ターザンが教えてくれた

風にかすれる、遠い国の歌

「はじめまして」

2010-02-05 07:27:52 | profile
一生懸命にがんばる とかさ

何も振り返ることなく 先を生きるとかさ

そんなことなど知っているよと 

物知り顔をしていても

本当はさ 何もわかっちゃいなんだ


どんな言葉をかけてくれたら

この僕は満足して 

そして安心顔で眠ることが出来るのか

そんなことさえ

ぼくは ちっともわかっちゃいなんだよ



世の中を生きるみんな誰もが

うまくやってやがって

つまずいて転んでいるのはこの自分だけなんて

そう 少し無理して思うこともあれば

この世の中を生きるみんな誰もが

あたたかくて 同じ匂いがして

だから 何も怖いものなどないのだと

そんな風に 強気で生きる一日もある



思い出は汚してもいいんだと思う

後生大事に磨きあげるよりも

汚れてしまうのであればそれでいいのだと思う

それで、自分が泣かなくなって

もう一度歩き出すことができるのならば

思い出もなんでも

汚れてしまうのであるなら

いっそのこと汚してしまってもいいんだと

そんな風に思うことがある



たとえ忘れても、ずっと憶えていること

たとえ汚しても、ずっと変わらずにいること

自分の力なんてこんなものなのだと

この自分の知恵なんてちっぽけなものなんだと

そう思えることで

ぼくはがんばれる気がするんだ

そう、少しはがんばれる気がするんだ



宝物を探さなくちゃと

そう言って人の気持ちを量ったり

美しいものを見つけなくちゃと

そう言って人の言葉を覗いてみたりする


でも、 さ、

そうやって「努力」すること自体が

そうやって何かの中から「いいもの」を

懸命に探し出そうとすること自体が

もうすでに目の前に居る相手を「わるいもの」と

認識していることだと気付かないか

なあ、この自分よ、それに気付かないか



いい歳をして そんなことさえ気が付かないか

と、少しずつ、泣いてしまわない程度でもって

そんなことを思ったりする



こうやって このぼくが 裸になるのは

ほんとは ものすごく 怖いから

こうやって この自分が

いい歳こいて この身体を鍛えるのは

ほんとは 今にも泣き出しそうに 怖いから



誰かが この自分を忘れてしまうだとか

誰かが この自分を見失ってしまうだろうとか

そんなことよりも もっと もっと恐ろしいのは

この僕が この自分自身を 見限ってしまうこと


だから ほんとは とても怖いから

泣かないように 喚いてしまわないように

ぼくは こうやって 裸になるのだと思う



正直にならなくちゃ ってそう思うけど

なんに対して そうなればいい

正直に生きなくちゃ ってそう思うけど

誰に対して そう生きればいいんだろ


誰かをこころから信じることも

何かを掛け値なく信用することも

おそらくどちらも 自分は出来るのだとは思う

思うけど さ

どこでそれを頷けばいいのかが 

いつだってわからないんだ

誰に対して それを頷けばいいのかが 

てんでわからなくなったりするんだ



もっと上手い生き方とかがさ

もっと懸命な生き方とかがさ

多分 何処かには あるのかもしれないと思う


昨日よりも 少しだけ今日が

いい一日になっているのなら それだって十分だろ

って、そんな風に 思うこともあれば


明日の日は もっと もっと がんばって

そうして 納得できる自分にならなくちゃって

そんな風に願うこともある



オトコだから 泣かないとか

オトコだから 泣いてもいいだとか

いろんなことを いろんな人が 言うから

僕は ちっとも わからない

わからないから とりあえず 我慢してみる



昨日だったら やり直すことが出来るのに

明日だったら 笑うことができるのに

そんなことを いろんな人が ぼくに言うから

だから とりあえず ぼくは 黙ってみたりもする



掛け値なく 大事なものなど 

何処にもありはしないんだと

そんなことを ほざいてみたりもするし

掛け値なく 愛することのできるものは

いつだってこの自分はここに持っているんだと

そんな意地を張ってみたりもする



憂いを忘れて

「はじめまして」 って言うことがが出来るなら

どんなにかいいだろうと そう思う


疑いを何も忘れてしまって

「はじめまして」って

そういうことが出来るなら

どんなにか嬉しいだろうと 

どんなにか幸せなんだろうと

ぼくは 今 そう思う


こころから そう思う