首都からフランス南東方面へ向かう中・長距離列車の出発駅であるパリ・リヨン駅 (Gare de Paris-Lyon) で、
期間限定で「駅弁」が売られています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/c3/2d99aaabe4e789190b72badc93fadad8.jpg)
これは、JR東日本グループの(株)日本レストランエンタープライズ(NRE)が、
海外における駅弁販売の可能性を探ろうと、昨年2015年12月に同駅に出店を企画したものでした。
しかしながら、昨年11月13日のテロの影響により、この話は一旦延期。
そのままなくなるかと心配でしたが、落ち着いてきたころに再び話が上がってきました。
今回は3月1日から4月30日までと、期間も長くなりました。
弁当 (le bento) はもはやフランスでは一般化している語です。
日本の弁当箱を好んで買う人を見かけます。
また、日本食に対する好奇心も強く、従来からの寿司、刺身、焼き鳥等に加えて、
うどん、お好み焼き、最近ではとんこつラーメンのお店が相次いでパリに出店しています。
自身もラーメンが食べたくなったら、
ヨーロッパ各地からの人や在留日本人と一緒に「なりたけ」の列に並んだものでした。
そんな背景の中、ちょうど同期間に、
東京駅の駅弁売り場「祭」と新宿駅「頂」でも同じものが発売されることに。
パリにはこの時期、用事がないので行けませんが、
東京で買い求めてみました。
3月21日(月・祝)、関東各地での用事を済ませ、夕方の東京駅「祭」に行きます。
3連休の最後、駅弁を求めて各地に帰る人々で、芋を洗うような混雑です。
お目当てをすぐに発見。
パリで発売の駅弁は数種類ありますが、
その中の、駅名を冠した「パリ・リヨン弁当」1,650円。
駅弁にしては高級ですが、ものは試し。
一折所望し、上野東京ライン熱海行に乗り込みます。
東京駅を出発したらすぐに紐解きます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/c3/2d99aaabe4e789190b72badc93fadad8.jpg)
掛け紙が泣かせます。リヨン駅の大時計塔と梅の花模様があしらわれています。
左上には駅弁マークもついて、正真正銘の駅弁です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/ac/723238e5cd342daea8db613c578db8ae.jpg)
掛け紙をとります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/6b/acd13214f29a75f19e81644bf499a919.jpg)
掛け紙の裏にはお品書きですが、日本語とフランス語の両方で表記されていて、テンションがあがります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/4c/0e8deeeaf649eac1bde8cb132f256a8e.jpg)
丁寧に作りこまれた和のお料理弁当です。
フランスに住んでいる頃に買っていたら、涙がちょちょぎれたでしょう。
南仏に住んでいたころはパリの玄関はリヨン駅でしたし、
パリ在住の時は、リヨン駅から歩いて10分のところに住んでいましたので、たまにTGVを見に行っていました。
そんな駅で、日本の駅弁が売っていると思うと、実に感慨深い。
今そこにいたら、駅の特設売店まで毎日通ってしまいそうです。
閑話休題。
それぞれの区画が、フランス料理でいう前菜、主菜(メイン)と付け合せ、デザートに対応しています。
前菜
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/9b/7681c6a26b1ac57cc38c1bb631043afa.jpg)
玉子焼、蒲鉾(このへんは汽車弁当の定番ですね)、豆腐田楽串、山菜漬、花人参煮、蛸とわかめのマリネ
主菜
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/9a/23a370b98e74be2c2a5b971376c09f80.jpg)
シャロレー牛のすきやき風(シャロレー牛、こんにゃく、茄子、牛蒡、人参、いんげん、二色パプリカ揚)
付け合せ
白飯、ふりかけ、漬物
デザート
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/ec/b5d6ab61b4ba00b1f45ca50ee75a4754.jpg)
2種のカステラ
特色は、フランスの食材を使いながら和の駅弁に仕上げてあるところです。
その中でも特筆されるのは、主菜に使われているシャロレー牛でしょう。
シャロレー種はフランスでは一般的な牛肉です。
赤みが強く脂身が少ないため、和食にはどうかと思っていましたが、
やわらかく炊いてあり意外にいけます。
フランスでは脂身のないこれぐらいがいいのかもしれません。
ただし、味付けは決してフランス風にしている訳ではなく、
出汁などがしっかりきいた日本の味です。
今回発売されている中で、幕の内やおにぎり弁当などの
他のラインナップはさらに日本のレギュラー的な駅弁に近いものです。
そんな中で、この「パリ・リヨン弁当」は、フランスの食材と和食の調理法のコラボで、
最もフランス人の舌にも合うのではないでしょうか。
列車が高速化し、食堂車が衰退してしまった現在、
列車の中でしっかりしたものを食べるという習慣はフランス人から消えてしまいました。
それでも食べなければならない人は、サンドイッチなどの軽食をバー車や駅で買い求めて、
さっと済ませます。
これを機に、TGVに乗って、ワイン片手に駅弁を食べるというのも乙ですね。
「ぬまず(飲まず)喰わずで沼津まで」。
日本で明治以降育まれてきた駅弁をめぐる文化が、
日本と肩を並べる鉄道大国で、
そして世界に比類ない料理大国フランスにおいて、
このような形で紹介されることにワクワクを感じます。
おまけ
北海道新幹線開業を記念して、サッポロ黒ラベルの北海道新幹線缶が出ていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/47/6ad5a1606259512fe7062966c0d36a20.jpg)
北海道と東北限定発売ですが、東京駅でも売っていました。
期間限定で「駅弁」が売られています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/c3/2d99aaabe4e789190b72badc93fadad8.jpg)
これは、JR東日本グループの(株)日本レストランエンタープライズ(NRE)が、
海外における駅弁販売の可能性を探ろうと、昨年2015年12月に同駅に出店を企画したものでした。
しかしながら、昨年11月13日のテロの影響により、この話は一旦延期。
そのままなくなるかと心配でしたが、落ち着いてきたころに再び話が上がってきました。
今回は3月1日から4月30日までと、期間も長くなりました。
弁当 (le bento) はもはやフランスでは一般化している語です。
日本の弁当箱を好んで買う人を見かけます。
また、日本食に対する好奇心も強く、従来からの寿司、刺身、焼き鳥等に加えて、
うどん、お好み焼き、最近ではとんこつラーメンのお店が相次いでパリに出店しています。
自身もラーメンが食べたくなったら、
ヨーロッパ各地からの人や在留日本人と一緒に「なりたけ」の列に並んだものでした。
そんな背景の中、ちょうど同期間に、
東京駅の駅弁売り場「祭」と新宿駅「頂」でも同じものが発売されることに。
パリにはこの時期、用事がないので行けませんが、
東京で買い求めてみました。
3月21日(月・祝)、関東各地での用事を済ませ、夕方の東京駅「祭」に行きます。
3連休の最後、駅弁を求めて各地に帰る人々で、芋を洗うような混雑です。
お目当てをすぐに発見。
パリで発売の駅弁は数種類ありますが、
その中の、駅名を冠した「パリ・リヨン弁当」1,650円。
駅弁にしては高級ですが、ものは試し。
一折所望し、上野東京ライン熱海行に乗り込みます。
東京駅を出発したらすぐに紐解きます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/c3/2d99aaabe4e789190b72badc93fadad8.jpg)
掛け紙が泣かせます。リヨン駅の大時計塔と梅の花模様があしらわれています。
左上には駅弁マークもついて、正真正銘の駅弁です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/ac/723238e5cd342daea8db613c578db8ae.jpg)
掛け紙をとります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/6b/acd13214f29a75f19e81644bf499a919.jpg)
掛け紙の裏にはお品書きですが、日本語とフランス語の両方で表記されていて、テンションがあがります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/4c/0e8deeeaf649eac1bde8cb132f256a8e.jpg)
丁寧に作りこまれた和のお料理弁当です。
フランスに住んでいる頃に買っていたら、涙がちょちょぎれたでしょう。
南仏に住んでいたころはパリの玄関はリヨン駅でしたし、
パリ在住の時は、リヨン駅から歩いて10分のところに住んでいましたので、たまにTGVを見に行っていました。
そんな駅で、日本の駅弁が売っていると思うと、実に感慨深い。
今そこにいたら、駅の特設売店まで毎日通ってしまいそうです。
閑話休題。
それぞれの区画が、フランス料理でいう前菜、主菜(メイン)と付け合せ、デザートに対応しています。
前菜
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/9b/7681c6a26b1ac57cc38c1bb631043afa.jpg)
玉子焼、蒲鉾(このへんは汽車弁当の定番ですね)、豆腐田楽串、山菜漬、花人参煮、蛸とわかめのマリネ
主菜
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/9a/23a370b98e74be2c2a5b971376c09f80.jpg)
シャロレー牛のすきやき風(シャロレー牛、こんにゃく、茄子、牛蒡、人参、いんげん、二色パプリカ揚)
付け合せ
白飯、ふりかけ、漬物
デザート
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/ec/b5d6ab61b4ba00b1f45ca50ee75a4754.jpg)
2種のカステラ
特色は、フランスの食材を使いながら和の駅弁に仕上げてあるところです。
その中でも特筆されるのは、主菜に使われているシャロレー牛でしょう。
シャロレー種はフランスでは一般的な牛肉です。
赤みが強く脂身が少ないため、和食にはどうかと思っていましたが、
やわらかく炊いてあり意外にいけます。
フランスでは脂身のないこれぐらいがいいのかもしれません。
ただし、味付けは決してフランス風にしている訳ではなく、
出汁などがしっかりきいた日本の味です。
今回発売されている中で、幕の内やおにぎり弁当などの
他のラインナップはさらに日本のレギュラー的な駅弁に近いものです。
そんな中で、この「パリ・リヨン弁当」は、フランスの食材と和食の調理法のコラボで、
最もフランス人の舌にも合うのではないでしょうか。
列車が高速化し、食堂車が衰退してしまった現在、
列車の中でしっかりしたものを食べるという習慣はフランス人から消えてしまいました。
それでも食べなければならない人は、サンドイッチなどの軽食をバー車や駅で買い求めて、
さっと済ませます。
これを機に、TGVに乗って、ワイン片手に駅弁を食べるというのも乙ですね。
「ぬまず(飲まず)喰わずで沼津まで」。
日本で明治以降育まれてきた駅弁をめぐる文化が、
日本と肩を並べる鉄道大国で、
そして世界に比類ない料理大国フランスにおいて、
このような形で紹介されることにワクワクを感じます。
おまけ
北海道新幹線開業を記念して、サッポロ黒ラベルの北海道新幹線缶が出ていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/47/6ad5a1606259512fe7062966c0d36a20.jpg)
北海道と東北限定発売ですが、東京駅でも売っていました。
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