居飛車党の苦労

　女流名人戦第１局は里美女流名人の先勝となりましたね。これで対戦成績は里美女流名人から見て８勝７敗となったそうです。数字の上ではほぼ互角ですが、最近は里美女流名人が好き放題勝っている印象があります。それだけ差があるのか、戦法の相性が悪いのか、私自身は後者のような気がしていますが、どちらにせよ、清水挑戦者の巻き返しを期待したいですね。

　今回、観戦しながら思ったのが、飛車側で有利に立ちながら結局陣形の差が響いてくる本局のような展開は、居飛車党にとって一番悔しい負け方だなあ、ということでした。

　もちろん、振り飛車は振り飛車で押さえ込みを警戒しなければなりませんし、どちらを持ったって大変なのですが、居飛車党からすると自分ばっかり苦労して、結局玉形が大きいじゃあやってられないよ！という気分になるのです。

　私自身はあまり玉を固めない居飛車党ですが、こういう将棋を見ていると、穴熊が流行するのもわかるような気がしますね。