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おうち映画(日本)・his

2022年01月31日 | 映画(国内)
「his」
2020年
【Amazon Prime Video】

周囲にゲイだと知られることを恐れ、ひっそりと田舎で暮らしていた井川迅(宮沢氷魚)の前に6歳の娘・空を連れた元恋人、日比野渚(藤原季節)が現れます
しばらく居候させて欲しいという渚の言葉を聞き入れ、同居を始めた3人
少しずつ絆を深めていき、周囲の住人にも受け入れられていきます
しかし、実は渚は妻・玲奈(松本若菜)と離婚協議の真っ最中で空の親権を裁判で争っているのでした

仕事がない渚に代わり外で働く玲奈、子育てや家事労働全般を担っていた渚ですが、日本では子供は母親が育てるものという固定観念が強く、玲奈の弁護士は渚の弱いところを突いてきて空の親権は玲奈にいきそうな状況にあります
娘と接してきた時間の多さで渚が育てるのが良いと思うのですが、収入を得るために必死で働いてきたうえに、ゲイであることをカミングアウトされ“捨てられた”状態にある玲奈も気の毒です
彼女だって空を愛しているのは同じです

裁判の経緯と同時に描かれるのが迅の“戦い”
渚と空と家族になりたいと願う迅は裁判の席で周囲にゲイと知られることを恐れ壁を作っていた自分に気づきます
偏見の目で見られることを恐れ、自分も周囲を偏見の目で見ていたのです
先日読んだ島本理生「よだかの片想い」を思い出しました
そしてお世話になっていた老人の葬儀の席で、村人たちにゲイであること、渚を大事に思っていることを告白します
村人たちの間に気まずい空気が流れる中、婦人のリーダー的な存在の女性(根岸麻衣)が「年を取ったら誰でもおじいさんだかおばあさんだか分からなくなる、どっちでも一緒だ」と発言
一気にその場の雰囲気が和みます
迅が集落に受け入れられた瞬間でした

マイノリティへの不寛容
普通でないことを嫌う風潮
日本社会が抱える様々な問題を分かりやすく描き、人の心を優しく見つめた良作と思いました

空を演じていた子役の演技力に恐れ入りました<m(__)m>

          



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