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アンソロジー「秋」

2018年09月05日 | アンソロジー

 

ポプラ社百年文庫4
2010年 10月 第1刷発行
2012年 1月 第3刷
171頁

 

 

志賀直哉「流行感冒」
最初の子を亡くし臆病になっている父親
子どもが風邪を引くだけで死にはしないかと不安に襲われます
彼が暮らす町に流行性の感冒がやって来たと聞き、それをどうかして家に入れないよう苦心算段するのでした
神経を尖らせる父親と雇われ女中とのやりとりが可笑しくも温かい作品でした

 

 

正岡容「置土産」
世評名高い「猫」の芸を伝授してもらおうと師匠に尽くす男
ですが、飲み代や旅の費用、家賃ばかり払わされいつになっても芸の話にはなりません
長い長い年月の後、ようやく目の前で芸を演じてもらえますが、間もなく師匠は亡き人に…
後に高名な講談師となった男は秋の空を見上げて師匠への思慕の念に胸を熱くするのでした

 

 

里見弴「秋日和」
娘の結婚相手を探す未亡人の身を案じ、要らぬ世話をやく男たち
未亡人、亡夫の友人だった男たち、娘、それぞれの視点から描かれる人間模様には優しさが溢れています

 

 

 

「秋日和」は小津安二郎監督で映画化されているとのこと
他の2編も映像で観てみたいと思いました

 

 

 

 


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