講談社文庫
2009年10月 第1刷発行
解説・柳美里
174頁
映画「愛と青春の旅立ち」のようなカッコイイ、ドラマチックな物語なんかじゃなく
ごくごくありふれた、学業にもバイトにも力の入らない脱力系男子大学生のお話
但し、時折挿入される「夢」の話が何かを予感させるようで不思議な世界へ誘ってくれます
主人公も語るように、今の大学生活はモラトリアムとはいえない環境にあるのかもしれませんが、それでもやはり社会に出る前の猶予期間といえるでしょう
そんな不安定で何となく過ぎていく日々を上手く捉えています
愛と旅立ちはないけれど、青春ではある、のではないかしら
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