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おうち映画(日本)を5本

2020年09月27日 | 映画(国内)
「乱反射」
2018年
【チャンネルNECO】

原作 貫井徳郎

め~テレ開局55周年記念ドラマとして制作され2018年9月にテレビ朝日系列で放送されたテレビドラマで、劇場版ディレクターズカット版として劇場公開された作品です

妻の光恵(井上真央)とひとり息子の翔太と幸せに暮らしていた新聞記者の加山(妻夫木聡)
ある日、街路樹が強風で倒れる事故で突然翔太を失くしてしまいます
悲しみにくれる中、被害者でもある加山は新聞記者として息子の死の真相を突き止めようと奔走しますが、市役所職員、環境活動家、犬の散歩の男性、医師、樹木メンテナンス会社、の誰もが謝罪せず、責任を認めず、他人のせいにします
誰にでも心当たりのある小さな罪の連鎖が原因と知るのですが、自分の非を認めない人たちのなかで、やがて加山と妻は怒りと悲しみの矛先を自分たち自身に向けざるを得なくなってきます
誰もが持っているダブルスタンダードを目の当たりに見せつけられるのは不愉快極まりなくフラストレーションの溜まる一方でキツかったです
そんな中、井上真央さん演じる光恵の健気さと夫婦の絆が救いでした
このような事件、事故は毎日のように起きており、責任の所在もわからぬまま有耶無耶にされてしまうことが多いのでしょう
それでも、残った人は生きていかなければならないのです
光恵の勤めるスーパーの先輩が夫婦が立ち直るきっかけを作ってくれたのはグッジョブ^^
でもね、被害者である加山夫妻も自宅で出たゴミを公共施設のゴミ捨て場に迷いもなく捨てるのですよ
このあたり、あぁ…でした

クオリティの高いドラマでした
        




「月と雷」
2017年
【シネフィルWOWOW】

原作 角田光代

幼い頃、母親が家を出て以来、一般的な家庭を知らずに育った泰子(初音映莉子)はスーパーのレジ係として働いています
亡き父が残してくれた家と職場を自転車で往復するだけの毎日ですが婚約者もいてそれなり充実した穏やかな生活を送っていました
ところが、ある日突然、父の愛人だった女性(草刈民代)の息子・智(高良健吾)が姿を見せたことで彼女の生活は一変します
原作が角田光代さんなので、単純な内容ではないだろうと想像していましたが、その通り!
人の心の揺らぎや迷い、狡さや温かさがしみじみ伝わってくるし何故かわからないけどこうなっちゃうのよ、って世界でした
高良健吾さん、理解不能な甘ったれ男子がよくお似合いです
後半は
そんな息子の母親
アルコール中毒で上手に男を手玉に取って生きてきた中年女性をほぼスッピンで演じた草刈民代さんに引っ張られた感じがします
姿勢がよくシャキッとしたイメージの草刈さんの疲れ切ったダラダラした動きを初めて見ました
これも身体能力があってこそ出来た演技ですよね
不思議と惹き込まれる作品でした
        



「歓喜の歌」
2007年
【BSテレ東】

落語家・立川志の輔師匠の創作落語を映画化した人情喜劇です

小さな地方都市、みたま町の文化会館に勤める飯塚(小林薫)が大晦日に文化会館で開催されるママさんコーラスグループのコンサートをダブルブッキングしてしまったことによる騒動をユーモラスに描きます

落語は、基本、あり得ない展開が続いても上手く収まってしまう変な噺が多いので、これも元は落語だ、と思って観れば滅茶苦茶面白可笑しい、楽しい映画でした
小林薫さん、いい加減な主人公のキャラ立てに関して志の輔師匠にかなり教わったのではないかしら
志の輔師匠と故・立川談志師匠も特別出演されていて嬉しかったです
エンディングはクレイジーケンバンドが歌う和田アキ子さんの「あの鐘を鳴らすのはあなた」
これがまた最高でした♪
        



「蒼井そら 蒼空」
2008年
【日本映画専門チャンネル】

九州から上京してきた栞(蒼井そら)と哲(村中かずき)
哲にはミュージシャンになるという夢があり、栞がパチンコ店で働きながら生活を支えていました
弟分の誠(シンスケ)とのデュオでオーディションを受ける哲でしたが、芸能マネージャーの目についたのは付き添いで来ていた栞のほうで、トントン拍子でグラビアアイドルとして人気が出ていく栞
その一方で哲は極道の世界に足を踏み入れていくのでした

ストーリーはよくあるパターンです
しかし、栞も哲も誠も根が善人で最後の最後に何とか踏みとどまって真っ当な生活に戻ろうとするのが救いでした
何といっても栞の哲への“愛”です
多分、まだ10代後半だと思うのですけど、九州時代からずっと変わらない哲への思いには頭が下がりました
いざとなったら女は強いのよ!ってね
映画としては☆x1.5程度かもしれませんが(;´∀`)
        



「少年時代」
1990年
【シネフィルWOWOW】

戦時下の昭和19年10月、東京から富山の叔父の家に縁故疎開してきた進二(藤田哲也)
田舎での生活に不安を抱いていた進二に近づいてきたのはクラスの級長を務める武(堀岡裕二)でした
家に遊びに来てくれた時は仲のよい友人のようなのですが、学校ではよそ者扱いされる進二を無視し、自らも進二に対し高圧的な態度を取ります
武の矛盾する態度が理解できない進二でしたが田舎町で生きていく為にこの状況に甘んずるのでした
春になり病欠していた副級長の須藤が復学してくると状況は一変
金持ちの須藤は密かにクラスの大多数を取り込み武を孤立させ、自らがクラスのリーダーの座につきます
武はかつての仲間たちからも屈辱的な仕打ちを受けますが毅然とした態度を取り続け、武を心配する進二のことも拒否します
やがて終戦となり進二が東京に帰る日
駅に見送りに来てくれたクラスメートたちの中に武の姿はなく、寂しい思いで汽車に乗る進二
ぼんやりと窓の外を眺めていた彼の目に飛び込んできたのは線路沿いの田んぼの畦道を必死に手を振りながら走る武の姿
窓を開けて夢中で手を振り返す進二でしたが武の姿はみるみる小さくなっていくのでした

ここで流れるのがあの名曲・井上陽水「少年時代」です
少年の心の揺れ、悲しさにこの曲が重なってしみじみします

この映画のことも「少年時代」が映画の主題歌というのも知りませんでした
やはり名曲には違いありませんね

進二の母親役の岩下志麻さんが本当に美しくて見とれてしまいました
昔の女優さんは本当に美しい方が多いです

        



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