対話(その2) 2009-02-15 02:39:48 | 詩 沈黙の中でこそ わたしは最も饒舌だ 沈黙の中で わたしは対話する わたしが沈黙するとき それは立ち現れる いえ、本当は 原初からそこに在りつづけているのに 会話の際には 感知できないだけ それは名無しの存在 絶対の意思 それは父性と母性の合体した 一本の石の柱・・・意思の柱となって わたしの心のゆにわ(斎場)に立っている それは、わたしの過去と未来の すべての思考を記憶し わたしのすべての行為を記録する アーカシャの海に 虚空に浮かぶ 永遠の海に その冷たく柔らかい 光る水に それが不在であったことなど 一度も無いのだ かつても これからも 沈黙と饒舌の中で わたしはひとりではない