身長１８９センチ。
思わず見上げてしまう。
「うちは高身長の家系ではないんですよ。
父親は１５０センチ台で、母親は１６０センチくらい。
中高時代にスルスル伸びてスポーツには有利だったけれど、俳優の世界に入った当時は、今みたいにモデル出身の女優さんがいなくて、身長の釣り合いがとれず、仕事がなくて苦労しましたね」
そんな阿部寛が、主演を務める関西テレビ系のドラマ「ゴーイングマイホーム」の相手役は、同じくモデル出身で、１６年ぶりに連ドラ出演した山口智子だ。
１７０センチのスラリとした山口との夫婦役は、しっくりなじむ。
「山口さんとは初共演ですが、同じモデル出身という安心感もあって、役柄同様、現場でも頼り切っています」と話す。
フードスタイリストとしてバリバリ働くしっかりものの妻・沙江を演じる山口。
それに対して、大柄ながら小心者の夫・良多になりきる阿部。
会社では、「まーまーまー」とその場をやり過ごし、家ではデキる妻に頭が上がらず、小学生の娘からは言い負かされ…。
「体は大きいのに小っちゃい」。
妻や娘からのぼやきにも慣れ、会社では出世コースから外れたどこかさえない大男だ。
「女性陣に思いっきりやられてください」。
脚本・監督の是枝裕和からは、そう演技指導されたという。
脇を固める母親役の吉行和子からは「出来の悪い長男」として扱われ、口達者な姉役のＹＯＵには、しょっちゅう痛いところを突かれている。
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