プロ棋戦ではほとんど観る機会の無い横歩取らせですが、将棋倶楽部24では今でもちらほら見かけます。後手は中々歩を手にできないので手を作るのが大変な印象があるので私は指さないのですが、それ以上に自分のペースで進められるのがメリットだということなのでしょうね。
(第1図)
1図が横歩取らせの基本図。ここから△8八角成▲同銀△2五角と進むのが普通の進行なのですが、最近、何故かここで△8八角成▲同銀に△4五角と打つ手を指されることが続きました。(第2図)
(第2図)
一瞬、「あれ、この人△4五角戦法を間違えて覚えちゃってるのかな」と思うような進行であります。狙いは見ての通り△2七角成。馬を作って長い戦いにしようという手ですね。
私はここで▲3五飛△2七角成▲7七角と進めるのがお気に入り。△2二銀なら▲同角成、△2六馬なら▲6五飛と回って▲6三飛成と▲1一角成を両狙いにしようという手です。別にこれで良くなるわけでもなく、ひょっとしたら悪い手かもしれませんが、それでも結果は出ていたので負けるまではこの進行で指していようと決めていました。
ですが、この間『羽生の頭脳5 横歩取り』(文庫版)を読み返していてハッとしました。ちょっとォ、書いてあるじゃないの! もっと簡単に良くなる手順が! しかも1ページに収まるくらいの分量で!
羽生の頭脳がいかに詳細に作られた定跡書であるか、改めて思い知りました。もう読み返すことも少なくなったし、ブックオフにでも売っちゃおうかな……なんて思っていましたが、これじゃあとても手放せませんよね。え、ところでそれはどんな手順なのかって? おっと、そればかりは言えねぇなァ! 文庫版でお買い得ですし、是非お近くの書店でお買い求めくださいね☆
……と、なんだか将棋連盟の回し者みたいな今日のエントリなのでした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます