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津村記久子「カソウスキの行方」

2019年03月21日 | た行の作家

 

講談社文庫
2012年1月 第1刷発行
解説・藤野千夜
168頁

 

「カソウスキの行方」
いつもの片仮名タイトル
カワウソみたいな動物のことかと思いつつ、頁を捲ってようやく意味が分かったのはいつもの如く私の想像力の無さです(涙)
カソウスキ=仮想好き
不倫バカップルのせいで都内の本社から飛ばされ、郊外の閉鎖対象の倉庫で閑職に甘んじているイリエ・28歳、独身
彼氏なし
やりきれない毎日から逃れるため、同僚の森川を好きになったと仮定してみます
でも、本当は、恋愛がしたいわけじゃないのです
強がっているわけでもありません
恋愛“しない”小説です

イリエが左遷された理由も、置かれている環境も、許せないシチュエーションです
自分だったらとうの昔に辞表を出しています
しかし、主人公・イリエは自己分析能力に長けており我慢強く現実を見極めて行動する女性なので、感情に流されることなく会社勤めを続けていられます
それで幸せなの?と思いますが、彼女には彼女の生き方があるのです
共感できる部分もありました 

 

「Everybody I Write A Book」
友人の知り合いのお嫁さんの素敵なブログを毎日意地悪目線でチェックする女性 

 

「花婿のハムラビ法典」
恋人の不義理と自分の不義理の回数を合致させようと努力する女性

 

 

収録されている3編とも
ユーモアがあり嫌味のない語り口は内容の割に心地よく、読後はホッとした気持ちに満たされます
日々の暮らしに少し疲れたなぁ、仕事イマイチだなぁ、という時に読んでみてはどうでしょうか

(^_^)

 

 

 


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2 コメント

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面白そうですね (Todo23)
2019-03-22 17:36:27
日々の暮らしに疲れても、仕事イマイチでもないですが読んでみることにします(笑)。

もっとも、手元に色々本が溜まってるので、読むのは少し先になりそうですが。。
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Todo23さん (こに)
2019-03-23 15:27:49
溜まっていますか。同類ですね^^
溜まっていないと落ち着かないのですが…←ほぼビョーキ

津村さんは慣れないうちはキツイところもあるかもしれません。でも、ササッと読めるので気楽にどうぞ。
返信する

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