緑には、東京しかない

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

更なる都市化の進む東京(2):押上-泉岳寺間の新路線と「新東京駅」

2014年05月30日 08時00分00秒 | 都市の時代と、東京


押上-泉岳寺間の新路線と「新東京駅」
JR東京駅丸の内口の西側100メートルの地点、丸の内のオフィスビル街の中を通っている丸の内仲通りの直下に「新東京駅」を建設する構想が持ち上がっています。この新しい鉄道路線構想は「浅草線短絡新線構想」と呼ばれています。京浜急行電鉄本線泉岳寺駅から都営地下鉄浅草線に並行して東京駅を経由し、京成電鉄押上線押上駅を結ぶ鉄道路線の構想です。「都心直結線構想」とも言います。

国際空港と都心部を結ぶアクセス交通の整備は、今後の日本の国際競争力を高めていく上で絶対に必要な施策です。冷戦終結と、経済のグローバル化やIT化によって、世界経済は「国家対国家」の時代から「都市間競争」の時代に移行しています。外国からの投資や、有能な人材を日本に呼び込むことが出来るか。大阪でも、関西国際空港から大阪都心部への新鉄道路線の建設計画が立ち上がっています。特に、東京駅周辺や梅田周辺は今後、法人税減税の「特区」に指定される可能性が高いエリアでもあり、外国企業の誘致に有利な施策が施されなければなりません。

2020年の東京オリンピックに向けて動き出した新路線計画
この「浅草線短絡新線構想」は羽田空港~東京都心部~成田空港を短時間に、ダイレクトに直結することを目的としています。京成線および北総線、成田スカイアクセス(成田空港線)の各方面から本路線を経由し、東京駅を介して泉岳寺駅で京急線との相互直通運転を行う予定す。現在の都営地下鉄浅草線の西側に新線(バイパス)を建設します。

成田空港と羽田空港、双方の空港から都心部へのアクセスの悪さは、以前から指摘されていたことでした。特に成田空港は、東京駅まで電車で約1時間かかります。また国際線(成田)と国内線(羽田)の鉄道での乗り継ぎ(内際接続)も不便で、約1時間半程度かかっています。この新路線構想も決して古いものではないのですが、2020年に開催される東京オリンピックへ向けて、その実現に向けて現実味が帯びてきました。

都心アクセスや、内際接続の利便性は飛躍的に向上することになる
この路線が完成すれば、いずれも最短で、羽田空港国内線ターミナル-東京間が22分、成田空港-東京間が37分、羽田空港国内線ターミナル-成田空港間を59分で結ぶことが可能となります。また、京成線や京急線などの通勤電車も乗り入れる予定で、併走他社線の混雑緩和や所要時間短縮も期待されています。




「首都圏空港における国際航空機能拡充プランの具体化方策についての懇談会」に設置された「成田・羽田両空港間及び都心と両空港間との鉄道アクセス改善に係るワーキンググループ」(座長:山内弘隆・一橋大学商学部長)がとりまとめ2009年5月15日に公表したルート案です。

都心部内は、大深度地下(地下40メートル)に新路線のトンネルを建設する
現在の都営浅草線(泉岳寺-押上間)は、第一京浜(国道15号線)と昭和通りの真下を通るルートとなっていて、短絡新線はその西側に建設されることになります。ケンプラッツからお借りした上の地図を見ていただきたいのですが、泉岳寺から新東京駅を経由して押上駅までまっすぐ結んでいるレッドラインがトンネルの通るルートとなります。

ルートだけを眺めると慶応義塾大学三田キャンパス、愛宕山神社、虎ノ門ヒルズ、内幸町付近を通って新東京駅へ向かっています。ご存知のように東京都心部の市街地やビル街のど真ん中であり、多くの地下鉄路線や地下高速道路が密集しているエリアです。そこで、地下40メートル以上の「大深度地下」にトンネルを建設する手法が採用されることになります。

「大深度地下」とは何か
2001年に施行された「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」(通称:大深度法)による地下利用の新概念となっています。深さの基準は地下40メートル以深であり、基礎杭の支持地盤上面から10メートル以深です。公共使用の場合は原則として補償が不要です。



「新東京駅」の設置場所は3か所が候補に挙がっていて、

1.丸の内仲通りの直下
2.東京メトロ丸ノ内線の直下
3.八重洲通りの直下

となっています。新幹線やJR在来線との乗り換えを考慮すると、最も利便性が高いのは丸ノ内線東京駅の直下ということになります。丸の内仲通りの直下だと、オフィスビル街の中心になります。オフィス関係者にとっては便利ですが、観光客にとっては中途半端ですね。




短絡線を整備するに当たっての注意点としては、既存線の本数が減って不便にならないよう、短絡線の両側で輸送力の増強が必要です。A駅、B駅は押上と泉岳寺を表しています。


成田-羽田の本命はリニア新線か既存線改良か 6ページ目 ケンプラッツ
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/column/20090604/533117/?P=6

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新国立競技場、基本設計案が... | トップ | 更なる都市化の進む東京(3... »
最新の画像もっと見る

都市の時代と、東京」カテゴリの最新記事