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夏目漱石「行人」

2010年08月17日 | な行の作家
再読です

学問だけが生きがいの一郎
両親や妻・娘など周囲の人間の心が読めない孤独に苛まれている
妻と自分の弟・二郎との仲を疑い、弟に二人で一晩他所で泊まってくれとまで頼む

己は自分の子供をあやす事が出来ないばかりじゃない、自分の父や母でさえあやす技巧を持っていない、それどころか肝心のわが妻さえどうしたらあやせるか未だに分別がつかない

一郎の友人Hが二郎に宛てた手紙より
兄さんの苦しむのは、兄さんが何をどうしても、それが目的(END)にならないばかりでなく、方便(MEANS)にもならないと思うからです、ただ不安なのです


昨今流行の
楽に生きよう
肩の力を抜いて生きよう
ばかりじゃなくて
こんな小説もいいんじゃないかな
と思えるのはこの年になったからだと思う
高校生のときは読んだことで不安が大きくなったことを覚えています

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