
東京中央郵便局跡地に再開発工事によって建設されたJPタワーに併設されている商業施設「KITTE(キッテ)」の2階通路から、広大な吹き抜け空間であるアトリウムを撮影してみました。

各階フロアによって建物の壁面のデザインが違っていて、2階フロアは愛知県西三河地方の三州瓦を用いています。同時期に歌舞伎座の設計を担当していた隈研吾氏のデザインらしい日本の伝統美を感じます。

サイドエスカレーターに乗って、商業施設最上階である5階フロアへやってきました。6階フロアの回廊状通路からアトリウム全体を見回していきたいと思います。

2013年3月21日に開業した商業施設の名前である「KITTE」のネーミングですが、切手”“来て”という意味が込められているのです。

アトリウムの吹き抜け空間の天井から吊り下げられているのは「ボールチェーン」と呼ばれるワイヤーと金属ビーズによって構成されたもので、昼間は太陽光で、夜間は照明を当て光の柱を表現しています。

再開発工事以前の東京中央郵便局時代の建物に存在していた、旧局舎の柱部分を再現しているのだそうです。ズームで撮影してみると、天井からワイヤーと留め具によってしっかりと固定されているのが見えました。

この日の東京は雲一つない快晴の天候だったので、アトリウムの天井窓からは太陽の光が降り注いでいました。ボールチェーンも太陽の光の反射によって、キラキラと光り輝いていました。

5階フロアの通路部分には、東京中央郵便局を模して建設された低層棟の建物の壁面と同じ、真っ白なレンガの壁面が設置されています。

ショップやレストランの他にも、国際ビジネス・観光情報センター「東京シティアイ」、東京大学との産学連携プロジェクト「JPタワー学術文化総合ミュージアム・インターメディアテク」、国際会議等を含む多様なニーズに対応できる「JPタワー ホール&カンファレンス」という公共貢献施設なども併設されています。

低層棟の建物の屋上となる6階フロアには「屋上庭園」が整備されているので、後ほど行ってみることにします。

5階フロアの通路からアトリウムを見下ろして撮影してみました。5階フロアですが、実際には8階くらいの高さがあります。各階フロアの天井高さが非常に高いからです。

キッテの設計コンセプトは「Feel JAPAN」です。木材や瓦、織物、和紙など日本古来の素材を使用していて、JPタワーと同じ東京駅丸の内駅前広場周辺の丸ビルや新丸ビル、丸の内オアゾと比較すると方向性がま逆ですね。

5階フロアの真っ白なレンガ壁面を正面名から撮影してみました。5階フロアはレストラン専用フロアとなっています。

1~4階フロアはレディスやメンズのファッション、ファッション雑貨などのセレクトショップが数多く入居していますが、ファッション業界の「ドミナント戦略」なのか、丸の内や有楽町地区に既にあるお店も見かけました。

5階レストラン専用フロアも人通りが結構多かったのが印象的でした。修学旅行の中学生の子供たちの姿も数多く見かけました。ここキッテも観光名所として有名なのでしょうか?

5階フロアから真下を見下ろしてみると、アトリウム内を歩き回っている人たちが小人のように見えます。よく見ると、床面にはガラス天井板の模様が写り込んでいるのが見えますね。

丸の内駅前広場側のメインエントランをズームで撮影してみました。次回の記事では屋上庭園へ行き、東京駅や丸の内駅舎、駅前広場周辺の高層ビル群を眺めてみます。
