メグブログ(美咲歌芽句)

Jeane+荒涼天使
 (ex.Mr.Kite)

武士の娘

2007-09-06 03:48:21 | 日記
親しい友人たちというのは、つき合っていれば自然とその人となりはわかってきて、子供の頃どんな家庭環境で、どんな育てられ方をした人かも、おおよそは見当がつくものだ。
その人の醸し出す雰囲気は、ある意味で子供時代のエッセンスでもある。私の友人たちは皆、若い頃ロックという閃光を浴びてロックジャンキーになった人たちばかりだけど、なぜか不思議と育ちの良さと品格を備えている。それは無意識のうちに自分が選んだのかもしれないし、自然とそんな人ばかりが集まったのかもしれない。ともあれ、いわゆる下品な人がいないのはうれしい。
皆、デリカシーと礼儀作法をわきまえていて、そのデリカシーのためにうつ病になったりもするが、間違っても人の部屋に土足でずかずかと上がるような人はいない。

ちょっと前に「国家の品格」という本が出たので、そのタイトルに惹かれて読んでみたいと思っているんだけど、まだ読んでいない。
文明が終焉に向かうにつれて失われてゆくものはたくさんあるけど、品格もそのうちの一つだろう。崩壊した家族やこせこせした家庭からは生まれようもないもの・・・そんなものこそ宝物のように愛でたい。
子供の頃、私は今は亡き祖母から事あるごとに言われていた言葉がある。それは「ご先祖さんは立派な武士だったんだから、それに恥じるようなことをしちゃあいかん。たとえ身を落としたり貧乏になったとしても、心の品だけはけっして落としちゃいかん。武士の末裔としていつも凛としちょれ」というものだった。加えて「武士の娘は下を向いて歩くな。こそこそするな。曲がったことはするな」と、よく言われたものだ。

お姫様育ちの祖母は9人も子供を産んで立派に育て上げたが、その立ち居振る舞いはいつも凛としていた。祖母は先祖がサムライであることにとても誇りを持っていて、どうやら孫の私にまでサムライの心を受け継がせようとしていたふしがある。
でも、悲しいかな男の子には恵まれない女系家族だったので、もはや私が死んでしまえば三坂家は途絶えるのだ。
でも、おばあちゃん心配しないでいいよ。あたしは言いたいことを言って、やりたいことをやって、いっぱい人を愛して愛して愛し尽くして、善も悪も抱きまいらせて、武士の娘のように潔く死ぬよ。凛として死ぬよ。おばあちゃんみたいにね。

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1 コメント

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Unknown (Fujii)
2007-09-06 07:51:40
ウチの死んだバーサンは刀職人の娘やったそうや。
実家に脇差があったがケーサツにいってしまった。
実家自体は農家やったが、ヒーバーサンは手配師の真似事をしていたらしい。因果応報とはいうもんでひ孫のワシは日雇いの土方をしてました。
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