統合性失調障害のある彼は覚醒剤もアルコールも使用する。アルコール量が増えすぎて不安症が酷くなったからと違法のベンゾ系薬物も購入し、仕事中に力が出ないからと違法の男性ホルモンの筋注まで自分でする。
前回と異なり、ガタガタと震え、すぐ泣き出す。
しかしひとつだけはっきりしているのは病院へは絶対行かない、と繰り返す。
付き添ってきた支援者は彼の病状を心配する。なんとかしてくれないか?と。月に一度の注射薬が効いていて統合性失調障害の症状は然程悪くない。全て薬物依存の症状。外来で退薬症状の治療はできるが、本人が辞める意思が全くないので対象外。そして強制入院の対象外でもある。
彼に私になにを求めているのか聞くと、ベンゾ系の薬を処方してくれ。違法薬を買わなくて済むからと。いやいやそんなことはできません。だって辞める意思がない人にはベンゾ系は依存を増やすだけ。
一応精神科医にも電話でコンサルトしてみた。答えは同じ。歯痒い思いをしても依存は本人が辞めたいと意思を持つことから、そこまでは見守るだけです。

クロアチアの旅行写真を紹介しているうちに季節はクリスマス。