池袋に、新文芸坐という映画館があります。
www.shin-bungeiza.com
この映画館、スクリーンはひとつしかないし、最新作の上映もほとんどやってないんだけど、
期間ごとに、○○特集みたいな感じで、特定のコンセプトに基づいてセレクトされた過去の作品群を、上映したりしている。
たとえば今なら、「韓流シネマコレクション」っていうのをやっていて、
1日に2作品を、交互に2~3回上映。(入れ替え制ではないので、1枚のチケットで2作品とも観られるし、中には一日中入り浸っているホームレス風の人なんかも、いたりします。)
大体、日替わりでどんどん違う作品が登場するので、自分が観たい作品が上映される日にちをチェックして、観に行ったり行かなかったりできる。
ロードショー中に見逃してしまったちょっと前の作品なんかが、かなり高い確率でチョイスされていたりするので、個人的にはよく利用させてもらっていて、
3回券(ただし期間中限定)を買うと、3000円で6本の映画を観れてしまうという、映画好きの貧乏学生にとってはなんともありがたい、良心的な映画館であります。
そんなわけで今日も、『浮気な家族』という映画を観に行ったわけなのですが、
そこで、ちょっとした事件が起きました。
事件と言ってもそんなに大した事件ではなくて、
ただ、映画の最中に、トイレに行きたくなってしまっただけなんですが、
じゃあ行けばいいじゃない、トイレに行っちゃえばいいじゃない、トイレにイッチマイナァ!とおっしゃるあなたの気持ちもよく分かるのですが、
なにしろ映画を途切れることなく見続けたい!という欲求が強すぎて、僕は、トイレに行くという選択肢を拒否したんですな。
もう映画も後半だろ、我慢してるうちに終わるだろ、という慢心も、なかったとは言えません。
ところが、一向に終わる気配がない。
暗くて腕時計を見ることもできず、
「試合時間はあと何分ですか?ああやべぇ、マジ漏れそうです!もう限界です!先輩、自分ちょっと、トイレ行ってきます!」
「ちょっと待て!お前、この場面見逃したらホント意味ねぇよ!それでもいいの?お前がここまで積み重ねてきたものは何だったの?この映画が観たかったから今日ここまで来たんでしょ?お前の観たい気持ちって、その程度だったの?」
「・・・、分かったッス!自分、もうちょっとだけ頑張ってみるッス!っていうか、なんかもう・・・、漏れちゃっても構わないや!僕、今日ズボン黒ですし、映画館暗いから、きっと誰も気付かないッス!帰り道のことやなんかは、その時になってから考えるッス!とにかく、観るッス!それで漏らしちゃったら、それはもう、しょうがないッス!」
「いやいやいや!それは早まりすぎだから!白昼の放尿プレイだけは勘弁ですよ。っていうか、あんた何歳だよ?!とにかく耐えなさい!尿瓶やペットボトルの類があるならともかく、ないなら耐えなさい!客席が濡れ場になりました?そんな話、先生聞いたことないぞ!?」
そんなテンパった会話が、頭の中で5ターンくらい繰り返された後、とうとう、「あっ、これ以上はもうヤバイな。シャレにならんな。洪水警報。よし、席を立とう。席を立って、トイレへ行こう。アイワナビー・トイレット!」と思ったそのとき、
スクリーンの中で、濃厚なラブシーンが繰り広げられ始めたんですな。えぇ。
このとき頭をよぎったのが、「今ここで席を立ったら、何か別のことを我慢できなくなった男みたいに思われるんじゃないだろうか」という、かなーり余計な心配でした。
仮にそんな風に思われた日には、もはや席に戻ってきて映画の続きを観るなんていう芸当は、不可能であります。
「我慢するしかねぇ・・・」
『浮気な家族』は、そもそもが、ちょっとばかりエロチックな映画だったわけです。
クライマックス(尿意もMAX!)で、延々と続く情事。エロス。カオス。ドンタコス。
「神様、頼むから僕(と僕の下半身)に刺激を与えないでください!非常に危険な状態です!うーん、それにしてもこの主人公の女優、まさにフェロモンの塊であるなあ。演技もさることながら、スクリーン越しに伝わってくるフェロモンがまじヤバイ!・・・うわっ!まじヤバイ!まじヤバイ!もう出ちゃいそう!・・・えっ?ちがいますよ!小便ですよ小便!当たり前じゃないですか!小便ですよ小・・・小便出ちゃうのは当たり前じゃなぁぁぁい!」
っつって、もはや、自分が何に対してドキドキしているのか、何に対してハラハラしているのか、僕には分かりませんでしたが、
おかげさまで、ものすごい緊迫感と臨場感を味わいながら、映画を鑑賞することができました。
そして、エンドロールが流れ始めると同時に、僕の股間のあたりから、生温かい液体が流れ始めました。チャンチャン。
・・・っていうオチだと本当にうまい具合にまとまるんですが。
実際は、神懸り的な粘りと人の尊厳でもって、無事、エンドロール終了まで耐えぬくことに成功してしまいました。(奇跡!)
その後、トイレで満面の笑みを浮かべながら用を足して、まわりにいた人たちを引かせたことは言うまでもありませんが、
あの緊張感と、そこから解放されたときの喜びは、何にも代えがたいものでした。
皆さんも、機会があればぜひ一度お試しください。
www.shin-bungeiza.com
この映画館、スクリーンはひとつしかないし、最新作の上映もほとんどやってないんだけど、
期間ごとに、○○特集みたいな感じで、特定のコンセプトに基づいてセレクトされた過去の作品群を、上映したりしている。
たとえば今なら、「韓流シネマコレクション」っていうのをやっていて、
1日に2作品を、交互に2~3回上映。(入れ替え制ではないので、1枚のチケットで2作品とも観られるし、中には一日中入り浸っているホームレス風の人なんかも、いたりします。)
大体、日替わりでどんどん違う作品が登場するので、自分が観たい作品が上映される日にちをチェックして、観に行ったり行かなかったりできる。
ロードショー中に見逃してしまったちょっと前の作品なんかが、かなり高い確率でチョイスされていたりするので、個人的にはよく利用させてもらっていて、
3回券(ただし期間中限定)を買うと、3000円で6本の映画を観れてしまうという、映画好きの貧乏学生にとってはなんともありがたい、良心的な映画館であります。
そんなわけで今日も、『浮気な家族』という映画を観に行ったわけなのですが、
そこで、ちょっとした事件が起きました。
事件と言ってもそんなに大した事件ではなくて、
ただ、映画の最中に、トイレに行きたくなってしまっただけなんですが、
じゃあ行けばいいじゃない、トイレに行っちゃえばいいじゃない、トイレにイッチマイナァ!とおっしゃるあなたの気持ちもよく分かるのですが、
なにしろ映画を途切れることなく見続けたい!という欲求が強すぎて、僕は、トイレに行くという選択肢を拒否したんですな。
もう映画も後半だろ、我慢してるうちに終わるだろ、という慢心も、なかったとは言えません。
ところが、一向に終わる気配がない。
暗くて腕時計を見ることもできず、
「試合時間はあと何分ですか?ああやべぇ、マジ漏れそうです!もう限界です!先輩、自分ちょっと、トイレ行ってきます!」
「ちょっと待て!お前、この場面見逃したらホント意味ねぇよ!それでもいいの?お前がここまで積み重ねてきたものは何だったの?この映画が観たかったから今日ここまで来たんでしょ?お前の観たい気持ちって、その程度だったの?」
「・・・、分かったッス!自分、もうちょっとだけ頑張ってみるッス!っていうか、なんかもう・・・、漏れちゃっても構わないや!僕、今日ズボン黒ですし、映画館暗いから、きっと誰も気付かないッス!帰り道のことやなんかは、その時になってから考えるッス!とにかく、観るッス!それで漏らしちゃったら、それはもう、しょうがないッス!」
「いやいやいや!それは早まりすぎだから!白昼の放尿プレイだけは勘弁ですよ。っていうか、あんた何歳だよ?!とにかく耐えなさい!尿瓶やペットボトルの類があるならともかく、ないなら耐えなさい!客席が濡れ場になりました?そんな話、先生聞いたことないぞ!?」
そんなテンパった会話が、頭の中で5ターンくらい繰り返された後、とうとう、「あっ、これ以上はもうヤバイな。シャレにならんな。洪水警報。よし、席を立とう。席を立って、トイレへ行こう。アイワナビー・トイレット!」と思ったそのとき、
スクリーンの中で、濃厚なラブシーンが繰り広げられ始めたんですな。えぇ。
このとき頭をよぎったのが、「今ここで席を立ったら、何か別のことを我慢できなくなった男みたいに思われるんじゃないだろうか」という、かなーり余計な心配でした。
仮にそんな風に思われた日には、もはや席に戻ってきて映画の続きを観るなんていう芸当は、不可能であります。
「我慢するしかねぇ・・・」
『浮気な家族』は、そもそもが、ちょっとばかりエロチックな映画だったわけです。
クライマックス(尿意もMAX!)で、延々と続く情事。エロス。カオス。ドンタコス。
「神様、頼むから僕(と僕の下半身)に刺激を与えないでください!非常に危険な状態です!うーん、それにしてもこの主人公の女優、まさにフェロモンの塊であるなあ。演技もさることながら、スクリーン越しに伝わってくるフェロモンがまじヤバイ!・・・うわっ!まじヤバイ!まじヤバイ!もう出ちゃいそう!・・・えっ?ちがいますよ!小便ですよ小便!当たり前じゃないですか!小便ですよ小・・・小便出ちゃうのは当たり前じゃなぁぁぁい!」
っつって、もはや、自分が何に対してドキドキしているのか、何に対してハラハラしているのか、僕には分かりませんでしたが、
おかげさまで、ものすごい緊迫感と臨場感を味わいながら、映画を鑑賞することができました。
そして、エンドロールが流れ始めると同時に、僕の股間のあたりから、生温かい液体が流れ始めました。チャンチャン。
・・・っていうオチだと本当にうまい具合にまとまるんですが。
実際は、神懸り的な粘りと人の尊厳でもって、無事、エンドロール終了まで耐えぬくことに成功してしまいました。(奇跡!)
その後、トイレで満面の笑みを浮かべながら用を足して、まわりにいた人たちを引かせたことは言うまでもありませんが、
あの緊張感と、そこから解放されたときの喜びは、何にも代えがたいものでした。
皆さんも、機会があればぜひ一度お試しください。
上映が終わった時にこみ上げてくる映画の楽しさと、放尿を我慢しきった達成感のダブルパンチ、これはもう他には形容し難い愉悦なのであります。
ただおれはもう、上映が終わった瞬間におかしな姿勢でトイレへ駆け込んだけどな。
トイレに着くまでが映画鑑賞ですよ。
そんなに褒められると、嬉しくて脱糞しちゃうんでやめてください。
・・・う~ん、我ながらキタナーイ表現。