Pianist 池田みどり

ピアニスト池田みどりの四苦八苦をまるごとお見せします。
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「ジャズ・スタンダード曲を味わう」

2012-10-06 | Diary

 「ジャズ詩大全」の著者であり、ピアニスト・ボーカリストでもある村尾陸男さんが、NHK第2ラジオの「カルチャーラジオ 詩歌を楽しむ」で講師をつとめています。ジャズの歴史もわかる構成になっていて、貴重な音源を聴くこともできます。

 昨日は第1回目として、フォスターを取り上げました。フォスターは「草競馬」「オー・スザンナ」などで大ヒットを連発しますが、著作権のシステムなどが確立していない時期ですから、ほとんど稼ぐことはできませんでした。妻や子供にも捨てられ、アル中になって、満身創痍の状態で、孤独死するという悲惨な人生でした。

 蓄音機、そして電気録音~レコードが発明されるまで、生の音楽しかなかったわけですが、レコードが一般化されるまで、楽譜(シートミュージック)が音楽を広めました。10万枚という楽譜が売れたそうです。人々は楽譜を買って、家でピアノやバイオリンなどの楽器を演奏して楽しんだわけです。この50年ほどの間が、人類が唯一生の音楽のみを人々が楽しんだ時期かもしれません。それにしてもそれだけ楽器を操れる人がいたということが今考えると、すごいことだなって思います。ピアノは売れたそうですが、当時流行りの自動演奏ピアノが飛ぶような売れ行きだったと言います。そう云えば、ジョージ・ガーシュウィンが録音したピアノが、CDになっているのを持っています。”Geroge Gershwin Plays George Gershwin"。彼がいかにピアノの達人であったかわかります。

 このシリーズは、NHKからテキストも販売されているので、ラジオの聞けない方はこちらをどうぞ。ただし、ラジオでしか聞けないレコードや村尾さん自身による歌とピアノは、テキストでは聞けませんね。昨日の放送では、とても斬新なアレンジの合唱「草競馬」には感心しました。かぎりなく自由自在に転調していくアカペラ男女混成合唱団の歌は、まるきり古さを感じさせませんでした。また、「オー・スザンナ」が、金鉱採掘時代に生まれたもので、スザンナが谷川に落ちて死んでしまうという歌詞だったのにも、びっくりでした。

 ※NHK カルチャーラジオ 詩歌を楽しむ http://www.nhk.or.jp/r2bunka/ch05/
 10月~12月 金曜日 午後8:30~9:00 再放送 土曜日 午前10:00~10:30


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