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パウロ・コエーリョ「ベロニカは死ぬことにした」

2018年12月02日 | 海外の作家

 

原題 Veronika decide morrer
訳・江口研一
角川書店
2001年1月 初版発行
2001年9月 7版発行
248頁

 

 

ベロニカはすべてを手にしていた
若さと美しさ、素敵なボーイフレンドたち、堅実な仕事、愛情溢れる家族
でも、彼女は幸せではなかった
老いていくだけの自分の未来に希望を見い出せず、何かが欠けていた
1997年11月11日の朝、ベロニカは死ぬことに決め、睡眠薬を大量に飲んだ
だが、しばらくすると目が覚めてしまった
そこは精神病院の中で、彼女はまだ生きていた
そして医者は彼女に、心臓が弱っているので、あと数日の命だろう、と告げた―――

 

死にぞこない、自分の命に期限があることを知らされたことで、死ぬはずだった人生が少し長くなっただけですが、そこで皮肉にも生を渇望するようになるベロニカ
病院内で関わる人々を通して、生きるとは他人が望むものではなく、自分が選び、望み、掴み取るもの、だと気づくのでした

ベロニカが精神病院内で知り合ったマリーという女性の状態から
普通とは何か?
普通との微妙なズレや矛盾の積み重なりが狂気へと繋がるという流れが説明されます
精神病院の外にいれば“狂人”、中にいれば“普通”
だからここから外には出たくないと思うマリー
精神病院や狂人とまではいかなくても一つの“組織”“団体”“集団”においても似たことが言えると思います 

人と違うことを恐れるのではなく、その違いを正面から見つめることができれば、自分の生きる意味も自ずと見つかるのです

 

 


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2 コメント

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Unknown (latifa)
2021-03-08 11:07:42
こにさん、こんにちは!
こちらも以前お読みになっていたんですねー。
確かこの本も、そんなに厚みが無かったと記憶しています。(そういう薄めの本って、読んでみようかな・・って、気軽に手に取れますよね^^)

映画の方、なあなあに見てしまって、更に記憶が曖昧です・・
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latifaさん (こに)
2021-03-09 08:13:40
おはようございます。

内容は全く知らず、表紙カバーの絵に惹かれて手にしたのだったかしら。割とシビアでしたね。

映画、早く観たいです。そんなメモがタイトルでいっぱいになってきました(笑)
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