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映画など街など

きままに映画や趣味を

ジェーンエア

2016-04-17 09:50:20 | 映画
思いがけず観た。女の子が観るんだろうななんて思っていたら大間違い。

過酷な運命というのか、マイナスカードだけ引かされて辛い思いが続くが、挫けず知性と公平な判断力をもち逞しく生きていくヒロインに感動を覚えた。
結婚式の日に夫となる男ロチェスターには、幽閉されていた妻がいたことが判明する。なんと残酷な。さすがにジェーンはソーンフィールド邸を去る。
されどロチェスターに対する愛は萎みはしなかったのだ。

ジェーンのような聡明で豊かな教養、品格を備え、かつ純粋で清らかなハートを持ってるひとは、存在するのだろうか?

そうなんだ、求めていた永遠性?愛をジェーン エアがみせてくれた。そんなものは映画やスタンダールの小説にしかないのだろうと、半分分かっていながらも、この年になっても未だ永遠性を求めている自分に気がつく。いい年したバカ野郎なんだ。そんな自分がいることを覚醒させてくれた。

そして、現実に戻ると嘔吐や目眩、頭痛を覚えざるをえない。
この世は薄汚れた世界。狡猾、虚偽、作為的な偏見、自己中、損得だけを考えて動く連中。そんななかで正直に生きていけば、それだけ傷を負う。傷を軽くする処世もあるだろうに。否、ジェーンを見習え!


なぜだが自分が年々ピュアになっていくような気がする。ピュアになれば何故か周りのひとが透けて見えてくることが多くなる。そして心のなかで切り捨てていくことも少なくない。気がつくとすっかり孤独になっていく。

永遠性 ?愛でも思いやりでも、表現は何でもいいが、とにかく不変のちゃんとした精神のひとが少なく哀しい。

ジェーン エアは何度観かえしてもいい映画になるようだ。ミア ワシコウスカがとても素敵だ。


イヴ サンローン

2016-04-17 00:34:51 | 映画
伝記映画はたくさんある。
本を読むのが正しいのだが、映画も悪くない。人物を知るだけでなく役者の演技、都市、田園などの映像、加えて音楽が聴ける。総合芸術の映画ならではだ。

ファッション界の頂点を極めたサンローランの孤独と苦悩を描いた。
彼は若くしてコレクションに成功する。その後はピエール ベルジェあってのサンローランとも言えそうだが。
黄金期の10年。才能ある故の苦悩なのか。孤独、重圧からか、薬物、アルコール中毒に堕ちていく。

とはいえ、フランスの巨匠サンローランは2008年、71歳まで生きた。

映像は華麗で煌びやか。ともするとヴィスコンティを彷彿させる。
モードはもちろん 音楽も絵画も、眼に神経によい。

1989年のサンローランをヘルムートバーガーが演じていたことを後に知る。こりゃもう一回ゆっくりと詳細を観なおさないといかん。


表現者は常に孤独でもあるのだ。