寒い! ほんとに寒い!
大寒とはいえ、この南国鹿児島で昼間でも気温が5度しかないというのは、私の記憶にもない。異常な寒さだ。この2日間で指はしもやけになって赤く腫れ上がってしまった。痛がゆい。
この鹿児島でもここ数年、年々冬が寒くなっているのは確かだ。一体どうなってるのか。
地球温暖化なんて、ほんとかなあ。じつは地球は氷河期に向かってるんじゃないのか?近年、ニューヨークやパリやロンドンでも異常な寒波が押し寄せて、凍死する人たちがいるというのに、なぜかメディアは大きく取り上げないのが、かえって気になる。
この寒さに加えて、石油、ガソリン、食品などの価格上昇、はたまた航空運賃、電気料金、ガス料金の値上げなどとどまるところを知らず、一般市民にとっては懐の寒さも一段と増している。
私のようなビンボー人は果たして生き延びられるだろうか。前代未聞の世界大恐慌の足音を聞きながら、そう思わずにはいられない。
でも、どんよりとした空に溜息をついていても、この3次元世界では時間が来ればお腹はへる。
今夜の夕飯は何を作ろうか。とりあえず近くの物産館(市場)へ野菜を買いに行く。私の場合は野菜次第でメニューが決まるのだから。
私の田舎は白菜とスイカが特産品なので、今の季節は本当に見事な大きな白菜が、まるまる1個、たったの100円で買える。すぐ近くのスーパーでは小ぶりの白菜を半分に切ったものが120円ぐらいなので、市場はいつも活気づいている。
白菜はまだ家にあるしと思いながら店内をまわると、目に飛び込んできたのは巨大な大根。持ってみると片手ではとても持てない。掘り出したばかりのようで白さが輝いていて、みずみずしくてズッシリと重い。それがなんと、たったの80円! これで決まり。
大根とくれば今の季節はなんと言っても「ぶり大根」だ。大根を1本買って、あとはスーパーに今が旬の寒ぶりを買いに行く。いつもはぶりのアラを使うのに、今日はなかったので仕方なく切り身を買う。それでも400円。大根とぶりで480円。大きめの圧力鍋で一度作れば3回は食べられるので、1回分のおかず代はたったの160円。これが貧しい者の知恵。赤唐辛子を効かせたぶり大根は、よく味がしみていてほんとにおいしい。
アツアツの大根を、ふーふーしながら夢中で食べていたら、ほっぺたの内側まで噛んでしまった。
ポエトリー・リーディングをやる時にも、私はよく噛んでしまうのだが。おいしいものを食べているときは、やっぱりしあわせだ。そして、そのしあわせを誰かと分かち合いたいと思う。
でも、そのしあわせを噛みしめながらふと思う。
今の世界の流れを見れば、食糧危機は必ずやって来るだろう。それもかなり近い将来に。
第一次産業である農業を切り捨てて輸入に頼り、今や世界で最も自給率の低い国にしてしまった愚か者の政治屋(政治家と呼べる人は、もはやいない)たちは、その時いったいどんな懺悔をするのだろうか。
ぶり大根など、もういくらお金を積んでも食べられなくなるかもしれない。
ぶりさん、大根さん、ありがとう。
だから今日も感謝して、そのいのちをいただきます。
「いただきまーす!」。
大寒とはいえ、この南国鹿児島で昼間でも気温が5度しかないというのは、私の記憶にもない。異常な寒さだ。この2日間で指はしもやけになって赤く腫れ上がってしまった。痛がゆい。
この鹿児島でもここ数年、年々冬が寒くなっているのは確かだ。一体どうなってるのか。
地球温暖化なんて、ほんとかなあ。じつは地球は氷河期に向かってるんじゃないのか?近年、ニューヨークやパリやロンドンでも異常な寒波が押し寄せて、凍死する人たちがいるというのに、なぜかメディアは大きく取り上げないのが、かえって気になる。
この寒さに加えて、石油、ガソリン、食品などの価格上昇、はたまた航空運賃、電気料金、ガス料金の値上げなどとどまるところを知らず、一般市民にとっては懐の寒さも一段と増している。
私のようなビンボー人は果たして生き延びられるだろうか。前代未聞の世界大恐慌の足音を聞きながら、そう思わずにはいられない。
でも、どんよりとした空に溜息をついていても、この3次元世界では時間が来ればお腹はへる。
今夜の夕飯は何を作ろうか。とりあえず近くの物産館(市場)へ野菜を買いに行く。私の場合は野菜次第でメニューが決まるのだから。
私の田舎は白菜とスイカが特産品なので、今の季節は本当に見事な大きな白菜が、まるまる1個、たったの100円で買える。すぐ近くのスーパーでは小ぶりの白菜を半分に切ったものが120円ぐらいなので、市場はいつも活気づいている。
白菜はまだ家にあるしと思いながら店内をまわると、目に飛び込んできたのは巨大な大根。持ってみると片手ではとても持てない。掘り出したばかりのようで白さが輝いていて、みずみずしくてズッシリと重い。それがなんと、たったの80円! これで決まり。
大根とくれば今の季節はなんと言っても「ぶり大根」だ。大根を1本買って、あとはスーパーに今が旬の寒ぶりを買いに行く。いつもはぶりのアラを使うのに、今日はなかったので仕方なく切り身を買う。それでも400円。大根とぶりで480円。大きめの圧力鍋で一度作れば3回は食べられるので、1回分のおかず代はたったの160円。これが貧しい者の知恵。赤唐辛子を効かせたぶり大根は、よく味がしみていてほんとにおいしい。
アツアツの大根を、ふーふーしながら夢中で食べていたら、ほっぺたの内側まで噛んでしまった。
ポエトリー・リーディングをやる時にも、私はよく噛んでしまうのだが。おいしいものを食べているときは、やっぱりしあわせだ。そして、そのしあわせを誰かと分かち合いたいと思う。
でも、そのしあわせを噛みしめながらふと思う。
今の世界の流れを見れば、食糧危機は必ずやって来るだろう。それもかなり近い将来に。
第一次産業である農業を切り捨てて輸入に頼り、今や世界で最も自給率の低い国にしてしまった愚か者の政治屋(政治家と呼べる人は、もはやいない)たちは、その時いったいどんな懺悔をするのだろうか。
ぶり大根など、もういくらお金を積んでも食べられなくなるかもしれない。
ぶりさん、大根さん、ありがとう。
だから今日も感謝して、そのいのちをいただきます。
「いただきまーす!」。