煙の中の喧騒も
薄明かりの中の音楽も
噂話しだって 浮いた話しだって
答えを迫る声だって
昨日を起こす声だって
いらないの
大勢だから寂しくないんだと
そんな強がりのため息だって
身の丈に合わない服だって
懐に似合わない硬い靴だって
いらないの
無知な怒りも
未熟な感動も
世間と上手く付き合いなさい
という囁きも
自分だけを信じて歩きなさい
といった囁きも
いらないの
不確かな友情の握手も
不確かな愛情の抱擁も
いらないの
淋しいからって
俺に電話なんかせんといて
みんな だれだって
淋しくない場所なんてないんやから
大勢の中に身を置くだけで
孤独じゃないなんて思わんといて
独りぼっちよりも
ほんとはその方がむちゃくちゃ淋しいんやから
気持ちとかつぶれてしまうんやから
だから、さ
いらないの
まやかしのことばも
稚拙な薄情けだって
取替えのきく自分なんて
取替えのきくおまえなんて
いらないの
地を這って死んでゆく
幼い子供の姿が目にすがるものだから
だから
色とりどりの菓子なんていらないの
両手に余る
素敵なお菓子なんて
血を滴らせて息の根を止めた
やわらかな動物の眼を見たことがあるものだから
ふわふわと暖かい服なんて
体温から奪った高価な服なんていらないの
いらない尽くし いらない尽くし
わたしにはもう十分なのだと
その味はすでに知っているのだから
だから
もうこれ以上は いらない
あなたが稼いだものにも
あなたが買ったものにも
あなたが手に入れたものにだって
僕はあまり興味がないんだよ
日々の歩みの中で
日々の息遣いの中で
あなたが あなた自身が
創り出したものだけが
生み出したものだけが
ほんとうに美しい
だから、
それを僕に見せてくれと願う
すべてのものが絶え間なく移り変わるなかで
それでも
ずっと残るものがいい
ずっと自分の胸の奥にのこるものがいい
それがいいんだ
いつまでも残る友情も
残らない友情も
いつまでも残る愛情も
ちっとも残らない愛情も
みんな同じところに転がっているものだから
時間をかけて
自分のこの時間をかけて
ひとつづつ確かめてゆく
いらないよ、といえることは
何と贅沢なことなのだろう
そして
自分の欲しいものの名前がわかるということは
何と自由なことなのだろう
口下手じゃあかんねん
話し下手ではあかんねん
生きてゆくなら
生きてゆくなら
死に物狂いで言葉を話せや
死に物狂いで己を話せや
生きてゆくなら
おまえ
生きてゆくなら
「あなたは誰？どんな人？何を考える？」
って誰に問いかけるでもなく思っています。
私には誰も尋ねないけれど、尋ねてくれないけれど
「私は今こう思うのよ」って誰に言うことも無いのにいつもドキドキしながら考えてる。
同じように感じている人いないかな？あなたは誰って尋ねたら
「僕はね」
ってまっすぐに応えてくれる人がいるはずよってずっと信じてた。
探さしもしないで「一人ぼっちだ」なんて思っちゃだめだって諦めないでいたのよ。
b-minorさんを見つけた時とても嬉しかったのよ。
あなたの言ってることすごくよくわかる。
すごく心強いのです。
初めて独り暮らしをして
はじめてひとりで学校に通い始めて。
口を開けば
お国なまりがぽろりの
人生の右も左もわからないそんな自分を前にして
教室ではじめて出会った高橋くんというクラスメートは
おまえ、変わってんなぁ！
とまっすぐにぼくを見て笑ってくれました。
ああ、自分はここにいてもいいんだなと思えて
それがすごくうれしかったのです。
高橋くんが好きだなぁって思いました。
あなたの思っていることが
君の感じていることだけが
唯一、人の寂しさを補えるものだと思うのです。
この同じ時代を生きるあなたが
何を思って、何をどう感じているのか
それが
ことばになり、文字になって姿を現すときに
ぼくは感動をおぼえるのです。
寂しくなると
ぼくは手帳さんのブログを読みにいきます。
ことばを聴きたくなると
手帳さんのブログを読みに行くのです。
ことばってやっぱいいなぁって思うのです。
人嫌いになるのは
やっぱもうちょっと先でもいいやぁって
そう思うのです。