メグブログ(美咲歌芽句)

Jeane+荒涼天使
 (ex.Mr.Kite)

ルー・サロメ

2007-06-24 00:54:37 | 日記
久しぶりに白井健三郎著、「ルー・サロメ」を読み返した。
19世紀末に生きたルー・サロメという女性は、私の中で今も大きな存在であり、時代を越えて最も興味深い“一個の人間”だ。抑圧された肉体と精神を解放し、己に忠実にひたすら自由であることを求め続けた彼女の生き方には大いに共鳴する。
ニーチェ、リルケ、フロイトなどに多大なインスピレーションと影響を与えたファム・ファタール(宿命の女)、ルー・サロメ・・・。
リリアーナ・カヴァーニ監督の映画「善悪の彼岸」のドミニク・サンダは圧倒的に素晴らしかった。ルー・サロメを演じられるのはまったく彼女以外にはいなかったと断言できる。

ルー・サロメは今もって私の中の大きなテーマであり、以前“ルー・サロメ賛歌”とも言える一編の詩を書いたけれど、あまりにも深いテーマなゆえに未だ上手く表現しきれていなくて、詩集には載せられなかった。私も一人の女性としていつかぜひ、この永遠のテーマ「女はどこまで自由になれるのか」ということに対しての詩を完成させたいと思っている。
ルー・サロメの印象的な言葉がある。
「女とは自分を引き裂く雷を渇望する木のようなもの、しかも同時に成長を欲する木のようなもの」。 イエス、イエス。
男性と女性の差異。これを認識する特権は女性にあるのかもしれない。

と同時に、エロスの力が人間を創造的にさせている。「古事記」の世界でもイザナギとイザナミのエロスの力によって、国生みが成されることを思い出す。
そう、世界はエロスの賜物(たまもの)なのよ。生は性であり聖である・・・。
この神秘的な生に感謝しよう。






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