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映画・ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

2014年03月08日 | 映画(海外)

 

原題 NEBRASKA
2013年 アメリカ

 

100万ドルの賞金に当たったと信じ込む父親
インチキだと知りながらもそっと寄り添う息子
愛すべき旅の途上でいつしか心と心がつながれていく

 

 

警察からの連絡を受けて、疎遠にしていた父親のウディ(ブルース・ダーン)を迎えに行くディヴィッド(ウィル・フォーテ)
住んでいるモンタナからはるか離れたネブラスカまで行くつもりで高速道路を歩いていたところを保護されたという
古い手口のインチキな手紙に騙され賞金100万ドルを受け取りに行くというウディはディヴィッドが説得しても全く耳を貸そうとしない
家に戻ると、母親のケイト(ジューン・スキップ)は「これでもう2回目よ」と怒り心頭
大酒のみのうえ、記憶に混濁がみられるウディを老人ホームに入れた方が良い、と言い募る
騒ぎが4回目を数えたとき、実直なディヴィッドはくじがインチキだと納得させるために、父の望みを叶えてやろうと決意し、ケイトの罵声に送られながらウディを車に乗せて1500km離れたネブラスカを目指し旅立った
途中、サウスダコタのラシュモア山で岩に刻まれた大統領の胸像を見学するふたりだが、ウディの酷評にディヴィッドの観光気分は台無しになるなど、何かと面白くもない旅は続く
宿泊した町で深酒をし大けがをしたウディが病院で足止めを食らったことで、ふたりの旅程は大幅な変更を余儀なくされ、予定になかったウディとケイトの生まれ故郷へ足を向けることになった

 

故郷ではウディの兄弟や家族たちが暮らしています
現代的な価値観を持つディヴィッドと従兄弟たちの車に関する会話の中では、彼らの価値観の違いが描かれます
過去のアメリカ人的な生き方を変えようとしないウディや伯父、従兄弟たちに比較して、奔放な発言で周囲を驚かせるケイトの柔軟なこと
何時の世も、どの国でも男性より女性のほうが柔軟に社会の変化に対応していきますね
ケイトのウディをこき下ろす好き放題発言には苦笑いですが、彼女は彼女で夫や家族にちゃんと思いを寄せていることが窺えるシーンもあるので許しましょう

 

両親の若い頃を知る人々から聞かされる自分が知らなかった両親の姿
ウディが子供時代を過ごした家や共同経営していた工場を見て回るディヴィッドは、とまどいながらもこの年になるまで父の人生を知らなかったことを悔む
さらに、賞金を何に使うつもりだったかを聞き、父に威厳を持たせようと、当初の目的地を目指すのだった

 

 

さて
勿論のこと
賞金はありません 

でも、ウディは欲しかったものを手に入れ、故郷の町へ凱旋するのです
ここは映画を観てくださいね

 

 

映画はモノクロです
ディヴィッドの「ネブラスカの美しい景色が見られたからいい」という台詞に
カラーで観たい、とも思いましたがそれは無調法というものです

 

ウディを演じたブルース・ダーンの瞳
老人らしくボンヤリ濁っているかと思うと、とても澄んでいて可愛らしく見える時がありました
それはきっと、頭の中がハッキリしている時なのでしょう
本当にインチキを信じていたのか
周囲が、100万ドルと聞いて態度を変えるのを楽しんでいたのではないか
とも思えます

 

 

ラスト、父と息子は我が家を目指して車を走らせます
家に戻ったら戻ったで、ウディは毎日ケイトに罵倒されながら暮らすのでしょうか
ウディには申し訳ないけれど、想像すると笑えます
2年一緒に暮らした恋人に去られたばかりのディヴィッドにも良いことが起こると良いのですが

 

 

美男美女は登場しない控えめで飾り気のない物語ですが
静かな温かさが伝わってくる作品です

 

 


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2 コメント

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ネブラスカ (たんぽぽ)
2014-03-10 20:27:50
ウディがここまでこの賞金にこだわったのは、それを受け取る場所が、自分の故郷でもあるネブラスカだからだったような気がしてなりません。
この旅はウディのためというよりは、父母の若いころを知ることになったデイヴィッドのためのようでした。
たんぽぽさん (こに)
2014-03-12 08:20:26
お仰るとおりだと思います。
賞金の一部を息子たちに残してやりたいというのは、故郷で事業に失敗したりした苦い思いの裏返しなのでしょうか。
故郷への立ち寄りが無かったら父と息子のロードムービーは全く違うものになっていたかもしれませんね。
ディヴィッドの恋人の外見にビックリ!
男女の仲はわからないものです(^_^;)

エンディングの故郷へ向かうトラックを思い浮かべると、この映画の温かさが甦ってきます。

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