メグブログ(美咲歌芽句)

Jeane+荒涼天使
 (ex.Mr.Kite)

フラクタル・ブロッコリー

2008-03-16 08:34:20 | 日記
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このところ一気に春めいてきて、ここ鹿児島では20度を超す日が多くなった。
今日など暑がりの私は、もう半袖のTシャツにショートパンツという完全に夏の格好で、車も冷房を入れないと暑くてたまらない。
冬枯れしていた灰色の庭も、日に日に色が溢れカラフルになってきた。黄水仙があちこちにワーッと出てきて、群れなして咲いているし、椿の木にもピンクの花がちらほらと開花し始めた。馬酔木(あしび)の可憐な白い花も今が満開。あとは桜を待つのみ。

そして今日、スーパーの“地産地消”の野菜コーナーで何とも珍しいものを見つけた。それは生まれて初めて見るブロッコリーだった。正式な名前は何というのだろうか?ライムグリーンの鮮やかな色と、その造形のあまりの美しさに私はしばし陶然となってしまった。
形は円形ピラミッド状で、その頂上はまるでミナレットの尖塔のようだ。この造形の美しさを言葉で完全に表現するのは難しいので、写真をクリックして拡大して見てください。なーんて書くと、「曲がりなりにも、言葉で伝える方法を選択している表現者としては失格だ」と言われるんだろうな。ここでまた改めて自分の表現力の無さを思い知る。仕方ないなあ。
写真は言葉を一瞬で超えられるものだというのは事実です。百万弁の言葉を費やすよりも一枚の写真の方が有効なことの方が多い。

しかし、この変わり種のブロッコリーを手にとってじっと見つめていると、宇宙の意志であるだろう神さまは、なんて美しいものを創造するんだろうと驚嘆せずにはいられない。
螺旋状に頂上に向かう渦巻き模様は完璧にフラクタルであり、その形は宇宙の法則と摂理を体現しているように見える。とにかく…う・つ・く・し・い!ゾクゾクする。そして結局のところ私は、「完璧な美に対しては表現不可能だ」という結論に至った。やれやれ。
私は昔から、幾何学図形や多面立方体にとても魅せられていて、それらについての本を読みあさっていた時期がある。幾何学図形や多面立方体を見ていると意識の変容が起こり、インスピレーションが湧いてくる。また直感が研ぎ澄まされるような感がある。
特に、「美」とは何か?「美」に定義はあるのか?という疑問に対する答えとして、黄金比率というものがあるけれど、その比率には「黄金比」と「大和比」の二つがあって、大和比はもちろん日本独自の比率だ。この二つの黄金比率は言霊(ことたま)、音霊(おとたま)、数霊(かずたま)と同様に、生命と宇宙の根源的な謎を解く鍵でもある。

こうして私に、ある種の啓示を与えたこの美しい幾何学的多面体のブロッコリーに、私は「フラクタル・ブロッコリー」と勝手に名前を付けた。そういえば、これとそっくりの形をした貝殻が自分の部屋にあるのを思い出した。自然界のものはすべて宇宙の法則を体現させている。そしてレオナルド・ダヴィンチがデッサンしたように、人間こそはまさに宇宙(マクロコスモス)のひな型であり小宇宙(ミクロコスモス)だ。
それどころか、フラクタル理論に従えば宇宙は人間を無限に拡大させたものかもしれないじゃないか?これは奇しくも昨夜突然ひらめいた考えなのだけど。きっとこれが真理でしょう。
ああ、直感はなんて一瞬のうちに時空を超えることか!
それは高次元からやって来る。

食べるのももったいなく思えて、しばらく机の上に飾っておこうかとも考えたけれど、食べてこそその存在を完全に認識できると思い、茹でて食べた。ちょっと栗に似た味がして、普通のブロッコリーよりも甘みがあり、とてもおいしかった。
かなり近いような気がする次なる大洪水の時には、ノアの箱舟にぜひともこのフラクタル・ブロッコリーの種も積んでほしいものだ。もちろんノアの箱舟とは宇宙船のこと。
宇宙船といえば、昨日宇宙ステーションにスペースシャトル・エンデバーに積み込まれた日本の実験棟「希望」の一部が、土井隆雄さんによって見事に設置された。
その時、ケネディー宇宙センターのアメリカ人スタッフが「すごい。隆雄ありがとう」、「みなさん、どうもありがとうございます」と宇宙ステーションに盛んに日本語でメッセージを送っていた。まさに最も美しい言葉である日本語の「ありがとう」が、宇宙空間を飛び交っていた。
いい光景だった。
いよいよ、日本の出番が来たようだ。

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1 コメント

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Unknown ()
2008-03-18 04:36:52
フラクタルブロッコリー
たべてみたーい
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