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きままに映画や趣味を

落語は馬生と談志、本條秀太郎氏

2016-04-26 08:54:31 | 映画



馬生、志ん生、金馬、志ん朝、文治…、
談志
聴いた、聴いた、何度も!

最近は談志。
芝浜、子ほめ、饅頭こわい、源平盛衰記、金玉先生、夏の医者、二番煎じ、花瓶、たらちね、短命、道灌、らくだ、やかん、大工調べ…、

かつてこれだけ聴いたことはなかった。飽きないのと好きなのは、馬生と談志になってきた。

CDもいいが、談志をYouTubeで聴くのが手軽(iPhone、5GB使い果たし寸前=通信速度低下、1GB購入するほど。)
やっぱり上手い。晩年は痛々しいが、盛りの30代のを聴くと、記憶にはあるが、やっぱり切れがある。
3.4年前、東劇でドキュメント映画 「立川談志 」を観た。晩年が中心で、映画で亡くなる5.6年前の「芝浜」を演った。泣けた。

いまの落語界に疎い。誰が上手いのか。


本條秀太郎氏の「三味線語り」の文化論に共感を覚える。今の文化状況を喝破してくれスッキリする。評論家や学者の言葉より重い。書籍におまけのCDがついてる。
7曲あるが「通り雨」がいい。
小生は図書館の利用だが、長唄のお師匠さんは最近買ったらしい。CDの演奏に惚れこんでいた。
NHK大河ドラマの邦楽指導 、監修で活躍しているので、知らない人でも何気に耳にしている筈だ。







世界にひとつのプレイブック

2016-04-23 16:35:47 | 映画
さすが85回アカデミー賞ノミネート作品。
コメディはいい。深刻なのばかりでは大脳もくたびれをおこす。単なるコメディではなく基本線はラブストーリーである。ハッピーエンドが僕らを幸せにしてくれる。

アメフトのノミ屋を職とする父親役のデニーロはいつ観ても存在感がある。
妻の浮気相手への暴力で病院送りをされていた高校教師の息子パット(ブラッドレー クーパー)。妻の浮気場面がフラッシュバックし荒れる、無理もない。友人の義妹ティファニー(ジェニファー ローレンス)に逢ってから少しずつ落ち着きを戻していく。 彼女も夫を亡くし傷を負っている。
ジェニファーはメチャ魅力的だ。アカデミー主演女優賞をあらためて喜びたい。
ダンス大会が鍵になるのだが。ハラハラし僕らも応援してしまう。

ティファニーのパットを思う心の動き、行動がなんとなく日本的な感じがした。

翌年の「アメリカン ハッスル」(86回アカデミー賞にノミネートされ、小生応援していたが叶わず。受賞は「それでも世は明ける」ブラピ)に、ジェニファーもブラッドレーも出演しているんだよね。どうも重なるイメージがあるなと思ったら、なんと監督が同じではないか!


結構、評判になり評価の高い作品だし、面白いから、チャンスあれば観たほがイイ。




ダイアナ

2016-04-19 19:18:04 | 映画
また、伝記シネマ。
ダイアナ妃がチャールズ皇太子との別居、離婚、亡くなる迄の2年間を描いてる。
ダイアナ妃の突然の不幸は世界中に衝撃を与え、誰もが彼女の死を悼んだ。昨日のことのようだがもう20年も経つのだ。

映画は英国では酷評だったらしいが、小生には楽しめた。といってもダイアナ妃が痛々しくて胸が苦しくなってしまった。
彼女の恋愛劇や孤独(ひとりぽっちの食事、僅かな時間しか王子に逢えない不自由)が悲劇の伏線に感じられてしまう。

彼女の心の動き、眼ざしをナオミ ワッツは、まるでドキュメントを観るように演じてくれた。何日か経っても脳裏に残っている。

ゴシップには全く興味はないが、王室のものがどうやって市中の人間と接するのか、ましてや恋愛に発展する機会などあるのか?成る程、こういうことかである。(その辺は書かない)

心臓外科医のハスナット カーンとの恋愛を中心に描いたラブストーリーとみてもいいかもしれない。事故で共に亡くなったドディ氏が本命だったとの説もあるが、映画では、成就しなかったが再婚を真剣に考えていたということに安堵する。

常にパパラッチの標的になるが、パパラッチを逆手にとり、ドディ氏とのデイト場面を撮らせ、ハスナットにメッセージを送るダイアナ妃。痛々しい。


余談だが、我が国の雅子さまを想起してしまった。
相当なストレスを背負わされていたに違いない。話に聞く病は後遺症が残れば耐え難いのだ。マスコミ報道には何かしら悪意を感じる。

ナオミ ワッツの演技は素晴らしい。


ジェーンエア

2016-04-17 09:50:20 | 映画
思いがけず観た。女の子が観るんだろうななんて思っていたら大間違い。

過酷な運命というのか、マイナスカードだけ引かされて辛い思いが続くが、挫けず知性と公平な判断力をもち逞しく生きていくヒロインに感動を覚えた。
結婚式の日に夫となる男ロチェスターには、幽閉されていた妻がいたことが判明する。なんと残酷な。さすがにジェーンはソーンフィールド邸を去る。
されどロチェスターに対する愛は萎みはしなかったのだ。

ジェーンのような聡明で豊かな教養、品格を備え、かつ純粋で清らかなハートを持ってるひとは、存在するのだろうか?

そうなんだ、求めていた永遠性?愛をジェーン エアがみせてくれた。そんなものは映画やスタンダールの小説にしかないのだろうと、半分分かっていながらも、この年になっても未だ永遠性を求めている自分に気がつく。いい年したバカ野郎なんだ。そんな自分がいることを覚醒させてくれた。

そして、現実に戻ると嘔吐や目眩、頭痛を覚えざるをえない。
この世は薄汚れた世界。狡猾、虚偽、作為的な偏見、自己中、損得だけを考えて動く連中。そんななかで正直に生きていけば、それだけ傷を負う。傷を軽くする処世もあるだろうに。否、ジェーンを見習え!


なぜだが自分が年々ピュアになっていくような気がする。ピュアになれば何故か周りのひとが透けて見えてくることが多くなる。そして心のなかで切り捨てていくことも少なくない。気がつくとすっかり孤独になっていく。

永遠性 ?愛でも思いやりでも、表現は何でもいいが、とにかく不変のちゃんとした精神のひとが少なく哀しい。

ジェーン エアは何度観かえしてもいい映画になるようだ。ミア ワシコウスカがとても素敵だ。


イヴ サンローン

2016-04-17 00:34:51 | 映画
伝記映画はたくさんある。
本を読むのが正しいのだが、映画も悪くない。人物を知るだけでなく役者の演技、都市、田園などの映像、加えて音楽が聴ける。総合芸術の映画ならではだ。

ファッション界の頂点を極めたサンローランの孤独と苦悩を描いた。
彼は若くしてコレクションに成功する。その後はピエール ベルジェあってのサンローランとも言えそうだが。
黄金期の10年。才能ある故の苦悩なのか。孤独、重圧からか、薬物、アルコール中毒に堕ちていく。

とはいえ、フランスの巨匠サンローランは2008年、71歳まで生きた。

映像は華麗で煌びやか。ともするとヴィスコンティを彷彿させる。
モードはもちろん 音楽も絵画も、眼に神経によい。

1989年のサンローランをヘルムートバーガーが演じていたことを後に知る。こりゃもう一回ゆっくりと詳細を観なおさないといかん。


表現者は常に孤独でもあるのだ。