読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

おうち映画(海外)を6本

2020年08月15日 | 映画(海外)
「予期せぬ出来事」
原題 THE V.I.P.s
1963年 イギリス
【BSプレミアム】

ある冬の午前、イギリス・ロンドン空港は海外旅行者で立て込んでいました
VIPルームには
アメリカに旅立つ妻のフランシス(エリザベス・テイラー)を見送りにきている大富豪のポール・アンドロス(リチャード・バートン)
フランシスと駆け落ちを計画しているプレイボーイで詐欺師のマーク・チャンプセル(ルイ・ジュールダン)
脱税のため今日中にイギリスを離れたい映画製作者マックス・ブーダ(オーソン・ウェルズ)と女優グロリア・グリッティ(エルザ・マルティネリ)
若く才気あふれる会社社長のレス・マングラム(ロッド・テイラー)と恋人がいる社長への思いを封印して真摯に仕事に励む秘書ミス・リード(マギー・スミス)
飛行機に酔うのではないか心配でたまらないブライトン公爵夫人(マーガレット・ラザフォード)
らがそれぞれの思いを胸に搭乗時間を待っています

出発時間が迫る中、霧が立ち込め出発時間が1時間遅れます
時間がたつ中、霧は益々濃くなり翌朝までフライトは延期
乗客たちにはホテルが手配されます

空港という関係のない人々が交差し合う場所で様々な人間関係が組み合わされ物語が展開していきます

古い映画は途中で厭きてしまうことが多いのですが、これは最後まで集中して観ることができました
リチャード・バートン&エリザベス・テイラーの貫禄は流石です
ユーモラスな公爵夫人と若く美しいマギー・スミスがチャーミングでした
      



「恋(1971)」
原題 THE GO-BETWEEN
1971年 イギリス
【シネフィルWOWOW】

原作 L・P・ハートレー

凝った回想スタイルで階級を越えて愛し合う男女(ジュリー・クリスティ、アラン・ベイツ)の連絡係となる13歳の少年の性の目覚を情緒豊かに描きます
20世紀初頭、英国南東部のノーフォーク州の美しい田園風景と、ミシェル・ルグランの甘い旋律がマッチしていて素敵です
上流階級の余裕のある暮らしぶりや風俗も興味深かったです
ただ、最後の今は年老いた女性と元少年の会話は理解できなくて…必要だったのかしら?
原題の意味は仲介人
邦題の「恋」がかえって全体をわかりにくくさせているように感じました
      


「遥か群衆を離れて」
原題 FAR FROM THE MADDING CROWD
1967年 イギリス
【BSプレミアム】

原作 トマス・ハーディ

19世紀のイギリス
伯父から受け継いだ農場を営むバスシーバ(ジュリー・クリスティ)は羊飼いのガブリエル(アラン・ベイツ)からプロポーズされますが素気無く断ります
その後、ある事件がきっかけで仕事を失ったガブリエルはバスシーバの使用人となり彼女を献身的に支えるようになります
バスシーバは評判のよくないプレイボーイのトロイ軍曹(テレンプ・スタンプ)と結婚したり、近隣の裕福な地主ウィリアム・ボールドウッド(ピーター・フィンチ)に思わせぶりなバレンタインカードを送ってその気にさせたり、どうしてガブリエルの価値に気づかないのかとイライラさせられました
でも、そこが物語の面白いところですよね
若い頃のバスシーバにとってはガブリエルのような男はつまらなく思えたのでしょう
年月が過ぎ、全てに片が付いたところで、アメリカに渡ることにしたというガブリエルに農場に残り夫となって欲しいと懇願するのでした
ジュリー・クリスティの淡いブルーの瞳に吸い込まれそうでした^^
本作もイギリスの田園風景が美しく「恋(1971)」と同じくアラン・ベイツとの共演作です
原作がイギリス文学というのも同じで似た空気を感じました
      



「スリーパーズ」
原題 SLEEPERS
1996年 アメリカ
【シネフィルWOWOW】

少年院で虐待を受けた若者たちによる復讐劇を描く社会派ドラマ
スリーパーズとは俗語で“少年院あがり”という意味を持つらしいです

スラム街で育った幼馴染4人組、トミー、ジョン、ロレンツォ、マイケル
悪ふざけが大事になり少年院に送られ、そこで看守らに毎日毎晩激しい暴力と性的虐待を受け続けます
少年院を出て大人になった彼らのうち地元でチンピラとなっていたトミーとジョンがレストランでリーダー格だった看守・ノークス(ケビン・コスナー)を見かけその場で射殺
逮捕された2人の裁判が開かれます
検事として裁判に関わるのがマイケル(ブラッド・ピッド)
検事ということで地元民からは裏切り者と噂されますが、新聞記者になったロレンツォと連携し2人を無罪判決に持ち込み、裁判の中で少年院での出来事、看守の罪を白日の下に晒すのが目的でした
ここに関わってくるのがダスティン・ホフマンとロバート・デ・ニーロ、2人の名優で映画がグッと締まります

4人の少年の友情に切なく胸キュンとなる映画でした
ただ、4人の末路をみるに少年院で受けた心の傷は一生癒されるものではなかったのです
      



「ミシシッピー・バーニング」
原題 MISSISSIPPI BURNING
1988年 アメリカ
【シネフィルWOWOW】

1960年代のアメリカ南部における人種差別問題をテーマに実話に基づいて描いた社会派サスペンス

ミシシッピー州で3人の公民権運動家が消息を絶ちます
FBIは2人の捜査官、現場からのたたき上げ(ジーン・ハックマン)と若手エリート(ウィレム・デフォー)を派遣しますが、彼らを待ち受けていたのは非協力的どころか敵意まで剥き出しにして捜査を妨害する住民たちでした

人種差別に加えて性差別もひどい社会で熱く闘うジーン・ハックマンがカッコいいです
若手エリートもそれなり頑張りました
ジーン・ハックマンの言葉に心動かされた、白人至上主義の夫に従うしかなかった妻の証言が事件を解決に導きます
しかし、事件は解決したものの決して爽快な終わりではありませんでした
それには、現在もまだ明らかに人種差別が残っている社会があることも影響していると思います
重苦しい作品でした
      



「心の旅路」
原題 RANDOM HARVEST
1942年 アメリカ
【BSプレミアム】

原作 ジェームス・ヒルトン

第一次大戦後、イギリス、メイブリッジの精神病院に一切の記憶を失った病兵スミス(ロナルド・コールマン)が入院していました
病院を抜け出したスミスは街で旅回りの踊り子・ポーラ(グリア・ガースン)と出会います
ポーラはスミスの病気を治すため踊り子をやめデヴォンの田舎に落ち着きます
2人は結婚、男の子をもうけ幸せに暮らしていました
3年が過ぎ、就職の面接に出かけたリヴァプールで交通事故に遭ったスミス
目が覚めると戦地までの記憶が甦ったものの今度はポーラとの3年間の記憶を完全に失っていました
本当の名前はスミスではなくチャールズ・レイナー
名家の次男で父の遺したレイナー商会の社長となります
この間にポーラは我が子を病気で失くし、スミスがレイナーであることを知りせめて近くで、との思いから秘書となって仕えます
しかし、レイナーは秘書が自分の愛した妻であることを全く覚えておらず、別の女性と婚約してしまいます
この辺り、ポーラが哀れで悲しくてモヤモヤの連続でした
色々な偶然が重なり、最後はレイナーの記憶が全て甦りハッピーエンドとなります
超ベタなラブロマンスですが純愛物語に感動しました
ラストシーンがとても素敵です♪
      


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 松原惇子「孤独こそ最高の老後」 | トップ | あさのあつこ「薫風ただなか」 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
映画と原作 (narkejp)
2020-08-15 20:51:44
映画「心の旅路」は、ヒルトンの原作とあわせて、たいへん印象に残ります。以前、NHK教育かBSかで、完全版と称して放映されたことがありましたが、そこではまだ学生時代のキティとチャールズの「おつきあい」の様子などが重要なエピソードとして描かれていたように記憶しています。
原作を損なわない形で映画化された工夫が感じ取れた点は、こんなところでした。
https://blog.goo.ne.jp/narkejp/e/1bb60de2b6bc5191ab17da8585043e83
良かったですね〜。
返信する
narkejpさん (こに)
2020-08-16 08:27:28
ご覧になっていたのですね。原作も。
キティとチャールズは年の差もあるので成就はないだろうと思っていましたが、違う意味で彼女の思いは伝遂げられませんでしたね。でも、チャールズの心の中までしっかり見抜いていたのはやはり彼を心から愛すればこそ。ポーラばかり見ていましたがキティの存在も大切でしたね。
返信する

コメントを投稿

映画(海外)」カテゴリの最新記事