図書館屋の雑記帳

自分のこと、図書館のこと、図書館関係団体のこと、本や雑誌など図書館の資料について気の向くまま書いていきたいと思います。

ジョニー・ハイマス『鳥居のある風景』

2006-11-09 | 本の紹介

日本人の背景輻射のように横たわる郷愁感、
あるいは日本人の原風景を撮り続けるカメラマンがジョニー・ハイマスです。
ハイマスは1934年イギリス生まれで、1962年以降世界を巡り、
1969年初来日。
それ以降日本の風景を撮り続け、『日本の四季』『たんぼ』などで注目されました。
『たんぼ』は日本人にたんぼの美しさを再認識させたことで有名です。

そしてこの『鳥居のある風景』です。
日本各地の有名無名、大小さまざまな鳥居が
こんな鳥居のある場所で遊んだ、願いをこめて手を合わせた、
そんな人々の心のひだに触れるように並んでいます。

思わず背景の中にまでさまよいそうになる写真が多いのですが、
特に海に面した鳥居は、異界と現世をつなぐ鳥居というものを
強く感じさせるものです。
感傷的、ソフトフォーカスの多用などの批判もありますが、
日本人が表現し切れなかったものをこれだけ踏み込んで、
それでいてさりげなく提示するハイマスを私図書館屋は好きです。

鳥居のある風景―Ancient Grace 鳥居のある風景―Ancient Grace
Johnny Hymas

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