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きままに映画や趣味を

痛み緩和は音楽だけか?(いまだ帯状疱疹後神経痛)

2018-04-30 23:56:38 | 映画
このところ痛みは増している気がしてならない。
月一のペインクリニックのドクターに訴えても、緩和するわけでなく。よくぞこうも頑固な痛みに耐えて生きているものだと、我ながら感心し、呆れ、次は気が滅入る流れだ。

ゴルフ場で一緒になったジイさんから執拗に月例会に誘われて閉口する。痛みが緩和したら、との返事に不思議な顔をする。見た目、分からないからな。
それなりに飛距離も戻ってきたし、食べるし。カートの運転はオレが殆どやるし、健康に見えるんだろう。


痛み24時間。痛みが増すとプレーも集中力がなくなり、モチベーションも低下して、早く終えて風呂に浸かりたいと思うのだ。
大叩きするホールといいホールが極端。でスコアはまとまらない。病んで三年、ゴルフ回数もだいぶ減ったから。
今年はヤルゾと思うのだが問題は痛みだ。


楽しいことだけヤレ、ドクターのアドバイスを受けてるが、泣きたくなるほど改善しない。
痛みの悪循環、脳への信号の誤動作。
電気ショックか電磁波治療があるというが、上手くいくのか、クェスチョンだ。本来うつ病治療法のアレンジ版だから、症例がどうなのか?
次回は電磁波治療についてよく話を聴こうと思う。


最近はiPodが手放せない。音楽が一番神経に良さそうだから。

オペラから長唄、ジャズ、ポップス、カンツォーネ、シャンソン、ロック、ソウル…ジャンル問わずiPodに入れてる。落語はもとより浪曲、講談までも入っている。この1.2年はせっせと図書館からCDを借りて入力しているのだ。
壊れたままのアンプの買い替えは、痛み緩和祝いにとっておこう。


懐かしいブレンダリーを借りた。今聴いている。チンクエッティもいい。が良く聴くのは森麻季、平原綾香、マリアカラス、談志も馬生も。
過激なのはいかんかなと思うが、ときおりジャニスジョップリンも聴きたくなる。






女は二度決断する

2018-04-27 22:54:24 | 映画

一番はダイアンクルーガーの素晴らしい演技だ。引き込まれていく。
「家族 」「正義 」「海」なるサブタイトルの三部作になっている。

ドイツハンブルグ。
トルコ系移民の多い街の夫の事務所が爆破される。カティアはスパに行くため、事務所に子どもを預けていた。
一瞬にして、愛する夫と息子を爆破事件で失うカティア(ダイアン)

失意のなか浴室で両手首を切り自殺しかけたときに友人の弁護士ダニーロから容疑者が逮捕されたとの電話。
弁護士は絶対有罪にすると法廷で懸命に闘うのだが、被告側の弁護士ハーバーベッグはさらに巧妙な論陣を張ってくる。
カティア が失意の時、気を休めるため薬物を摂った事実から、被告側はカティアの薬物鑑定を主張する。カティアの証言は薬物中毒で信憑性が疑わしいというのだ。また被告夫妻は犯行時にはギリシャのホテル宿泊していたと、宿帳が提出される。アリバイだ。しかし即座に彼等がネオナチの一味であり、ホテルの支配人は極右政権党のメンバーだとの証拠を提示される。
被告の父親の決定的な証言もあり、判決は決まったかにみえた。

されど何と無罪。疑わしきは罰せずの原則だが、無実ではないと付論する。法廷劇も見もの。
司法としては、二審に委ねたのか、もう少し明確な証拠を求めたかったのだろうか。
カティアの失望、落胆は想像に難くない。
復讐の行動に繋がっていく。

カティアは単独ギリシャに向かう。
海辺のホテルをベースに犯人夫妻が泊まったというホテルを探す。突き止めて従業員にスマホで犯人夫妻の写真を見せ、ギリシャ人しか泊まらないとの証言をひきだす。

ついにキャンピングカーでギリシャの海岸で釈放され自由を楽しんでいる犯人夫妻の居場所を突き止め、復讐を企てるのだが…。


ダイアンは、カティアの言い知れぬ失意、荒んでいくハート、バランスを取り戻していく姿、優しさ、希望、焦燥、心の動きを見事に表現する。

ギリシャにて、彼女は弁護士の上告の勧めに感謝し、上告期限の八時に落ち合い、美味しいパンを食べる約束を交わす。


されど彼女の心理は…。


素晴らしい作品だが、ラストシーンをどう理解するのか。私には不可解だ。
識者はラストシーン後に流れる歌に救われる、とか言うが、全然私には正直分からない。一度断念したかにも見えたし、彼女は生理用品を買ったのだから、人間の複雑な心の動きか。
私も失意に包まれてしまった。

全編に流れるメタファーを気にすると映画が理屈ぽくなるので、そこまではコミットするつもりはさらさらないが、よく計算されて役者の演技力を最大限に引き出し、ドキュメンタリー的な映像を観てるような気にもさせてくれる。

テアトル新宿で他の映画を観ないで武蔵野館でこの作品にして良かった。
おそらく、時間が経過しても心に残り続ける作品の一つになるような気がする。

ギリシャの海辺のシーンで、マリアカラスを思い出したり、海辺のホテルでは、カトリーヌドヌーブの「海辺のホテルにて」を思い出してしまうという、余り作品に関係ないこと。を想起してしまった。

ドイツの移民政策の実態、深刻な問題の一側面をみさせられたのかもしれない。






一瞬の夢

2018-04-15 10:46:18 | 映画

これ可笑しいよ。また冴えない男が主人公だ。共感できる部分もある。何回も捕まっているのに懲りない男だ。スリで生計を立てているシャオウー。実業家になった友人からは、結婚祝いを汚い金はいらんと突き返される。

カラオケのホステス・メイメイと店外デートを重ねるうちに恋してしまう。彼女に入れあげシヤオウーは夢をみてしまう。しかし彼女は黙って引っ越してしまいシャオウーの前から姿を消す。
病気のとき見舞いに行ったのに。

ジャ ジャンクの初期の1997年の作品。

実家に帰り家族が揃う。男三人に姉さんがいる。彼以外はちゃんとした職に就き皆んな堅実に生きている。
メイメイへのプレゼントの為に買った指輪を母にあげるが、その指輪を弟の嫁にあげたことにカチンときて母と口論になる。
父親に追い出される。
どうせこの息子は出来損ないと、親は口にしないが分かってるのだろう。おそらく田舎でも評判なのだろう。

街に戻り懲りない男はまたスリを重ねるが警報が鳴りだし失敗。
ローカルのテレビニュースには流れる始末。

手錠を嵌められたまま舗道に放置されるシヤオウー。街行く人々の好奇、軽蔑の眼差しが注がれる。

1998年、ベルリン国際映画祭で最優秀新人監督賞を受けた作品だ。




ペンタゴン ペーパーズ

2018-04-10 19:01:34 | 映画



ホントはTOHOで「シェイプオブウォーター」を観るつもりだったが、満席でアウト。
OHTO万年筆の青のカートリッジがアマゾンで見つからず、世界堂で購入してからピカデリーに。

ペンタゴンにしたのだ。
結果、大正解だった。
トムハンクス、メリルストリープはじめ全ての役者が完璧。

ジャーナルズム精神を貫くトムはじめ記者たち。
最高国家機密情報ゆえ社主としてこころが揺らぎながらも決断するストリープ。
慎重な顧問弁護士。
ノンフィクションを観てるような自然な演技に、僕らも引き込まれていく。
活版印刷の時代も懐かしい。

スピルバーグが、いまこの映画を製作した意味、意義を思うと敬服せざるを得ない。

我が国のいまの政治状況は?
中央官庁の隠蔽、ねつ造、改ざん等々有り得ない事態が続き民主主義が壊れている。
しかし文書の改ざんはサイテーだ。歴史を曲げてしまうということになる。そんな役人も政治家も存在してはいけない。

そうした状況で劣化著しい新聞をはじめとするメデイア。ジャーナリズム精神をすっかり喪失しているいま、久々にスカッとした。


トムもメリルも沢山観てるが、直近では、ハドソン川、サッチャーだった。
好きなのは、トムは「フォレストガンプ」メリルはやっぱり「ディアハンター」だ。



レッド・スパロー

2018-04-05 20:39:38 | 映画


主演はジェニファー ロレンス。あの「世界にひとつのプレイブック」
「 アメリカンハッスル 」で、
アカデミー主演、助演女優賞を獲得した演技派。

若くて美しいジェニファーが演じる素晴らしい
スパイサスペンス。

コピーにあるよう「国家の美しい武器」。
CIA局員ナッシュビルに近づくミッションを受けたドミニカ(ジェニファー)。
どう遂行するか?最後の最後まで目を離せない。
勿論バイオレンス、セックスもあり。
愛され騙され我々も翻弄されてさしまう。

シャーロットランプリングが出ていた。
脇役陣も固めている。
観た方が良いと思う。

バレリーナとしての道を閉ざされたドミニカはやはり憂いを隠しきれないのだ。