諸行無常の響きあり

フィリピンの小さな焼き鳥居酒屋の親父のつぶやき

邦人の死

2011年06月20日 11時23分12秒 | つぶやき
デジブック 『海外の葬儀』


このブログに載せることをためらったが、時間がたったので、ここ書くことにした。
当年21歳で事故で亡くなった知人の息子さんの葬儀の様子である。

若い上に年齢が行ってからの子供であるが為に、知人の方も溺愛していた息子の死。
誰が予想していたであろう、このような急死を・・・・・・・。

今から2月前の出来事であったが、痛々しさが伴う悲しい死であった。
こちらに住み始めて幾度となく邦人の死に立ち会ったが、今回は年齢が若い上に
当店にもよく来てくれていた人であるだけに悲しみは人一倍である。

海外在住者の死を考えると、本国の日本での葬儀と良く比較するが、自分で住む場所を選択して
その地で亡くなる、これはそこの流儀で葬式を執り行うしかない。

取り残された遺族も片方がフィリピーナ、火葬にするか土葬ににするか相談したようであるが
本人が将来は日本に戻りたいという希望があったということで、火葬に付された。

こちらで暮らされる邦人の方たちはある程度の高齢者が多い。
身内が日本に残っていない方も居られるようであるが、人間の寿命から言えば
年の順、当然これからこちらで亡くなる方もいらっしゃるだろう。

先日も当店のお客さんでもあった方がネグロスの奥さんの田舎で急死した。
彼も年の順と言うことから大きく外れた年齢40半ばで逝ってしまった。

人間いつか寿命が尽きる時が来る。
この亡くなった息子さんの父親である私の知人は仏教関係に明るく、人間の死は
現世の人間界から去るだけの話で、来世で又息子と再会出来ると自分に言い聞かせていた。

現世の中の悲しみを来世に置き換えて考える、そうしたことで悲しみを
乗り切るしかない溺愛していた息子の死、2月たった今でも思い起こして涙でむせ返る場面もあるが、
私も含め人間の一生は儚いものだと考えると同時に、フィリピンで亡くなった方たちのご冥福をお祈りします。