三宅孝治の独り言

税理士三宅孝治の日々の想いを綴ります。

考えさせられますね。

2012-03-30 15:49:46 | ひとりごと

何?「私には志がない」?・・・ちょっと読んでみる価値ある?と思い、読んでみましたが、考えさせられる内容なので、皆様にお読み頂ければ・・・と、思います。

 

『論長論短 No.162
                          私には志がない
                                  
                                                                    宋 文洲

自ら事業と組織を作り、長期にわたって業績をあげるトップは共通点がありま

す。それは「良い人」です。一人二人の人に好かれることなら誰にもできます

が、大勢な人、さまざまな立場と価値観を持つ人に「良い人」と思われるのは

簡単なことではありません。

それでも多くの人がトップのことを「良い人」だと思う理由はただ一つ。それ

は器が大きいからです。

日本では「器が大きい」というと「優れた人の素地」や「成長の余地が多い」

という感覚があります。分かりやすく言えば「大物になる条件を持っている」

ということです。

しかし、漢字の「大器」とは「様々なものを収納する」という意味です。その

器とは腹のことであり、心のことです。「宰相の肚の中を船が走る」という諺

があるように、指導者の最も重要な条件は広い心をもって様々な人材や意見を

収納することです。

「三国志」にはこんな話があります。曹操軍が劣勢を挽回し、敵の大本営を敗

った後、押収した敵の書類から自軍の将校が敵に送った、投降を探る内容の手

紙を多数見付けました。部下がそれを報告し処分を仰いだ際、曹操が「全部焼

け」と命令したのです。

戦いの真っ最中に敵に投降を探る手紙を送るなんて典型的な裏切り行為です。

そんな将校が自分の周囲に居ると分かったら恐ろしいことです。普通は怒り狂

って制裁するでしょう。

曹操がそうしないのはその人達に自分の腹の広さをわざと見せたかったのです

ほかのトップはとてもこんなことをしてくれないだろうと思う部下がたくさん

いたでしょう。だから魏が戦えば戦うほど勢力が増して最後は天下の盟主にな

ったのです。

嫌なことをされても嫌な顔をしない。失敗した部下に対してその失敗を追及し

ない。反対意見を言われても静かに聞き入れる。喧嘩しても数時間後にコロッ

と変わって笑ったりする。そんなリーダーが居たら「良い人だな」と部下が思

う訳です。だから様々な有能な人が集まり、安心して頑張れます。

ではなぜ良いリーダーはそんなことができるかというと、それは良いリーダー

が目的を達成するために我慢しているからです。ではなぜ良いリーダーが我慢

できるかというと、それは良いリーダーは目的を達成する意欲がとても高いか

らです。

「志」とは目標への執着心であり、決意です。「器」とは「志」のための道具

であり、忍耐力です。曹操も普通に猜疑心、嫉妬心、復讐心があります。手紙

を焼いたのは「どんな状況下でも動揺しない部下はいない」と諦めたからです。

曹操は、どんな部下を使っても、どんな敵と対峙しても、天下を取りたかった

のです。

始皇帝は天下のために父親を見殺しにしましたし、家康は領土のために妻子を

殺しました。ジョブスは事業のために蝋燭のように命の最後の一滴も燃やしま

した。

究極の器は自分自身からの脱却であり、自分自身の犠牲でもあります。普通の

人はなかなか高い志が持てないのは当然であり、また不必要でもあります。

少なくとも私は自信をもって自分について言えます。「私には志がない」。』

 

 

 

・・・如何ですか???

 

 


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