュージャージー州の森で右腕のない死体が発見された。人によって食いちぎられたような痕跡があるらしい。
森から出てきて車を襲う獣「ジャージー・デビル」の存在を信じているモルダーは、管轄外ではあったが捜査に乗り出した——。
第6話 「影 -shadow-」
強力な静電気を帯び、咽頭と食道、舌骨が粉々に砕けているのに外傷は一切ないという2体の変死体が発見された。
Xファイルに似たような事件があり、観念動力 (サイコキネシス) によるものだと睨んだモルダー。
変死体の2人は指名手配犯で、現場近くの現金支払機の防犯ビデオに小切手を入金しようする女性を襲う姿が映っていたが、その左上に謎の白い影が映っていた―—。
第7話 「機械の中のゴースト -Ghost in the Machine-」
トイレの水流に至るまでビルの全てを管理する中央管理システム「COS」の事業を打ち切ろうとしていた役員がビル内で感電死した。
状況に不審な点があったため捜査をしていた元同僚からヘルプを頼まれたモルダーは、スカリーとともにビルの現場を訪れた。
2人が現場検証を行っている間、COSで管理されている監視カメラは彼らの動きを執拗にチェックしていた―—。
第8話 「氷 -Ice-」
1年前、高等研究企画庁は、掘り出された氷の含有物を元に人類創世期の地球環境を調べることを目的に、北極アイスコア計画のメンバーをアラスカへ送った。
任務はほぼ終了したが、一週間後に「我々は変わってしまった。これは本当の自分ではない。止めなければ…」というビデオメッセージとともにメンバーは全滅。
真相を究明するために、地質学者と医者、毒物学者とモルダーとスカリーはアラスカはアイシー岬にある北極アイスコア研究所へ向かった——。
第9話 「宇宙 -space-」
スペースシャトルの打ち上げ直前に異常が発生し、打ち上げが中止された。その後、ヒューストン宇宙センターの管制司令官がモルダーとスカリーの元を極秘に訪れた。
話によると、打ち上げを妨害している者がいて、司令官の元に深い溝が刻まれたスペースシャトル内の部品のX線写真が送られてきたという。
しかし、その部品は特殊素材のため手を加えるには莫大な熱量が必要で、誰にも気付かれずに細工をするのは不可能なため、2人は真相究明を行うことになった―—。
第10話 「堕ちた天使 -Fallen Angel-」
真夜中、山奥に未確認の飛行物体が墜落して、山火事が発生した。宇宙監視センターでも、不審な飛行物体の墜落を確認。
レーダー記録を元に調査を進言するセンター員だったが、軍関係者の上司は「調査の必要はない。それはただの隕石で、不規則な動きは機械の故障だ」と断言。
その後、上司は軍に無線でこう連絡した。「こちらコードIDEN。87地区に“天使”が墜落。直ちにファルコン作戦を開始せよ」
第11話 「イブ -Eve-」
民家で、男性が全身の血液の75%が無くなった状態で死亡した。娘が男性から離れてわずか10分後の出来事で、首には2本の刺し傷のような跡があった。
モルダーは、1967年以来、全米34州で家畜が血を抜かれて惨殺された事件と状況が似ていることから、UFOとの関連性を疑い始める。
実際に、被害者の少女に当時の状況を尋ねたところ、「光を見た」という証言が。さらに、同時刻に別の場所で同様の死亡事件が発生していたことが明らかに——。
第12話 「炎 -Fire-」
ロンドン郊外の屋敷の庭で、家主が突然炎に包まれて亡くなった。捜査担当のロンドン警視庁のグリーン刑事は、モルダーの元を訪れ、捜査への協力を要請した。
イギリスで人間が突然燃え上がる焼死事件が相次ぎ、議員が3人亡くなっており、現場検証をしても原因は不明だという。
モルダーは、念力で火を起こす人間の仕業だと推測し、捜査を始めた——。
第13話 「海の彼方に -Beyond the Sea-」
スカリーが父と母を自宅に招いて楽しいひと時を過ごした日の深夜、スカリーがふと目を覚ますと、父親が目の前にあるソファーに座っていた。
しかし、目を離した隙にその姿は消えていた。するとその直後、スカリーの母親から「父親が1時間ほど前に心臓発作で亡くなった」との電話が入った。
不可解な出来事に動揺するスカリーをよそに、誘拐事件が発生。すると、ある死刑囚から「死刑撤回と引き換えに自身の霊能力を使って捜査に協力する」との申し出があった——。

第14話 「性を曲げるもの -Gender Bender-」
ダンスクラブで出会った女性と一夜を共にした男性が、突然苦しみ出して死亡した。監視カメラの映像によると、被害者は女性と入室したが、出てきたのは男一人だった。
死体の引っ掻き傷に付着していた特殊な土から、電化製品を拒絶して暮らしている「キンドレッド」と呼ばれる信仰団体が事件に関与しているものと見て、捜査を始めた——。

第15話 「ラザロ -Lazarus-」
スカリーはウィリス捜査官とともに、銀行強盗犯のウォーレンとルーラが押し入ろうとしていた銀行で張り込みをしていた。
予想通り銀行に押し入ってきたウォーレンを追い詰めた2人だったが、ウィリス捜査官はショットガンで撃たれて死亡。ウォーレンもスカリーに撃たれて死亡した。
その後、ウィリス捜査官は除細動によって奇跡的に生還を果たしたが、それは同時刻に亡くなったウィリスの肉体にウォーレンの魂が宿ったものだった——。

第16話 「再生 -Young at Heart-」
1989年のある日、連邦刑務所の中で、医師が囚人を使ってある人体実験を行っていた。
そして現代、強盗殺人事件の現場で、モルダーが新米時代に担当した事件の犯人バーネットが現場に残した「お前の負けだ」という手書きのメッセージが見つかった。
法廷でバーネットは、モルダーに対して「この借りは必ず返す」と言ったという。しかし、死亡診断書によると、バーネットは1989年に心臓麻痺で亡くなっていた——。

第17話 「E.B.E -E.B.E-」
イラク上空をパトロールしていた戦闘機が、未確認飛行物体を撃墜。機体は、トルコとイラクの国境付近にあるNOTO監視基地近くに墜落した。
数日後、テネシー州のルート100を深夜に走行する長距離トラックの姿があった。しかし、電波の乱れとともに突然車が停止。車を降りた運転手は何者かに向けて発砲した。
翌日、発砲現場を訪れたモルダーは放射性残留物を発見。運転手はUFOのようなものを見たという。しかし、警察上層部からの圧力により事情聴取は強制的に終了された―—。

第18話 「奇跡の人 -Miracle Man-」
火災現場に、全身が黒焦げになった遺体に祈りを捧げる少年と保護者がいた。すると、息をひきとったはずの遺体の手が少年の手を握った。
10年後、FBI分局から、死者を蘇らせたというサミュエルによる“奇跡の治療”を受けるイベントを録画したビデオが送られてきた。しかし、女性は施術後に死亡。
FBIは殺人罪でサミュエルを起訴しようとしていたが、この死亡事件が起きて以来、彼は姿を消してしまっているという——。

第19話 「変形 -Shapes-」
牧場で、夜に見回りをしていた牧場主と息子が野獣に襲われた。牧場主が発砲したところ、倒れていたのは人間だった。
しかも、その人間は土地の所有権に関して牧場主と係争中のトレゴ・インディアンの若者だった。
現場検証を行ったモルダーは、人間の足跡が途中から獣のそれに代わっていること、蛇の抜け殻のような人間の手の形をした皮が落ちていることに気付いた——。

第20話「闇 -Darkness Falls-」
国有林で森林伐採に従事していた若者たちが、ある日突然、姿を消した。伐採に反対する環境グループも一週間後に連絡が途絶えた。
森林警備員2人も現地に向かったが何の連絡もないため、FBIに捜査依頼が来てモルダーが担当を買って出た。
まだ環境保護活動がなかった1934年にも同じ場所で集団失踪事件が起きており、謎を解明するためにモルダーとスカリーは現地を訪れた——。

第21話 「続 スクィーズ -Tooms-」
モルダーとスカリーの活躍によって逮捕され、精神療養所の独房に入れられていたユジーン・トゥームズだったが、再審理によって拘禁解除が決定された。
「必ず5人目の獲物を探す」と、保護観察の身になったユジーンを24時間体制で監視するモルダー。スカリーは過去の事件を洗い、彼が犯人であることの証拠を探す。
そんな中、モルダーとスカリーは、規則を守らずに捜査を行うXファイルの活動を快く思わない上層部から、脅しともとれる圧力を受け始める―—。

夜勤を終えた婦警が署外へ出たところ、路地裏に一人で座り込む少女を発見したため、署内で話を聞いていたところ、担当の刑事が窓を突き破って転落死した。
少女によると「男がいた」という。そして、彼女の証言通りに描いた似顔絵に似た人物が見つかったが、彼は9年前に亡くなっていた。
その後、転落死した遺体の司法解剖を行ったスカリーは、腹部に局所的感電のような損傷があることに気付く―—。

第23話 「ローランド -Roland-」
ワシントン工科大学のハマン推進研究所では、現在の半分の燃料で2倍の速度が出る未来のジェットエンジンの開発を進めていた。
ある時、航空工学の専門家のサーナウ博士が清掃員のローランドによって風洞の実験室に閉じ込められ、作動した風洞に吸い込まれて死亡した。
その後、知的障碍者であるはずのローランドは、サーナウ博士がホワイトボードに書き残した開発中のジェットエンジンの数式の最後の1行を消して、新たな数式を書き始めた——。

警察の車両に追われる1台の車があった。運転手は警察に撃たれながらも海に飛び込み、行方不明になった。現場には、緑色の血液が付着していた。
その日は日曜で、モルダーは自宅でうたた寝をしたが、ディープ・スロートからの「8チャンネルをつけろ」という電話でテレビをつけ、事件を知る。
現場を訪れたモルダーは、容疑者の車が別の車にすり替えられていることに気付く。それは、政府が秘密裏に進めていた恐るべき計画に辿り着く序章だった——。

編集後記
シーズン2で、UFOに連れ去られたスカリーが戻ってきた時の姿もかなり衝撃的でした。

レンタルが開始された翌年の1995年からは、夜8時からテレビ朝日で放送されるようになり、学校の休み時間でよく話題に上がっていました。
1995年から3年かけて、シーズン1からシーズン3まで放送されていましたが、シーズン3からグロテスクな回が多くなってきて見るのをやめてしまいました。。
番組の主題歌がB'zの『LOVE PHANTOM』だったので、去年の紅白でXファイルを思い出した方が多く、ちょっとしたリバイバルブームが起きているようです。

[出典] 『X-ファイル』シーズン1日本放送独自OP/ED
今回、記事を書くために久しぶりに観ましたが、30年経っても色褪せない面白さで、作品の完成度の高さを再認識させられました。


現在の世界では、「UFOや異星人は存在せず、宇宙の中で生命が存在するのは地球だけ」ということになっています。
しかし、エアーズロックの“ウォンジナ”と呼ばれる宇宙服を着た人間のような壁画など、地球人類の歴史に知的生命体の関与があったこと伺わせるのも事実です。
ただ、UFOや異星人の存在を公式に認めてしまうと、人類学や宗教、哲学、生命科学、宇宙科学などが根底から覆り、世界的なパニック状態に陥る危険性があります。
そんな中で、アメリカ政府がUFOの映像を少しずつ開示しつつあり、それに呼応するかのように米国でU FOの出現が増えています。
「宇宙の中で、知的生命体は地球以外にも存在する」という人類の思想に大きな影響を及ぼすパラダイムシフトは、近いのかもしれません——。

[出典] FNNプライムオンライン
【出典】「Wikipedia」「Xファイル シーズン1 Blu-ray BOX」
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